しらの風景2

自然の中には学びがいっぱい。
野鳥や生きもの、植物が大好き。
五感を育み、楽しく生きる智慧を探します。

「またね。」木内みどり (12/28*土)

2024年12月28日 | 読書


今日は大きなぼたん雪が降った金沢です。
郊外では積雪も増えてきました。
帯状疱疹にかかってしまい家の中、
頭痛がひどいので頓服を飲みながら経過を過ごしています。
ということで、先日読んだ本の紹介を。



木内みどりさん、惹かれるように手にとった木内さんの一冊目の本が「あかるい死にかた」でした。読んでいて、木内さんの感じていることに共感できることが多かった。それもそのはずで親しみを感じていたのは、みどりさんが立ち上げた「自由なラジオ」を聞いていたし、その前身の「ラジオフォーラム」も聞いていました。原発事故が起きてから本当の情報を探してたどり着いたのが小出裕章さん、私も尊敬する方です。木内さんも同様だったようで、その小出裕章さんをゲストに招いて何度も放送をしてくれました。そんな好印象の木内さんでしたが、この本で木内さんのメッセージや生きる姿をはっきりと知ることができました。

そして、2冊目に手にとったのがこの「またね。」。
出張先の広島で突然亡くなられたようですが、本人はそれを予感していた感もあり、心のままに正直に真っ直ぐに行動された途上のことでした、それは見事というしかないような。「またね。」では原発事故が起こってから、みどりさんはずっと発熱中!どうにかして危険な原発・核をストップさせたいと熱心に活動を始めます。福一の事故のあったあのあと、国民の多くが原発反対を表明した。ところが現在はまた危険極まりない原発を稼働させ続けている。この地震国に、原発との共存は命にとってあまりにも危険すぎます。それでも原発にしがみつくこの国のエネルギー政策はほんとうに愚かでみっともない。この本の中で小出裕章さんは、「日本では原子力は「国策民営」と言われ、国が大本になって旗を振りました。その周りには電力会社、巨大原子力産業、ゼネコン、中小零細企業、マスコミ、教育が集まり、一体となって原子力は安全だと言ってきました。原発を押し付けられようとし、巨大な力に押しつぶされそうになった住民は、裁判にすがりました。しかし、司法は、原発は行政の専門技術的裁量だとして、住民を切り捨て、原子力の推進に加担しました。彼らは時に「原子力ムラ」と呼ばれてきました。でもフクシマ事故が起こり、原発は安全ではなく、「原子力ムラ」が言ってきたことが嘘だったことが事実として示されました」
「みどりさんは、そのことに気づいてくれました。そして、気づいて以降は、彼女おができることは何でもするとして、原子力を廃絶させるために全力を傾けてくれました」と書かれています。

木内みどりさんのこの本2冊を友人たちにも紹介しました。
最近読んだ本の中ではとても心に残った本でした。
友人たちは図書館で借りて読んでくれているようです。
能登半島地震が示すように日本はどこで地震が起きてもおかしくはない地震国。
その上に立つ原発がどれだけ危険なものか子どもでもわかる判断を
この国はしたくないようです。人の命、野生に生きる命たち、
そんな命を脅かす存在は、あまりに危険すぎます。
みどりさんの真っすぐさが未来を示してくれているようです。
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「続・窓ぎわのトットちゃん」(12/17*火)

2024年12月17日 | 読書


図書館に予約を入れたのが3月で、やっと借りることができたのは11月。
昔、「窓ぎわのトットちゃん」を買って面白くて何度も読み返しました。
子育ての参考にもなりました。その本のおかげもあって、
黒柳徹子さんはとても親しみを感じる方、いくつになっても
天然で愛らしい方だと思います。また、世界の貧困層の子どもたちに
手を差し伸べて親善大使としての活躍もトットちゃんならではの
大きなお仕事でストレートにメッセージが伝わってきます。

今回42年ぶりに「窓ぎわのトットちゃん」の続編が出たので
読むのを楽しみにしていました。この本では、音楽家のお父さんや
お母さんとの出会い、子育てに奮闘したお母さんのこと。
その時代の女性のこと。黒柳徹子さんが子どもの頃経験した戦争体験では、
貧しくて食べるものもない時代のいろんな出来事。若い頃は、
声が個性的過ぎて仕事を外されたことなど。
いくつもの辛い体験を乗り越えてこれたのは、徹子さんの明るさと
楽天的な性格があったからでしょう。個性の時代に入ってから徹子さんは
一躍人気者に。好きなことを続ける大切さ、周りの人との出会いなど、
読んでいるだけで一緒に同じ時代に寄り添ったような気がしました。
そしてあまりに危険な今の時代や世界の情勢のことを改めて考えさせられました。
とにかく、戦争を起こさず平和を保つこと!過去の過ちを繰り返さないこと!が
とても大切なのだと痛感させられる本でした。そのためにも書かれたそうです。
それには私たち国民一人一人が社会を学んで、
しっかりしなくては大きく危険なものに巻かれてしまいますね。
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柳澤桂子「いのちのことば」。(12/5*木)

