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ゴボウのコーヒー がんばるめん

2014-02-04 | 青森の味
江戸時代には茶が高級嗜好品だったため、出稼ぎの土産としてお茶の葉を買い求めた話があります。
高級な嗜好品だったお茶も今では一般化していますが、昔お茶の代用として飲まれていたあれこれは、現在新たな効用とともに見直されています。
古い所ではアマチャヅルだったりハト麦だったりドクダミだったり。
今でもまた新たなお茶が発売され続けています。
私も一時期そんなお茶を飲んでいましたが、効いているのかどうなのかは不明です。
何となく体にいいような気がしてというのもありますが、それなりに美味しくもあって飲んでいたと思います。

昔ヨーロッパで、コーヒーという嗜好品が手に入らないため、チコリという植物の根をコーヒーのように加工して飲んでいました。
日本でも輸入物資が途絶えた時代にタンポポの根をコーヒーの代用にしていたらしい。
焙煎した豆を細かく砕いて濾すコーヒーの抽出は、高価であったコーヒー豆の味を最大限に引き出す方法です。
とすれば、素材の持つ味とともに栄養素なども最大限に取り出されているのでしょうね。

青森県産のゴボウを使ったコーヒーを提供している「がんばるめん」のゴボウコーヒーは、焙煎の苦味とともに確かにゴボウの味もする新感覚のコーヒーです。
コーヒーではないのにコーヒーの名称も変ですが、ノンカフェインのコーヒーとして充分に美味しいと思いました。
大きな声では言えませんが、お通じは良くなったと思います(笑)




パイカ肉を使った地産地消のラーメンもありました。




営業日 木・金・土・日曜日
時間  11:00~ラストオーダー14:00


追記  
四月から営業日が増えます。
日曜日も営業とのこと。








しとぎの話

2013-03-24 | 青森の味
菅江真澄の著作の中に、下北地方を歩いていて一夜の宿を借りた家で「何も食べるものが無くて」と言われながらもヒエしとぎを出されて食べたというくだりがあります。
以前に読んだものなので、ヒエだったのかアワだったのかの記憶がおぼろげですが、雑穀で作るしとぎもあるのかと、驚きとともに今でも思い出します。
青森県南部地方でしとぎといえば豆しとぎが一般的です。
固めにゆでた青豆を砕いて米粉と混ぜて小判形にまとめた、ほんのり甘いお菓子のような存在で、スーパーでも売られています。
東北地方と九州にもみられるしとぎは、現代では米粉を使って作られていますが、農民が米を食べる機会の少ない時代においては、菅江真澄の見た「ヒエしとぎ」のように雑穀を材料として作られていたと考えられます。

よく似た食べ物に「たんぽやき」「たんぱやき」があって、秋田名物のきりたんぽは有名ですし、岩手県北では小麦粉の生地を南部せんべいの焼型で焼いた「たんぱやき」もあります。
穀類をつぶし成型して加熱する、または加熱した穀類をつぶして成型した後に加熱という調理手順が、同じ文化内の食習慣であるように感じます。

以前、縄文クッキーが話題になっていた時期がありました。
縄文遺跡から出土した、クリやドングリをつぶし成型して加熱したもので、その中から動物性の脂肪が検出されたとの発表から「クッキー」と命名されたと記憶しています。その後、動物性脂肪については異論もあり、現在は植物性の材料だけで作られたのではないかとの認識に変わっています。
動物性脂肪が使われていないのなら、クッキーというよりも「しとぎ」に近い食べ物のように思いますし、なにより現在も東北地方で縄文時代と同じ食習慣を保ち続けているなら、それは壮大な歴史ロマンを感じます。
縄文時代の食べ物が、今もスーパーに並んでいると思うと、急に豆しとぎを食べたくなってしまうのです。


