漫画家の楳図かずお氏が10月28日に88歳で逝去されました。ブログ主と氏の作品の出会いは「へび少女」だったと記憶しているのですが、同作品の初出は『週刊少女フレンド』で昭和41年に連載されていたそうで、ブログ主は当時幼稚園生でした。58年も昔のことだったことに愕然とします。その後の「赤んぼ少女」、「漂流教室」などを読み継いでいきました。どの作品もブログ主に重いトラウマを残しつつ心に刻まれています。氏は1980年代から1990年代半ばまでは、青年誌『ビッグコミックスピリッツ』に「わたしは真悟」、「神の左手悪魔の右手 」、「14歳」などの、これまた忘れられない名作を遺されています。
「14歳」(上の写真です)は「14歳で終わる・・・」という何とも厭な言葉で始まる物語でした。同作品の主人公(狂言回しと言った方が正確でしょうか)チキン・ジョージは鶏肉の培養肉製造工場の培養槽から生まれた異形の知性体です。この作品は1990年代前半に連載されていました。鶏肉の培養技術が実用化されることを、この目で見ることができたのには今更のようにブログ主は驚いています。この作品に限らず氏のSF系の作品は、何となく的中してしまう恐ろしい未来予測が多いように思えます。「漂流教室」はその典型的な作品でしょう。1972年のローマクラブ「成長の限界」の予測内容を実際に絵にしたら「漂流教室」になるのではないかと、当時中学2年生のブログ主は感じていました。連載当時噴火によって海上に姿を現した(1973年~1974年)西ノ島新島が次第に拡大するという予測も見事に的中していますし。
氏の訃報を受けて、改めてブログ主の心に蘇ってきた氏の「予測」があるのですが、また稿を改めてご紹介したいと思います。先ず氏のご冥福を祈りたいと思います。