西陣織
一般的に良く知られている伝統工芸の西陣織というのは 先染めの糸を使って紋様などを織り込んでいきますが、特別にひとつのモノを指しているわけではなく、京都西陣で織られている12種類の絹織物の総称で、”綴れ織”はその中のひとつです。
綴れ織りの特徴はヨコ糸にゆとりを持たせてタテ糸を包みこむように織ってゆくので、出来上がりの生地にタテ糸が見えないことです。
と言ってもナンのこっちゃ?ですネ。
こんな風にヨコ糸をナナメに通すと ヨコ糸にゆとりが生まれ、さらにしっかり詰め(織り)ます。
一般的によく目にする平織りはヨコ糸はまっすぐに通されているので、生地にタテヨコの糸が交差しているのが見え、それが模様になっています。(チェック模様のハンカチなんかを見ればわかりやすいカナ)
つづれの帯
つづれ織りの帯はヨコ糸がゆとりを持って織られているため、”張り”と”弾力”があり、締め緩みしにくいのが特徴で、使う度に身体になじんできます。
「つづれはカタイ」と話される方の言葉を耳にすることがありますが、良い織り手で織られた綴れの生地は、しなやかでぽってりとした、やわらかな手触りです!
とても手間のかかる織のため、
紋様は「お腹」と「お太鼓」の部分のみにあるものがほとんどです。格上のものには「垂れ」にも紋様が入っているものもあります。
柄づけにより、留袖や訪問着から おしゃれ着まで 幅広く合わせられます。
また
裏糸が折り幅全体に通っていないため、表側に出来たどうしても取れないシミなどが生じた場合は、帯全体を裏返すことが出来るので(紋様は反転しますが)何世代もに渡って長く使えます。