腫瘍内科医一家のニューヨーク滞在記

ニューヨーク研究留学中での出来事を感想を交えてメモ代わりにつづります。

日本人としての誇り。

2011年03月14日 21時23分01秒 | 日記

 日本で起こった史上まれにみる大震災。

 テレビやインターネットに映し出されるニュースでのあまりに悲惨な光景に、われわれ日本人だけでなく、世界中の人々が被災者の方々に心を痛めている。職場内の同じグループのメンバーだけでなく、他の職場に変わっていったメンバー、普段挨拶程度しかしていなかった掃除のおじさんやおばさんまでが、直接またはメール等で我々の家族の安否を気遣ってくれる。今朝は、何人の人が、自分のデスクまで訪ねてきてくれたことであろうか。

 日本人として誇りに思うのは、「日本人がこのような事態においても、治安の乱れを生じないほど民度が高い」、という報道がこちらでも盛んになされていることである。同じ人間として恥ずかしく悲しいことであるが、混乱に乗じて、盗みや強盗を働く輩が多いことも世界の常識なのであろう。情けないことに、過去には日本においても、第二次世界大戦敗戦後の混乱に乗じて闇市で暴利をむさぼった人でなしが、その財をもとに、実業家面して後々まで君臨している事実も忘れてはならない。その構成員のなかに日本人も少なからず存在したことは、我々日本人の末代までの恥であることも後世に伝えていかないといけない。

  「有事にお互いが助け合う。」

当たり前と言えば、当たり前であるが、そのことを当然のごとくできる国は実はそれほど多くないようである。今こそ、私たちが力を合わせてこの危機を乗り切り、世界の人々の模範を示すときであろう。

私たち家族は、いま国外に住んでいるが、たとえ微力でも何か人々のお役に立てることをしなければならない。子供たちにも、自分たちに何ができるかしっかりと考えるように促したい。