あの街この町♪

青春18キップやツアー旅行などエコで省エネな小さな旅日記。

北海道へ(H23年11月)

2011年11月14日 | Weblog

11月5日(土)東京は晴れ。小樽は小雨。
 羽田8:30発JAL505便→新千歳10:00→小樽11:46~15:34発→札幌
  久しぶりの北海道。最初は小雨の小樽からスタート。駅前大通りにはナナカマドの真っ赤な実がなり北海道へきたなという実感が湧く。昼食は小樽運河近くの立派な回転寿司の「和楽」で地元の海の幸を堪能。店内は混みあっていたが5分くらいでカウンター席へ。タコの吸盤軍艦と脂の乗った出回り始めのニシンの握りがとにかく旨かった。ネタも良く値段も手ごろ。
 小雨の小樽運河周辺を散策後、駅前のバス停から13:34発の市内散策のレトロバスCコースに乗って本日のメインである大きな鰊御殿「旧青山別邸」へ。敷地の門をくぐると左手に「石狩挽歌」の大きな石碑と北原ミレイやなかにし礼の記念写真がある。この屋敷は大正時代に山形の網元が6年の歳月をかけて愛娘の避暑用に造ったという贅を尽くした大別邸。可愛い女の子のガイドで屋敷内を見学。黒光りの廊下は漆塗り、長い柾目の杉の梁やイチイの木、螺鈿の家具、日本画の巨匠河合玉堂の襖絵など、どれもお宝探偵団に出せば超一級品ばかり。中庭には枯山水。だが風呂は非常に狭くトイレも有田焼きで使いにくそう。現在、この家はある個人の大金持ちの所有とのこと。この屋敷の隣には3階建ての大きな建物があるがこちらは「小樽貴賓館」というレストランで観光客用だ。庭には青山家の娘が大好きだったというたくさんボタンが植えられ花の咲く時期は見事だろう。
再びCコースのバスに乗り小樽駅へ。途中、小樽水族館近くで、日和山灯台とその下の大きな赤い屋根の鰊御殿を見ることができた。天気が良ければ山を歩いて登るつもりだったが近くで見たからまあいいか。

小樽運河近くの立派な回転寿司「和楽」


旧青山別邸入口


市内散策レトロバス(小樽水族館前)


 札幌へは予定より早く着いたが、ホテルを探すのに一苦労。駅から近いはずなのに時計台の近くをウロウロしてようやく「ニューオータニイイン」へ。小憩後、すすき野へ繰り出し夕食へ。当初ジンギスカンを予約していたが店内に客が誰もいなかたので急遽予定変更。あちこち探してようやく創作和食の「ぐ~」という店へ。たまたま入ったが料理が旨かった。変わった鳥モツの煮込み、トビっこの入った厚焼き玉子など、店を出るときお店の女の子が玄関先まで見送ってくれて感激。

11月6日(日)札幌は曇りのち晴れ。
  本日は札幌市内を散策。天気予報は小雨だったが、朝のうちは曇りでそのうち昼ごろには晴れ間も出てきて晴れ男の面目躍如!
 まずは地下鉄に乗って中島公園から市内見物のスタート。土日専用の乗り放題切符「ドニチカ」を購入。駅を出たとたん目の前に黄色のイチョウ並木が一面広がり、大きな池には赤や黄色の色鮮やかな紅葉が水面に映りこんでまるで絵画のようだ。公園内をしばし散策。豊平館の白い洋館や関守石のある安土桃山時代の茶室などもあり静かないい公園だ。観光客はまばら。ジョギングや散歩の人も多い。紅葉もまだ見頃で季節的にもちょうどいい時期かも知れない。公園内はどこを歩いても絵の中にいるようで本当にきれいだ。ここに来て良かった。

中島公園の紅葉


旧洋館ホテル「豊平館」(中島公園)

 次は大通り公園のテレビ塔へ。天気がいいため展望台から360度の視界を楽しむことができた。大通公園の紅葉や藻岩山や札幌ドームも遠くに見える。昨年できたばかりのJRタワ-も青空に映える。

テレビ塔から見た大通り公園


恋の街札幌

次はレンガ造りの旧道庁へ。ここも敷地内の紅葉が見ごろだ。初めて建物内を見学。2階に北方領土のコーナーがあり四島返還に署名。民間レベルでは普通に島民が札幌へ来たり、こちらから島へも渡ったりしているそうだが政治レベルでは道は険しい。
再び歩いて今度は駅の反対側の北大キャンパスへ。とにかく広い。学部ごとに駐輪場がある。もちろん観光客や散歩の人も多い。食堂では焼きたてのパンも売っている。有名なポプラ並木も久しぶりだ。黄色のじゅうたんのような大きな銀杏並木の下では銀杏拾いやカメラマン、写生の人も多い。日差しはあり寒くはないが暖かくもない服装はまちまちだ。

旧道庁の赤レンガが紅葉に映える


北大の入口(札幌駅から徒歩10分)


ナナタマド


 再び地下鉄ですすき野のラーメン横丁へ。店を知らないので飛込みで入り、焼豚味噌と魚介醤油ラーメンを注文。若い店主が年何回か横浜の中華街へ行っているとのことでしばし歓談。肝心のラーメンも非常に旨かった。いいところへ入って良かった。

魚介ラーメンの旨い店(旧ラーメン横丁)