しとぎばなし
「シトギ」から「すとんぎ」へ


最近は写真を撮っていない事に気が付きました。
文章とは何の関係もない今日の写真は、昨年撮ったキクザキイチゲです。
青森県では、まだ開花期ではないのですが、春の花が待ち遠しい季節なので。


朝市で見る夏が旬の食材

2012-08-01 | 青森の味
「梅雨明け十日」は一年で一番暑い季節ですが、青森もこの言葉通りの暑い日が続いています。
夏休みですから、どこかへ出かけようと思っていても暑くて挫折してしまいます。
八戸の館鼻岸壁の朝市は早朝から始まるので、涼しい時間に買い物を楽しめる日曜日のイベントです。
先日も早起きをして行ってみたものの、現地に6時前に着いても、すでに車がいっぱいで出遅れた感がありました。
開催時間が、日の出から10時までなので、夏場は朝4時前からだとすると6時は遅いのでしょうね。
近隣の農・海産物は旬のものが並んでいて、夏場が旬の食材が分かります。

 
ヘラガニ、うに、スルメイカはまさに今が旬です。

  
ホヤも夏場が旬。写真左下に三沢漁港の昼イカのトロ箱が写っています。
先日、三沢産の当日獲れた昼イカを頂いたので、夕食に刺身にしてみました。
透明な身は歯ごたえと甘みがあって、鮮度の高いイカの美味しさには驚きを感じました。
館鼻朝市では農産物や海産物でも、スーパーでは並ばない食材がたくさんあって、買い物というより宝探しをしているような気分になります。
なにより涼しい早朝のイベントなので、それが一番嬉しいのですが。


八戸市内朝市



初めてのつゆ焼きそば

2012-06-05 | 青森の味
今更ながらの話ですが、黒石つゆ焼きそばを食べてみました。
最近は家で店の味を作り出すことに興味があって、外食の機会が減っています。
それでも遠くに出かけた時には、なるべくその土地ならではの食事がしたいと思っていて、他では食べられないものを何とか食べてみたい。
巨木を見に黒石市へ行った際に、成り行きとしてチャンスに恵まれたのです。
何かのイベントもあったらしく、こみせ通り周辺は混み合っていて、なんとか入れたのが 蔵よし という店。
大変上品なつゆ焼きそばでした。
味の評価も今イチ難しいのですが、もっとワイルドなB級感溢れる店で、正しくB級食としてのつゆ焼きそばを食べてみたいと思いました。

黒石市内には県の天然記念物にもなっている妙経寺のカヤもあります。
なかなか見ごたえある素晴らしい巨木だと思います。



創作料理の店 蔵よし魚介・海鮮料理 / 黒石駅




夏泊半島で焼干しを買う

2012-04-28 | 青森の味
週末は鶏ガラスープを作るようになりました。もちろん煮干しも合わせています。
ラーメンの好きな子供に週末の昼食として自家製ラーメンを作るためです。
大きな鍋で鶏ガラを煮出すと必ず残ります。
この残ったスープを使ってゴボウや人参、コンニャクを煮ると、大変美味しい煮物が出来上がりますし、おひたしのつけ汁にしてもなかなかの味になります。

先日、夏泊半島の大島へ行った際に、サンライズフクシの食堂のラーメンが美味しくて、このラーメンの出汁に使われている焼干しも購入しました。
焼干しは煮ても形が崩れないで、臭みの少ない美味しい出汁がとれるとのこと。
目の前の海で獲れたイワシやアジの焼干しは、そのまま食べても良い固さと塩加減です。
出汁をとる目的で買っているのですが、そのままおやつ代わりに消費する方が多くなっていて、まだ焼干しスープのラーメンが作れずにいます。









二つの美味しさ ラーメン三八

2012-03-08 | 青森の味
食事をするなら美味しい物を。外食をするならその土地ならではの物を。
常々そう考えているので、できればチェーン店ではなく、地元の個人営業店の食堂を選ぶようにしています。
地場の食材を使って地元の方が作った料理は、土地の味覚そのものなのだと思っています。

