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佐京窯

2012-07-12 | 青森文化芸術
是川縄文学習館の奥の展示室の狭い展示ケースの中に、ぎっしりと晩期の縄文土器が並べられていた頃は、その乱雑ともいえる展示を眺めているのが好きでした。
まるでフリマの商品のように無造作に置かれていながら、その一つ一つは最高の芸術品の輝きを持っていて、眺めているだけで豊かな気分になっていたものです。
ライティングなど美術品の展示方法には、自分なりの好みもあって気になる部分も感じる事がありますが、小さな破片までが持つ強烈な存在感が、光の当たり具合などの細かい事を超えていたのだと思います。

是川遺跡から出土する晩期縄文土器の波型模様は、その高いデザイン性が現代にも通用する美しさを持っていて、しかし欲しいと思っても現在は入手できるものではありません。
階上町のはずれにある佐京窯は、そんな縄文土器を忠実に再現した焼き物を製作しています。
自宅に窯とギャラリーを併設されていて、作品の販売もしています。
ギャラリーの作品を眺めているだけでもとても楽しいのですが、もしどうしても欲しくなった時は気合を入れて買ってしまおうと考えています。
生活の中に気に入った美しい物があるのは、それはとても豊かなような気がして。

 


「ご自由にご覧ください」の看板が紫陽花の葉に隠れていて、本当に自由に入ってもいいものか悩ませる入口。

佐京窯  国道45号線を八戸から南へ 種市町手前を左折 看板あり







王余魚沢倶楽部とサワラの巨木

2012-07-09 | 青森


同じ樹種の巨木がならんでいる光景を何度も見ていて、それが二本である場合は鳥居として植えられている事が多く、大抵は小さな祠や社が残っているのでそれと分かります。
ただ屋敷神・氏神などで祭る家が途絶えてしまった場合もありますし、祭祀と関係なく生垣として植えられていたものがたまたま残っている場合もあり、二本並んでいる古木についての確実な答えは分かりません。

先日、王余魚沢倶楽部(かれいざわくらぶ)のカフェへ行った折に出会ったサワラの古木。
ちょうどカフェの窓から見事な円錐の樹形が見えるのですが、太い方の樹は根回り4mはある立派な古木ではありながら、1mほどの高さで大きく枝分かれしているため、地面から1.3mの高さでの幹周3m以上という環境省での巨木の条件には合致していません。
それでも立派な古木であることに変わりなく、二本並んでいることで、消えてしまったかもしれない歴史をあれこれと思い描ける楽しさがありました。

この日は滝を見に出かけたにもかかわらず、本命の滝は見つけられずに、昼食をとった食堂は大ハズレという散々な一日でしたが、最後に美味しいケーキとこのサワラで挽回できたような気がします。


 
 





初夏の山野草

2012-07-04 | 青森自然
梅雨時の季節は山野草も一休みの感があります。
イチヤクソウなど今が見頃の植物もありますが、下草の育つ季節でもあって、花を探すのも難しくなっています。
今の季節は華やかな花は少なくなりますが、写真写りの良い山野草もあります。
ギンリョウソウとミヤマカラマツ。
華やかさは無いものの、天女の羽衣のように薄い花びらを持つギンリョウソウは、良い被写体になります。
恥ずかしながら、山中を歩いていて全く気が付かず、人に言われて初めてその花を認識した次第なのでした。
八甲田の山中にて。