足柄峠に足柄之関跡がある。
もっとも、この門は黒沢映画「乱」の撮影用に作られたのを移設したものらしい。
足柄坂は鎌倉時代に箱根道が開かれるまで官道・公道として東海道の最大の難所だった。
足柄の関は足柄坂に出没する強盗団を取り締まるために899年に設けられた。
足柄山聖天堂の本尊は大聖歓喜双身天という石像だそうだが秘仏で見ることができない。
もと京都にあったのが船で流されて相模国・早川で祀られていたのを弘法大師が見出して足柄山に奉納したという。
地蔵堂に向かって相の川あたりまで来ると田んぼや茶畑が見られる。
斜面にはたくさんのイタドリ(タデ科)が新芽を出していた。
まだ細い茎を採って薄皮をむいてかじってみると、ほんのりとした酸味がなつかしい。
地蔵堂でバス時刻をチェックすると時間があるので夕日の滝に立ち寄った。
落差25mぐらい。金太郎が産湯をつかったとも言われ、この傍を登っていくと金時山に至る。
このあたりはイノシシや鹿も多いらしい。
田畑を荒らしたり人家に侵入したニュースも聞くが、この姿になるとかわいそうにも思う。