八戸市でも海に近い場所にある、ラーメン三八。煮干しスープとシャモロックスープの二種類から選べるラーメン店です。
下の写真はシャモロックスープで、白濁した濃厚な美味しさでした。
煮干し出汁は八戸らしい味で、青森市の煮干し出汁とは、同じ煮干しでありながらはっきりと方向性の違った味です。
南部と津軽のラーメンの味の違いは、たとえば民謡の曲調の違いのように、元は同じ曲であっても津軽と南部それぞれの土地で引き継がれる間に全く別の曲に聴こえてしまうような、そんな地域性のエッセンスが私の知らない場所に隠れているからではないか、などと夢想しています。

「二つの美味しさ」の「二つ」は、こちらの二種類のラーメンスープの事ではありません。
同じ建物の隣にある干物店のスルメを買い求めて食べたところ、これがとても美味しい。
ごく普通の固いスルメと、イカの一夜干しとの中間のような、柔らかく海の香りがするスルメでした。
洗濯ピンチに吊るされた干物は、港町八戸の象徴的風景だと思いますし、私はこんな風景が大好きだったのですが、食べても美味しいというのは嬉しい発見でした。

 
 







LUMPIA HUT フィリピン料理店

2011-11-03 | 青森の味
日本でありながら日本でない。
ごく普通の住宅地にある異国のLUMPIA HUT(ルンピア・ハット)
米軍基地のある三沢ならではのフィリピン料理店です。

メニューはすべて英語表記で、注文、質問ともに英語だけ。
フィリピン料理なので現地名で書かれているメニューの、英語での説明文を読みながら何を注文するか考えるだけで大変です。
でも料理を作るのはフィリピンの女性なので、ブロークンでも片言英語でも大丈夫。
とりあえず通じればいいのよ的なおおらかさで、店の方おすすめのChicken AdoboとCombo Lumpiaを注文しました。
照り焼きのような甘辛味ですが、香辛料が効いていて異国的な味わい。
Lumpiaは小さめの揚げ春巻きで、豆腐、チキン、エビなどの種類があります。
メニューを見るとデザートも美味しそうだったのですが、思った以上にボリュームがあったので、また次回の楽しみとなりました。
ginataan bilobilo(モチ米団子とココナツミルクのデザート)やbanana con yelo(焼バナナのデザート)など、一度は食べてみたいフィリピンのスイーツもあります。

友人から他愛もない相談を受け、差し迫って大きな問題もない内容だったので、ここは一つ冒険でもして気分を変えようという趣旨で行ってきたのですが、当初の悩みも忘れるほどの非日常体験でした。





LUMPIA HUT
場所 三沢市岡三沢6-15
営業時間等不明

閉店





ニンニクざんまい 田子町

2011-09-23 | 青森の味
ご当地ソフトクリームが流行なのか、各市町村の道の駅などで風変わりなソフトクリームが売られています。
甘いものにはあまり食指が動かないものの、田子町の「にんにくソフト」には好奇心が抑えられず、田子町まで出かけてきました。何しろ味の想像がつかない(笑)

田子町役場近くの「ガーリックセンター」で目的のソフトクリームは売られていますが、せっかくなのでこちらのギルロイカフェで人気の「にんじゃあ麺」も食べてみました。
笑ってしまうほどのニンニク味の濃さ。
卓上にはニンニク胡椒、ニンニク唐辛子、ニンニク粉末もセットされていて、さらに深いニンニク・ワールドを体感できます。
ニンニク生姜味のそぼろ肉を食べるのに便利な、穴あきレンゲが用意されているので、コーンラーメンを食べる時のコーンが食べ辛い悔しさも感じません。
ラーメンとニンニクは相性が良くて美味しいのですが、翌日に香りが残りそうですね。予定も勘案する必要がありそうです(笑)

