腫瘍内科医一家のニューヨーク滞在記

ニューヨーク研究留学中での出来事を感想を交えてメモ代わりにつづります。

ニューヨークの治安 今昔

2010年11月15日 15時15分30秒 | 日記

 現在、ニューヨークでは一般市民の移動手段として、地下鉄、バス、タクシーが一般に広くいきわたっている。以前本ブログに記したが、現在は深夜にタクシーのみならず、地下鉄に乗っても少なくともマンハッタン内ではまず安全といえよう。

 自分が子供のころ、1970年代後半のことであるが、当時アメリカ本社の外資系企業に勤めていた叔父からアメリカとくにニューヨークについて話してもらったことをふと思い出した。 「ニューヨークでは深夜の地下鉄は危険すぎて乗れない。」 「日本と違って殺人事件の検挙率が70%台ぐらいしかない。」 などと恐ろしい話を聞かされ、しばらく夜一人でトイレに行ったり、寝室に行けなくなったことが懐かしい。
 その後、1990年代にジュリアーノ市長時代にニューヨークでは市街地での警官の重点配備等により、劇的に治安が良くなり、さらに9・11テロ後さらに警備が強化され今やニューヨークは全米でも最も治安のよい町と認識されるようになった。
 「ニューヨークなんて危ないところに住むなんてとんでもない。私なら絶対イヤ。」などと渡米前の妻を不安に陥れた人たちにこそ是非一度ニューヨークの町を見ていただきたいものである。個人的にはニューヨークよりも、東京や大阪の一部の場所の方が絶対に危険だと思っている。
 
 また、本日子供たちと訪れたミッドタウンのブライアントパークは、90年代初めまではあまりの治安の悪さ(麻薬の密売地域になっていたらしい。)で公園自体が閉鎖されていたと、ニューヨーク在住20数年の日本人の方からお聞きしたが、今や美しく整備されニューヨーク市民の憩いの場の一つである。ここでは、毎年、10月末から2月末までの約4ヶ月間、シティバンクがメインスポンサーのスケートリンク(なんと入場料は無料!)がオープンしていることは昨年にも記したとおりである。
 厳しい寒さのニューヨークでは、気軽に楽しめる外遊びは少なく、アイススケートは我が家の子供たちの貴重な楽しみのひとつなのである。

 タイトルの写真のビルは、ブライアントパーク付近にあるバンクオブアメリカのあまりにも巨大なビル。以下の写真は、ニューヨークの地下鉄とブライアントパークのスケート場の様子。治安は良くなったが、ニューヨークの地下鉄の「汚さ」おそらく今も世界一であろう。構内でどぶネズミをしょっちゅう見かけるぐらいである。