 腹ごしらえが終わり、次の目的地函館へ。札幌の天気が良かったので市内見物に時間をとったため当初予定より一本遅れの14:52分発のスーパー北斗16号に乗車。指定席は満席のため早めに自由席に並び始発から座ることができた。席は満席。全員函館まで行くのかと思ったが途中、室蘭あたりで降りる人も多く、函館へ着くころは7、8割程度の混み具合い。新千歳から海側へ下る路線は初めて乗車。曇り空のため暗くなるのも早い。室蘭過ぎたあたりから波打ち際のすぐ横を線路が走る。昼間晴れていれば景色はいいだろう。台風がきたらすぐに通行止めになりそうな路線だ。

スーパー北斗16号(札幌~函館)


約3時間20分の長旅が終わりようやく6時過ぎに函館駅に到着。すぐ隣のホームには新青森行の津軽海峡線のスーパー白鳥が停車中。津軽海峡冬景色を思わず口ずさむ。
今夜のホテルは函館駅のすぐ目の前の「ロワジールホテル」。小雨の中を小走りでホテルへ。フロントで訊いたホテルお勧めの居酒屋へいったがイマイチ。別の店を探してしばし市内見物。一杯飲み屋がひしめく大門横丁や海鮮料理の店が多い。呼び込みに誘われ「いか太郎」へ。つぶ刺しとほや刺しを注文。岩のりのイクラのおにぎりも非常に旨く当たりの店だった。

ホテル近くの居酒屋「いか太郎」


11月7日(月)函館は曇りのち晴れ。大沼公園は曇り。函館山は快晴。
翌朝、ホテルバイキングの朝食。朝から降っていた小雨がやみ明るい曇り空。朝食のイカ刺しが新鮮で非常に旨かった。さすが本場。駅のロッカーに荷物を預け、ホテルのすぐ裏にある朝市をぶらっと見学してから市電で五稜郭へ。市電1日乗り放題切符600円也。途中、自由市場でイカ飯をお土産に購入。

朝の函館駅(ホテルの部屋から)


 五稜郭は市電の停留所から歩いて15分。10時にガイドツアーを予約していたので展望台入場券を買って土方歳三像や大砲が置いてある1Fロビーをしばし見学。タワーの高さは107m、空港が近いため108m以上の建物は不可とのこと。展望台からは青空をバックに函館市内を一望できる360度の視界が広がり、眼下には紅葉がきれいな五稜郭公園の特徴ある星型の形と公園中央には旧函館奉行所が見える。公園外郭の土塁の上や公園を一周できる散歩道を歩く人も多い。天気が良く函館山がすぐ近くに見える。函館空港や競馬場も遠くに見える。榎本武揚、土方歳三ら旧幕府軍のと新政府軍との函館戦争の舞台となった五稜郭要塞は四季を通じて見所が多く、昔は周りのお堀でスケートや水泳もできたそうだ。

土方歳三終焉の地


旧函館奉行所(昨年新築)


五稜郭タワーから函館山を望む(港まで約3km)


 函館朝市に戻って入口の食堂の2階で昼食。ウニ、イクラ、ホタテの三色丼とイカ天丼を注文。帰り際に食堂自家製の大ぶりのイカ飯をお土産に購入。

朝市入口の食堂の三色丼といか天丼


 大沼公園への電車は少ない。13:24分発の函館本線で大沼公園へ。大沼公園は曇り空であいにくの天気だったが観光客は多い。大型観光バスが並び中国語が飛び交っている。湖を縫うように小路の散歩道がありゆっくり秋の湖畔の景色を楽しむことができる。駒ケ岳は雲に隠れていたが名残の紅葉が湖面に映り、沼に点在する小島を縫うように大小の観光船が行きかう。新緑の頃やもう少し早ければ紅葉が見事だろうと思える景観だ。湖畔に「千の風に乗って」のレリーフがあった。ここがあの歌の誕生の地か。

大沼公園の小島を縫うように観光船が行き交う


 電車の本数が少ないため帰りは15:34分のスーパー北斗で函館へ。函館駅のホームで夕食の駅弁を購入。再び市電でベイエリアへ。夕方であたりは薄暗くなってきたが、函館名物の坂道を歩いて元町公園やハリスト教会、旧公会堂を散策。同じような観光客も多い。
今回の北海道旅行の一番のメインである夜景を見るためケーブルカー乗り場へ。
 
 天気予報は雨のち曇りだったが夕方は快晴、しかもケーブルカーは昨日まで点検運休で本日から運転再開。最高にいいタイミングで函館山に上ることができた。やはり山の上は寒い。大勢の観光客がカメラ片手に展望デッキにで歓声を上げる。20数年ぶりの函館の夜景。雨上がりで空気が澄み、空には冴えた月、津軽海峡にはイカ釣り船の白い灯りが浮かび、そして眼下には函館の地形がそっくりそのまま夜景となって目に飛び込む。東京や香港の夜景とはまた違ったどこか温かみのある夜景だ。前回来たときも台風一過でものすごくきれいだったが、今回も澄んだ空気と月明かりで一段と見事だ。写真と実際に見るのとでは大違い。本当に来て良かった。今回の旅行は大成功だ!
 18:30発の函館空港行のシャトルバスに乗り、19:40発のJAL1070便で羽田へ。