メロリンさん筆 ジョービタキ
メロリンさんから、またまたジョー君のお便りがきました。
昨年のお便り以来、さて今年はジョー君はメロリンさんのところに現れたのだろうか?となんとなく思っていました。そしたら....。
以下、お便りを紹介します。
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ジョー君1万キロの旅その2
さて最近、鳥インフルエンザが発生し渡り鳥や野鳥に対して不穏な空気が流れていますが、今年の冬はあのジョー君はどうしているのでしょうか。
昨年の11月初旬に我が家へ二度の飛来を見せてくれたあの冬の渡り鳥ジョービタキのジョー君は今ごろはどうしているのでしょう。
2016年10月26日の事、その日、道路を隔てた林の中からジョービタキの鳴き声がしました。散歩中の事でした。あちらの森でもこちらの森でもジョービタキの声がしました。それぞれ自分の縄張りを持っていることが解る気がします。ヒッヒッヒッヒッ、クワッ、クワッ、クワッ、クワッ…。
三年前まで、私はジョービタキの事など全く知らなかったのです。色も形も声も。今ではジョー君のお陰で殆どがわかりかけて来ました。生態さえも。
その日に聴こえた声はどの声もジョー君の声ではない。ジョー君はまだ見かけない。
もしかして、君はジョー君の息子なのかい?と思える程ジョー君に似た姿も見たのだが。
ジョー君はいない、どうしたのでしょう。
その日、私は散歩から帰ると悪い想像ばかりしてしまい悲しくなりました。
10月末日、私は完全に悲しくなっていました。ジョービタキの姿は数羽見かけたのに、ジョー君はまだ来ない。
バカだなぁ、私は。たかが小鳥一匹の為に一喜一憂している。
私は忘れる事にしました。それは少し無理にでも。
ジョービタキは冬の渡り鳥です。夏の間はユーラシア大陸で繁殖をするらしいです。異国の地は韓国かモンゴルか。冬に日本に来て単独行動をしている姿がここ関東では観察ができます。各自縄張り意識が強く、特にジョー君は我が家の庭に来て、テラスの窓ガラスに写る自分の姿を敵と見なし攻撃を仕掛けて飛びげりとなる。
そんなジョー君を家の中から眺めて家族と共に笑い、心暖まる冬を過ごしていました。それが二年間も同じ行動が続き、感動をもらっていたのです。三年目の今年の冬はどうなるのでしょう。
11月に入り、三日目の朝、大空の南側から西道路側に走る電線に止まって鳴いている小鳥の声がジョー君の声に似ているぞ。朝日の光に目がくらみ小鳥の姿が黒い影に見える。や、ゃ、もしかして、ひょっとしてジョー君かと思い、玄関から家の中に入りました。暫くの間は鳴き声に耳をそばだてながら待ちました。すると、すーっと庭に降り立ち緑色のプランターにやって来たのはジョービタキの姿。白い紋付き模様がくっきりと大きく見える。その場所はジョー君の縄張りだよ。君はジョー君だね。今は飛びげりをしないけれど、間違いなくジョー君だ。
君は三才になって大人になったから飛びげりをしないのかな。(1) もうこの場所は俺様の物だと確定したから飛びげりをしないのかなぁ。(2)あるいは、君には私が君の声が解る人だと解るから、飛びげりをしないのかなぁ(3)
答えは(1)か(2)でしょうか…。
嬉しくて遊んでいるんじゃぁないよ。
バカだなぁ、私は。たかが野鳥一匹の為に一喜一憂している。
ジョー君は羽毛の色も一段と鮮やかに見える。今は三才にして成年なのかしら。我が家の庭はジョー君の縄張りです。他のジョービタキは来ない。が、その他の小鳥たちは多くやって来ます。スズメ達、コゲラ達、メジロ達、シジューカラ達、セキレイ、ヒヨドリ、夏にはカラスがうるさく不気味にやって来ます。しかし、ジョー君以外には名前をつける事ができません。どれがどれだか区別がつかないからです。特徴が掴めません。スズメ達はチュンチュンと可愛いけれど、どれがスーちゃんでスズオ君ですずめ子ちゃんなのか全く解りません。カラスもどれがかぁ君で、かぁちゃんなのかがわからないです。
