絵画指導 菅野公夫のブログ

大好きな絵とともに生きてます

通信指導 Tさんのモデル組み 3作目

2011-03-11 | 通信指導
通信指導のTさんが3作目に入りました。

また、モデル組みからのスタートです。
ただし、今回はランプの絵の連作で行きたいというので、前回のモデル組が役に立ちます。それは前回紹介しませんでしたが、途中でなかなか良くなりそうな構図があったのです。それを利用して組み立ててみようというので、全くの0からのモデル組ではないので、少し楽です。



これが、前回の途中で研究していたものにちょっと手を加えたものです。

どこがいけないでしょうか?

私は、中央の机から下がっている布が気になります。
真ん中で威張っています。しかも形がほぼ左右対称で、なんとなくイカのようなかたちです。また、机の左右両側の形がハの字型なのもつまらないです。

次にこれを組みました。



この良くなったことは、中央の布を取り外したこと。机のハの字が目立たなくなったことです。

しかし、問題は??

ランプと後ろのシャツが形が似ていること。シャツとランプと下の箱の中央がそろい過ぎていることです。

その反省のもとに、次は、これです。



だいぶ解決されましたが、主役が右に寄りすぎている感じがします。
ランプの右側に暗いものがほしいような感じです。



右側に置いたものによって、バランスが取れてきました。

ここでやや気になるのは、左の奥は引っ込んでいるのに対して、右側は壁が曲がって、手前にきています。
やや、閉塞感があります。

そこで、全体をもう少し、左に寄せて右側の壁を見せないようにしてくださいと話しました。ただ、部屋の状況によって、できない場合もありますので、だめなら、描くときに壁がないことにして描きましょうと話しました。

なんとか、離せたので、と送ってきた写真がこれです。



まあまあかなと思います。
この場合は、画面右側が空間的に空いてしまうので、右にはみ出すものを何か入れてみたらどうかなと思います。

今日の状況はここまでです。


良い構図が作れるまで、このような工夫をしています。
これが良くなれば、後は作業です。ここまでが映画のシナリオになります。

シナリオの良くない映画は、どんなにすごい監督や俳優がやってもよい映画になりません。
私は、ここまでの段階が最も重要だと話しています。











コメント
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