羽花山人日記

徒然なるままに

哀悼平野綏さん

2024-12-04 17:23:16 | 日記

哀悼 平野綏さん

前回に続いて追悼の言葉を書くのは辛い話しである。

茨城大学時代の盟友、平野綏さんが亡くなったことを、奥さんからの喪中葉書で知った。

平野さんとは、彼が東大の大学院に在学していた時に知り合った。確か稲のことを訊きにきたのがきっかけだった。

その後茨城大学に就職し、教授となってわたしを迎えてくれた。

生活全般、なにくれとなく面倒をみてもらい、大変助けられた。

専門は農業史で、組合製糸について信州の伊那谷をフィールドとして、実証的な研究をされていた。

わたしの実家が営んでいた製糸工場のデータもお持ちで、いろいろ知ることができた。

博覧強記、博物学者はだしの知識をお持ちで、特に春蘭に関しては何冊も著書があり、東京ドームの「世界らん展」では常連の入賞者だった。

大学に副学長制が敷かれた時、農学部からの人選を依頼され、平野さんに就任をお願いした。「水戸に島流しなの?」などと言いながら引き受けてくれ、全力投球で任に当たってくれた。

退職後、プロの先生についてカンツォーネを習っていると聞いた。朗々とした彼の美声にピッタリだと思ったが、発表会にいけず、聴き損なったのは心残りである。

農学部キャンパスを再開発した時、平野さんは植樹に心を配り、該博な知識を駆使して、サクラ品種のコレクションを作り上げた。正確には覚えていないが、30品種以上はあったと思う。毎年春には、町の人たちの散歩の目を楽しませてくれている。

茨城大学農学部の彼岸桜。2022年3月撮影

来春も見事な開花を見せてくれるだろう。

年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず

残念だ。安らかに眠られることを。

 

STOP WAR!

 

 

 

 

コメント (3)
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