ジョー君は特別です。鳴き声にも個性があります。丸こくて響きのあるとても良い声なのです。
ジョービタキの普通鳴きはヒッヒッヒッヒッ。私はジョー君の特別のさえずりをこの耳で確かに聞いています。
三年前に初めてジョー君と出会った時のテラスでのでき事。
窓ガラスにぶつかって来るので中に入りたいのかと思い窓を開けたら入って来て、2日続けて窓から入って来て。あのとき、帰りしなに素晴らしいさえずりを聴かせてくれたのでした。
まるでフルートとピッコロの二重奏のような長いメロディーを聴かせてくれました。私はたった一人で世にも珍しいジョービタキのさえずりを独り占めしてしまったのでした。本当は誰かと共有したいのですが。皆にも聴かせてあげたいのですが。
ジョービタキにもさえずりがあることを、どこかの鳥博士さんに教えてさしあげたいのですが。
11月24日は、この時期54年ぶりの雪の日でした。その日は1日中家の中ににいました。こたつに入り窓越しにしんしんと降る雪を眺めていると、かりんの木にジョー君が止まりました。
雪が一センチ程つもった枝に止まり、黒い尾羽根を縦に振るわせてオレンジ色のお腹を膨らませていました。元気そうでした。ジョー君は寒さに強く凛としています。
今年の冬もジョー君と一緒に楽しく過ごせそうです。
もしかしたら、他の渡り鳥達も同じ場所に同じ鳥達が来ているのかも知れない。
むくどりや鴨達も。ここの地点と異国の何処かの地点を結んで同じ場所を往復しているだけなのかも知れない。毎年、同じ鳥のムクちゃんや鴨男君が来ているのに、気がつかないだけなのかも知れない。と思ったりしています。
ジョー君はうちの庭とあちらの何処かの地点を結んでいるのかと思うとロマンが膨らみますが、そればかりではなく、鳥インフルエンザの原因究明の情報にも役立つのではないかなぁと思ったりしています。
渡り鳥達はこの地球をひとっ飛び。地球はなんて小さな星であろうと思っている事でしょう。
このメールを打っている最中、半分ぐらい過ぎた頃(今日は11月30日)ジョー君があのプランターにやって来て、飛びげりを二度やりました。
やっぱり、私とジョー君の関係は面白いね。可笑しいでしょ。
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メロリンさん、今年もジョー君が現れてくれて良かったですね。
ジョービタキに縄張りがあるらしいこと初めて知りました。
そしてさえずりで個体を見分けられる(聞き分けられる)とは...。それは、ジョー君と親しんでいるメロリンさんだからこそなのでしょうね。
私の家の庭にも様々な鳥が遊び?にきます。さえずりによる個体差は考えたことがありません。
それでも、鳥たちと一緒に過ごしている感覚は心地よいものです。
東京に住んでいる友達の話によると、東京では落ち葉の清掃にかかる予算が多いとかで、木を切ってしまった方が良いという意見があるとか....。
確かに街では、その季節になるとあとからあとからたまる落ち葉の清掃や銀杏の始末等の大変さはあります。
でも、自然と共生できないのは、ちょっと寂しい気がします。
ジョー君の飛来で季節を感じたり、白鳥の飛来で季節を感じたりすることは、私たちにとって嬉しいことだと思います。
次回のお手紙お待ちしています!!
借りている畑で藍の枯れ草を始末しているときです。抜いて重ねた藍を袋に詰めていると、2mばかり離れているところでこっちを眺めているのです。枯れ草の置いた下から虫が飛び出さなか待っているのですが、待ってもらってるときって、出ないのよねえ。
かわいくて感動ものでした。
うちの庭にも来ているのでしょうか?
メロリンさんの絵を参考にして、気をつけて見てみたいと思います/redleaves/}
こちらでは、岩切の七北田川に白い鳥(白鳥かな?鷺かな?)が飛来してきます。
岩切地区には、「鴻巣(こうのす)」という地名もあります。昔たくさんコウノトリがいたのかなあ...?