手作りの趣味を持つ「お絵描きやさん」

北海道産のパートナーNと暮らすワーキングババ
娘3人・孫ッチが3人、休みなし
品川生まれの品川育ちです

岩手がっぱりあげずぼっぽ㉑遠野伝承園の曲がり屋

2015年12月08日 | 旅行

遠野の伝承園、一番奥にある曲がり屋は平屋なのに大きくL字に曲がっています

角度のついた茅葺き屋根が立派!

中に入ると少しひんやりして農具や馬具が並べられています

菰を編んだり、作業をするための土間が広くて羨ましい

木材がまっすぐ製材されていない分だけ強度がある梁

木の組み方など技術にうっとり♪

台所の真ん中に竃があるということは暖をとることも兼ねていたのかな?

現在の食堂にあたる囲炉裏の部屋

囲炉裏で火を焚いていると立っている人は煙いのだそうです

その煙で食べ物や建物が燻されるという利点もあります

イジコとも呼ばれる日中赤ん坊を寝かせておくカゴ

ワラクズ・籾殻・灰の上に布団などの布を詰めて胎児の形と同じ姿勢で寝かせておくと

赤ん坊が落ち着き、布団に当たらないため頭も丸く育つそうです

少し広い囲炉裏の部屋、こちらは居間として使ったのかな?

それにしても本当に畳の部屋がないんですね~

屋根が高いです

大きな花もちが飾られていて、それぞれは縁起の良い形

一番奥の薄暗い部屋は座敷わらしが出そうな・・・

床材はどっしりした一枚板で出来ていて、製材した時の手斧(ちょうな)をあてた跡がクッキリ!

使い込まれた感じの牽引される車についている特殊なナンバープレート

154の前についている「と」の字が可愛いな

明王式天狗號という手動式脱穀機

歯車のデザインとカラーリングがイイな

これも人力脱穀機 DASHでも同じようなものを使っていたかな?

上の写真よりも年代が下がっているようで、文字の読み方が左からになっています

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この南部の曲家は1750年頃に建てられたという一番古いタイプ

昭和51年に国の重要文化財にも指定されたそうです

作りがしっかりしている上に落ち着いた雰囲気の曲がり屋は当時の匂いまで再現されているようです


岩手がっぱりあげずぼっぽ⑳遠野伝承館(前半)

2015年12月07日 | 旅行

遅いランチも終わり、さて伝承園に向かいます

伝承園は遠野の古い農家の生活を再現したところで

建物だけでなく、行事・民話・民芸品製作などが体験できるそうです

駐車場から園の入り口に向かう途中で映画「カッパのクゥと夏休み」の看板発見

2007年のアニメ映画、ずいぶん古いなーと思って近づくと「顔出し看板」でした(穴2つバージョン)

映画の中で主人公とカッパのクゥは岩手・遠野での旅をしていたっけ

入り口は1850年頃の納屋を移築

元々、農家で物置や作業場として使われていたと同時に、玄関や門の代わりにもなっていた建物

(入園チケット)

入園してすぐ右側にある佐々木喜善の記念館

佐々木喜善が柳田國男に伝えた遠野の話がもとになり「遠野物語」が出来たのだそうです

記念館は蔵の形ですが塗り壁のデザインがポケモンのようで面白い

雪隠、トイレです 外にお便所だけの建物があるのです

こんなに立派なものではなかったのですが、私一度だけ千葉で雪隠を使ったことがありました

2枚の板をそれぞれ跨いで隙間に用を足す・・・小学生低学年だったので余計に怖かった!

掴まる縄もなかったし、扉を閉めると結構暗いし、穴は深く、臭かった

昔は紙自体が贅沢だったのか、木ベラでお尻を拭いたようで

使用前後の置き場所が決められています

 隣には湯殿・お風呂の建物

なた豆?が石鹸の代わりに使われていた様子

お水と燃料を使うお風呂もきっと贅沢だったのではないでしょうか?

湯殿自体が広いです!

 

井戸から湯殿まで水を運ぶための水道が通っています

水車小屋

大きな水量ではなくてもこんなに大きな水車が回るのだと驚きがありました

水車小屋の中は脱穀のための臼と杵

カッタン・コットンと心地よいリズム 

園内の炭窯の近くには「ガラ玉」のような「ヤマボウシ」の実が沢山落ちています

ジャムにするときっと美味しいはず

「御蚕神堂」と書かれた蔵のような建物にオシラサマがお祀りされています

オシラサマは、蚕・農業・馬・そして「お知らせ」の神さま

農家にとっては全てが大事なモノだったのだと想像に固くない

自然と付き合わざるをえない生活の中では信仰と繋がる必要があったのだろう

特に厳しい自然の中ならなおさら


アラーキーさんの凄技!

2015年12月06日 | 日記

Nが好きな情景師アラーキーさんの昭和ジオラマ展に行って参りました

藤沢の駅前にあるビルの6階

最近はTVにも良く出ていらっしゃる方なので、画面でご覧になった方もいらっしゃると思います

「ゴッサムシティ」の一部です

空缶やポスターなども手作りなのだそうです・・・細かい!

