
今回の旅行中に見た花で記事にできなかったものがある。
撮ったものは載せたい貧乏性なので、まとめてみた。
まず、これは携帯で比叡山を写した京都のお寺の向かい側に咲いていたものだ。

イチゴノキ(ツツジ科) ヒメイチゴかもしれない。
今ごろドウダンツツジのような花が咲き、2cm近い実が生っている。
帰ってから調べてイチゴノキと知った。
丸い実は昨年の花が結実したもので、イチゴノキの名のとおりこれから赤くなるらしい。

ユリノキ(モクレン科)
京都の街路樹は昔ユリノキだったが、プラタナスに変わっていった。
烏丸三条あたりに何本か残っているというので見に行ってきた。
幹が細いので大昔のものではなさそうだ。

フジバカマ(キク科)
三条通りを東に入ると観光客のような人を多く見かける。
近くの京都文化博物館へ向かう人もいる。
その別館(旧日銀京都支店)の前にフジバカマの花が置かれている。
藤袴は源氏物語や古今和歌集にも詠まれた日本古来の花だが、
いまや環境の変化により環境省の絶滅危惧Ⅱ類、京都では絶滅寸前種だそうだ。
源氏物語三十帖「藤袴」・・姉弟でないことを知った夕霧が,玉鬘に藤袴の花を添えて
「同じ野の 露にやつるる藤袴 あはれはかけよ かごとばかりも」との歌を送った。
来年は源氏物語が誕生して1000年ということで、
京都では「源氏物語千年紀」としてさまざまなプロジェクトが動いている。
そのひとつが「守ろう!藤袴」プロジェクトで、
原種の藤袴からさし芽をとり200鉢を育成し9月まで30ヶ所で展示していたという。
来年は500鉢を予定しているそうだ。

大鬼蓮(スイレン科)
さて九州へ渡って別府の海地獄では大鬼蓮を見た。
いま振り返れば葉ばかり見て大鬼蓮の花をしっかりと確認していなかった。
開ききる前の葉の横に顔を出しているのが蕾だろうか。

モクセンナ(マメ科)木センナ
大鬼蓮や熱帯性睡蓮のほかにも熱帯の花を見た。
湯気を背景に、数mの木に咲いた黄色い花が映える。
モクセンナは熱帯アジア原産で沖縄あたりには多いのだろう。

この黄色・・英名 Scrambled egg treeを訳せばイリタマゴノキか。
似たような花、ハナセンナは南米原産でアンデスの乙女とも呼ばれる。
アンデスの乙女の記事 参照

デジマノキ(ナンヨウスギ科) 和名コパールノキ
オランダ人が東洋貿易の拠点としたジャカルタから幕末のころ出島に移植。
昭和41年長崎県指定天然記念物
原産地の東南アジアでは高さ45m、幹の直径4mの大木にも育つそうだ。
この木は樹高10m、胸高幹囲1.2 mあるが、
現地でこれぐらいに育つのに100年要するという。