そして、お目当ての「ニンニクソフト」(ミックス300円)は、確かにニンニクの味がしますが、何かに例えるにも似ている味のものがありません。
不思議な味ですね。言葉で説明するにも困りますが、乳製品とニンニクの相性は良いという事は言えるでしょう。

ちょうどカルビーのポテトチップス「田子のにんにく味」も発売中なので、手軽に田子のニンニク味を楽しめますね。
この翌日は、当然何も予定の無い日であったことは内緒です。


田子町ガーリックセンター




ギルロイカフェ にんにく料理 / 田子町その他)



野辺地納豆の旅

2011-06-08 | 青森の味
味覚というのは、栄養として体に取り込む物質の門番としての役割を果たしています。
腐敗したものは酸味や苦味で嫌悪しますし、体にとって必要な糖分やアミノ酸は美味しいと感じます。
現在では味覚の科学も進んできて、旨味成分や香料など体の希求する物質に似たものを作り出して食品に添加しているので、味だけで判断するには難しくなっていますが、母が子供の頃、豆の煮汁が美味しかったという話を聞いたことがあります。
何も味付けしていない煮汁を美味しいと感じるのは、豆のアミノ酸などの成分が水に溶け出ていたからなのか、そしてそれを美味しいと感知できる能力と栄養の欠乏があったからなのか。豆を煮る時に煮汁の味を見てみても、私にはその「美味しい」の意味は分からないままです。

野辺地納豆を初めて食べた時、とてもシンプルに「おいしい」と感じました。
何がどのようにという説明はできなくて、豆の香りだとか軟らかさだとか、そういった理由が思いつかないけれども「おいしい」と感じる不思議さは初めてでした。まるで体に必要な物が直接働きかけているといった感覚です。
この納豆を作っている所をいつか見てみたい。長い間思っていたことを実現させるべく野辺地町へ行ってきました。
野辺地町立体育館の近くにある小向納豆店は、住宅に併設された小さな作業場のような店舗です。
ちょうど大きな釜に浸された大豆があって、お店の方の説明では「今日は水に浸けて、明日は茹でて、それから発酵させるので3日かかる」
納豆の製造工場を見学したことはないので、何がこの味を作り出しているのかは分かりません。
ただ「昔と同じ味」は昔と同じ製造法から生まれるのかもしれませんし、時間をかけてじっくりと作ることが必要なのかもしれません。
昔、母が感じた美味しさは、そういった作り方の中にあったのかも、と、ふと思いました。

よく行くスーパーで見かけない野辺地納豆ですが、青森県内のスーパーではマエダ、ヤマヨ、マックスバリューなどに卸しているとのこと。
せっかくなので納豆を購入。こちらでは小売もしています。




野辺地といえば「満腹感も味の内」の有名店があり、味覚に関する全く別の観点を一つの町で体験できる楽しい小旅行になりました。



小向納豆店  野辺地町字下小中野9-7





八食センターとサバの干物

2011-06-05 | 青森の味
青森の食材は毎日の食事に積極的に取り入れているつもりですが、今でも食べたことのない食材もたくさんありますし、最近になって美味しさを知った食べ物もあります。
昨年はたまたま食べた干物の味に開眼して、特にサバの干物が大好物になりました。
干物にすると水分量が減るため味が濃厚になると聞きます。
青魚は室温に置くとアレルギー原因物質が増えるので、どのように干物を作るのか不思議に思っていましたが、サバの町八戸は、晴れの多い寒い冬があるから青魚の干物ができるのだと思い至って、土地の気象と味の関わりに深く納得しました。

震災後に品揃えの薄かった八食センターも、今ではほぼ元の状態に戻ってサバの干物も店頭に並ぶようになりました。
魚にも旬がありますし、何度行ってみても初めて目にするものに出会います。
そんな時は好奇心から色々と買い求め、家族皆で食べて新しい好物ができたりもします。