Nは作り方や細かい造形に興味津津ですが

私はその作品の舞台になる土台へのこだわりに惹かれています

大きさの対比

Nは「トロ箱がイイ味出してるんだよな~」とひとりごち

昭和の香り?のバキュームカー

臭かったけど、大事な仕事だと子供心に思っていました

一度、大事にしていたひみつのアッコちゃんの魔法のコンパクトをポットン便所に落としてしまいました

自分でもショックだったのですが、買ってもらった親には言えず・・・

2・3日してからバキュームカーが来たらしく

下校した私を待っていたのはキレイに洗われた排泄物まみれだったコンパクトでした

きっとホースに詰まったか何かで汲み取り屋さんが母に返してくれたのでしょう

キレイになっていたけれども、どうしても再び遊ぶ気にはなれなかった私なのでした

足踏みミシンも昭和の音

母が作ってくれた幼い頃のアッパッパ(サンドレスなどというおしゃれなものではない夏のワンピース)

その足踏みミシンを譲り受け、子どもたちがペダルの上に座って運転遊びをしたり・・・

引越しの時にアフリカに寄付しましたが

私のミシンはきっとアフリカで誰かの服を作っていることでしょう

・・・と思いを馳せている私の隣でNはというと

古いタイヤの白っちゃけた感じに感心しているのでありました

昭和45年くらいまでは飼い犬も自由に散歩出来たのを思い出しました

そして雑種が多かった

大人になるまでは犬が苦手だった私ですが、純血種よりは雑種の方が好みです

あくまでも「雑種」! ミックス犬ではないですよ~

そしてアラーキーさんといえば「猫」

現在は猫ブームらしいのですが、昭和はそれに輪をかけて「猫天国」でした

猫が自由で人間に媚びすぎない天国

私は実は我が家の飼猫を外にも自由に出してあげたいのです

病気や怪我の心配もありますが、それよりも猫にイタズラやイヤガラセをする人間が怖い

ジオラマの中だとわかっているけれど、この猫たちが羨ましくなってしまいました

ファミマのある街角のジオラマ

コンビニのショーウィンドゥでご自分の本のPRもされていました

帰宅してからNにこの画像を見せると「こんなのあったのー?!」と驚いていました

お互い同じものを見ていても気になるポイントは違うのだよ、ふふふ

ファミマのお隣にあった「サワベ不動産」

親指の爪ほどの物件情報が細かいっ! 表示公正のお店みたいです 

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アラーキーさんのジオラマには私たちの想い出を引っ張り出してくれるようなチカラがあると思います

それは彼のチカラでもあり、小さいものへの愛情がそうさせるのかもしれません

次の作品も楽しみにお待ちしています!


岩手がっぱりあげずぼっぽ⑲遠野伝承館の隣でランチ

2015年12月06日 | 旅行

カッパ淵から駐車場に戻る途中でNが「腹減った」とぽつり

伝承園の隣で食べられるはず・・・行ってみましょう

途中に「早池峰(はやちね)大神」と彫られた岩と見慣れない形の鳥居

早池峰神社は806年創建・・・って、平安時代じゃないですか!!

ここは早池峰神社の古参道跡(現在は果樹園になっているようです)

古くからの信仰は、それだけでもパワーの大きさを感じちゃいます

さて、伝承園

メニューには岩手の郷土食「ひっつみ」があります

小麦粉を練ったものをつまんで汁に入れたものを「ひっつみ(汁)」と呼ぶようで

汁に入れる具は特に決まってはいないのだそうです

天井が高く民家を現代風にアレンジしたかのような店内

東北=リンゴのイメージで、りんご100%ジュースを注文

甘いのに後味サッパリ!

私はもちろん「ひっつみ」をセレクト

薄味でしたが出汁がきいていて美味しくいただきました

「ひっつみ」は”すいとん”に近いのかな?と思っていましたが

麺自体はシコシコした厚めの餃子の皮のようで、汁との相性抜群です

三つ葉とネギの香りが良く、思い出すと今でもヨダレが出ちゃいます

小麦は寒さに強い植物、寒さに強い稲が出来るまで

東北では麦などの穀物を育てていたためか、小麦粉料理が沢山伝わっています

昔の人々のご苦労にはホント脱帽です 

美味しかったです、ごちそうさま


岩手がっぱりあげずぼっぽ⑱来た!カッパ淵!!!

2015年12月05日 | 旅行

お寺の境内の左手を抜けると、木がまとまって生えている場所が見えてきます

そこが「カッパ淵」

木製の「カッパ小ばし」で小川を渡ります

カッパ淵の小川の幅は2mほどで深さは10cmもないかなぁ?

橋から右手に折れると小さい祠があり、そこがどうやら「カッパ淵」のメイン

遠目に見ていたよりも明るい場所

平日でしたが、外国の方や初老のグループが何組もいらしていて

こんなに賑やかだとカッパはなかなか出てきてはくれないだろうな~

許可証があればカッパ釣りが出来る!?

きゅうりが結ばれた竹製の釣竿が何本も立てかけられている看板を見かけました

そこには注意書きがかけられていて

「カッパさんに引き込まれないように 特に美男美女の方 注意 」

初代守り人は奥六郡の支配者・安倍氏の末裔さんがされていたと伺いました

現在はカッパ捕獲用の網を腰に付けた明るいまぶりっどさんが後を継いでいます

カッパを「さん」付けでいるのを嬉しく感じた場所でした