2024年12月05日 | 読書


これも図書館でふと手にした一冊。
名前も知らなかった方ですが、
本をパラパラとめくると読みたくなりました。
柳澤桂子さんをネット検索してみると・・・
1938(昭和13)年、東京生れ。お茶の水女子大学を卒業後、
分子生物学勃興期にコロンビア大学大学院を修了、慶應義塾大学医学部助手を経て、
三菱化成生命科学研究所の主任研究員として活躍中に、激しい痛みとしびれを伴う
原因不明の病に倒れる。以後30年以上を闘病しながら、医療問題や生命科学に
関する執筆活動を行っている。『お母さんが話してくれた生命の歴史』
『卵が私になるまで』『二重らせんの私』『生きて死ぬ智慧』など、著書・受賞多数。

この本の中から私の心に留まった言葉のいくつかを紹介。
選んだ中の最後のメッセージは、専門家だからこそ語れる
生命の神秘が含まれていると思います。

*ものを所有することにとらわれないで、
存在そのものに喜びを感じるようになることが、
幸せへの道になると思います。
物欲を捨てることです。これは人間にとっては、
難しいことですが、心がけ次第で、
少しづつものに対する執着を絶つことができます。

*持つことの喜びに代わって、
存在することの喜びが強くなっていきます。
生きていることの喜び。
これこそ私たちが感じるべき喜びなのです。

*自由な自分を取り戻す道は、
今のいのちを十全に慈しみ、
束縛のないこころで、
今ある生をおおらかに生きることである。

*何か問題が起きたときに、だめだと思うと
ほんとうにだめになってしまいそうで、
こういうとき、私は幸せの星のもとに
生まれたのだと考えることにしています。

*障害児を中絶するケースが多くなると、
障害をもった子供を産むことに罪悪感を
感じるようになるのではないかと心配する人もいます。
人類という集団の中には、かならず、
ある頻度で障害を持った子供が産まれてきます。
すべての障害児を中絶しても、障害児は次々と生じてきます。
それが、私たちの持つ遺伝子の本質なのです。
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伝記「岡本太郎」。(12/3*火)

2024年12月03日 | 読書


小学校の図書室で借りてきたのは、
伝記「岡本太郎」〜芸術という生き方

子ども向けの本は、わかりやすく説明してあって
主人公がたどってきた人生や時代の流れがストレートに伝わってきます。
そう言えば、子どもの頃から伝記を読むのが好きでした。

世間の常識や権力と闘ってきた岡本太郎。
いつも一人で戦ってきた人。
どんなに叩かれようとも怯まずに歩き続けた強さ、
何と言われようが自分が思うがままの道を歩き続けたことで
他の誰も真似できない岡本太郎という芸術家が誕生し、
やがて世間もそれを認めるようになりました。
その不屈の精神こそが芸術家には必要だし、
打たれ強い精神は、普通に生活している
私たちにも必要なもの。

人生、いろんな人やものごとに出会い、
時にはアンラッキーなこともあります。
でもそんなことを気にも止めずに歩いていきたい!
この岡本太郎の生き方は、
勇気とパワーを与えてくれるような気がします。

「人間として生きること、それが芸術だ」 岡本太郎
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「あかるい死にかた」木内みどり。(11/29*金)

2024年11月29日 | 読書


図書館で借りてきた本の中の一冊。
木内みどりさんのことは詳しくは知らなかったけれど、
福島原発事故後に真実の情報が知りたいと思って
私がたどり着いたのが小出裕章さんでした。
そして木内さんがたどり着いたのも
小出裕章さんからのメッセージでした。
改めて原発のこと学び直した日々、
本当の情報に圧力がかけられている時に、
「木内みどりの小さなラジオ」を立ち上げた木内さん、
ゲストに小出裕章さんも招いていました。
その番組をよく聞いていました。

なので木内みどりさんは私にとって、
意識が同じ方向に向いている親しみを感じる方でした。
屈託のない明るいキャラクターで信じる道を歩き切った方。
この本を読んで、木内さんのことを少し詳しく知りました。
突然亡くなられてしまったようですが、木内さんの生き方は、
清々しさをこの世界に振りまいてくれたように感じます。
大切に自分の生を全うしなくちゃ、と
そう思わせてくれる出会えて嬉しい一冊でした。

