湖の子守唄

琵琶湖・湖北での生活、四季おりおりの
風景の移り変わり、旅先でのふれ逢いなど、
つれづれなるままに、語りたい。

66歳の「蹉跌」

2015年11月26日 | 詩歌・歳時記
若い頃、なりふりかまわずひとすじ夢に向かって生きていた。
即ち、作詞家へ、そして、西郷さんへ詩を提供するという「夢」であった。

     月濡れて明日の洗濯あきらめる

東京時代は「老後」なんてことは、考えることさえなかった。その夢が露まぼろしと消え去ったならば、あとは死ねばよいと思っていたのだ。



ところがなぁ! 66歳になってもまだ死ねない。若い頃の遊蕩のおかげで年金だけでは暮らしていけない。

で、ハローワーク巡り、さんざんに会社面接を重ねたあげく、ようやくに在る会社に仕事を得たのだが・・・。

    母恋し秋の火の色見ておれば

己の体力がこれほど落ちていたとは、思いもよらなかった。
「高齢者歓迎」なんて、求人紙にあるのを読めば、週3日、4日、1日四時間から相談オッケイ♪なんて書いてある。

おい、おい? それではお金になるまいに、と単純に思ったのだが、いざ勤めてみると、企業の思惑を身をもって思い知ったのだった。

若い頃のように、8時から5時のフルタイムは無理である。
今は9時から5時まで、勤めているのだが4時を過ぎると、足に鉛が入ったようでへろへろである。

内臓のどこかに「がん」ができて、速く死にたいと思う昨日今日である。

つるすべ!最高♪岐阜・池田温泉

2015年11月09日 | 詩歌・歳時記
11月の長雨の朝、家の前の国道を東へ走る。やがて近江と美濃の国境、「寝物語の里」を左手に通過。
小さな川をはさんで宿が二軒あった。
京都を逃れた牛若丸の母、常磐御前と彼女を追い捜しにきためし使いが、近江と美濃の宿ごしに、見つけ語らったという故事による。

やがて、長い上り坂にさしかかり、そして長い下り坂を降りきる頃、関ヶ原である。ここら辺りは歴史好きにはたまらない処である。1000年も前の天智と天武の天下分け目の合戦、そして、徳川と大阪方の戦~。

あらゆるところに、その遺構が残り今はむかしの残り香が、贅沢にもそこここに
散在している。

新しい道路が池田町へ導いてくれた。
以前は山道をくねくねと、狭い道を不安を抱きながら進んだものだが、今は快適な道程である。

池田温泉に到着。何年ぶりだろうか?
どんな温泉ベストテンでも、必ずやベスト5には入っている名湯である。
浸かった瞬間、腕や体はつるつる、すべすべである。

それは温泉成分にあり、重曹以外の精分をほとんど含まない全国的にも珍しい純重曹温泉であることです。

客が次々に入ってくるが、別段混雑しているとは思わない。
ジェットバスにて腰と足裏に湯の噴射を浴びて、仕事疲れを癒した。

我が家から32キロ、忘れていた楽しみを久々に思い出した晩秋の1日であった。



小百合ちゃんは、永遠♡

2015年11月07日 | 詩歌・歳時記

吉永小百合という女性は、我々の年代の男にとっては、永遠の処女であり、憧れでありまする。
    晩秋の伊吹稜線研ぎにけり
高校生の頃、勉強机の左に西郷さんの、右に小百合ちゃんのポスターを掲げていました。
    初時雨今年も湖北に生きておる
当時の日活の女優さんにも、素敵なおひとはいましたが、例え
、西郷さんの相手役が多かった松原智恵子、あるいは、
和泉雅子etc~。
けれど、小百合ちゃんは、群をぬいていました。アイドルではありましたね。

ところでお話は急激に変わるのたが、
当時は3番手、4番手の女優だった、
大田雅子、今は梶芽衣子と名を変えて、
江戸の町の闇の夜に活躍しています。

小百合さまが生きている間は、僕ら後輩は何とか生き続けねば、と、思うのだ。それが、彼女のポスターを貼った俺たちの生き甲斐と言うもののなのかな。

吉永小百合さん、昭和の男として、
ありがたく、感謝もうします。

湖北路♡北上

2015年11月02日 | 詩歌・歳時記
小雨の晩秋、琵琶湖最北端の道の駅へ行ってきました。

    湖北路は深まる秋の初時雨

あてもなくのドライブではあるが、お目当ては鴨肉にびわ湖のすじ海老のかき揚げをのせた「鴨そば」である。
まぁー、小柳ルミ子ではないが「お久しぶりね」の湖北の味わいであった。


そして買い求めたのが、おなじみの「えび豆」と「びわ湖の小魚の佃煮」である。不漁が続いていた「いさざ」がえびと共に大量にはいっている。

いさざっやつは、2センチほどのかじか属の顔は醜悪、海のやつらと同じく旨さを秘めた魚である。
川釣りの外道で掛かってくるのは、この地方では「ガンブ」って発しやす。


   あてもなく雨の湖北を北めざす
   色づく山と
   にびいろの湖

大好きな納豆は痛風発作を避けるため、
なるべく喰わへんのやけど、えび豆の大豆はどうなんでしょうか⁉
そんな心配より酒量を減らせよ! と医者に常々言われますが、そうなったら、男を♪人間を辞めまする。

   初時雨湖北のをんなやさしけり





 

西郷で西郷を♪

2015年11月01日 | 詩歌・歳時記
夕べ「狼よ落日を斬れ」を、観た。
池波正太郎の原作「その男」の映画化である。主人公は杉虎之介、高橋英樹だ。
池波さん曰く、「なんて?タイトルなんだ」とお怒りだったとか。

西郷輝彦は新撰組の、沖田総司役であった。その頃はボクは自分のデザイン事務所で精一杯であり、映画を観にゆく余裕などなかったのだ。当然のごとくテルが
主役の映画と思っていたのだが♡

でも、何度観ても素晴らしい。中村半次郎の緒形拳、伊庭八郎の近藤正臣、そして、西郷隆盛が辰巳柳太郎である。
女優人もスンバラシイ。松坂慶子、大地喜和子~そして極めつけは、田村高廣の
いのちをひきしほるような名演である。

いつか、西郷輝彦が西郷隆盛を演じるお芝居を、きっとテルも思っているのだよね。楽しみですたい!