この本で最後に残された言葉より
「わたしは仏事が嫌い。お通夜、葬儀、法事が嫌い。
 誰のために生きているのか、何のために生きているのか
 わかりはしないけれど、形式、慣習、常識などに
 縛られて生きていたくはない。一度きりのかけがえのない人生、
 最期の最期を迎える最後まで、わたしらしくありたいと願っています」
この感覚も私は好きです。
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本棚の片付け。(9/20*金)

2024年09月20日 | 読書


これは確か生協で買った宿根草の本。
実家に引っ越して、狭い仕事部屋に
入れることにしたのは子供たちが使っていた電子ピアノ。
それで棚や本を整理していますが、一向にはかどらず。
つい、本を手に取って眺めてしまいます。





「スーホーの白い馬」はモンゴルの馬頭琴の
ルーツとなる物語ですが、馬と人の友情が描かれていて
ちょっと心がチクリと痛くなるお話です。
もう一冊は、「カムイチカプ」。シマフクロウが
森の神だったアイヌに伝わるお話。

仕事柄、絵本も好きで買って集めていたので
残しておくものと小学校に寄付するものに分けています。
今日は代休で仕事を休んで整理していたのですが
続きはまた明日・・。
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「エゾオオカミ物語」 (7/11*木)

2024年07月11日 | 読書


今日の授業で生徒たちと図書室へ。
そこで手に取った一冊がこれ!
あべ弘士さんの作品、
読んでいてジーンと悲しくなる本でした。

アイヌの人たちはエゾオオカミと共存していました。
飢饉でエサのエゾシカたちが沢山死んでしまい、
生きるために家畜を襲ったエゾオオカミは
移住してきた人たちに殺され続けて絶滅しました。
エゾオオカミが子育てをするシーンは、
とても愛おしくて切ない。
今はエゾシカが増えすぎて困っていると言う。
現在も人間の経済に突き進む浅はかな行為が
種の絶滅を加速させています。
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いつまでも寒い3月。(3/7*木)

2024年03月07日 | 読書


3月に入ってもう一週間が過ぎようとしていますが、
いつまでも寒い日が続き、それも悪天候。
外に出かける気にもなれずに、
淡々と仕事と食事づくりだけをこなしている気分。

気分転換に眺めているのは
図書館で借りてきた本、
きっと行くことのない国の風景や生き物の姿を
眺めながら楽しんでいます。

いつか行けるとしたら、
タイとかマレーシアなどの東南アジアの
国立公園の中の宿舎(ホテル?)で10日間ほど過ごしてみたい。
夜明け前から起きて、早朝の鳥や生き物の声を聞いて
気配を感じて植物を愛で現地の食事を食べて
そんな時間を過ごしてみたい。
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旅地図とドラマ。 (2/25*日)

2024年02月25日 | 読書


先日から読んでいる本は、池澤夏樹さんの
「池澤夏樹の旅地図」。日本はもとより
世界中を旅して書かれた内容は興味深く新鮮。
時折難しい内容のこともあるけれど、
平和につながっている魂を感じて読み進めている本です。
鋭くて柔らかな視点が自分の感性に馴染む気がする。
私が住んだことのあるのは東京と金沢だけ。
仕事の取材では、中国、台湾、韓国、タイ、マレーシアへ。
旅行では、バリ、台湾かな。
定住型の人間だから、住み慣れたこの場所が心地いい。
だから私の全然知らない世界の片隅までを紹介してくれる池澤さんは
言うなれば、童話の中でいえば、私の足長おじさんなのかもしれない。



今一番好きなドラマは大河「光る君へ」。
タイトル文字の筆文字から美しい。
平安時代がイメージできてこんな時代だったのだと
改めて学んでいる気がする。
女性が生きにくい時代、男たちの勢力争いに
駒として使われていく。
あ〜、今の時代に生まれてよかった。
今日は枇杷を弾くシーンもあり音色に耳を澄ましました。



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篠田節子さんの介護。(2/22*木)

2024年02月22日 | 読書


今日は通販生活のメール版の篠田節子さんの
「介護」をテーマにしたエッセイ二つを読みました。
私も長年母の介護をしてきたので、
篠田さんのメッセージが痛いほど良くわかる。
篠田節子さんは好きな作家さんです。
読み始めたきっかけは親友のライターに勧められたから。
ストーリーを組み立てている取材が徹底していて
リアル感が半端無いです。いくつも好きな作品があります。
最近は「長女」が印象的でした。
小説もいいけれど、私は作家さんの
本音がこぼれ落ちるエッセイが好きです。



今日は家で一人のランチだったので
久しぶりにレンズ豆のスープを作って、
クルミとレーズンのパンとバナナを食べました。
にぎやかなランチも好きだけど、
一人で好きなものをゆっくりと食べるランチもなかなか楽しい。


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