sugger's blog@三宅島

三宅島に移住して18年目になりました。
自然ガイドHitomiが島暮らしのことや三宅島の魅力をお届けします♡

2度と会えない海牛類

2007年02月17日 | いきものたち

先日、沖縄近海でジュゴンとウミガメが遊泳していたニュースをお話しましたが、
引き続き海牛類についてご紹介したいと思います。

ジュゴンの仲間には同じ海牛類のマナティーがいますが、
実は過去にもう1種類海牛類の仲間が地球上で生息していたんです

ステラーカイギュウと呼ばれる海棲哺乳類です

しかし、このステラーカイギュウはベーリング海などの北の極地で生息して
いたのですが、乱獲などの人的要因(発見された時点ですでに生息数は
減少傾向だったという説も)によって絶滅してしまいました

ステラーカイギュウはコンブなどの海藻を主食としていたようですが、
ジュゴンはアマモやスガモなどの海草(うみくさ)を食べて生活しています。
しかし、彼らは極端な偏食動物で、海草しか食べないのです

海草が生息している場所を「海草藻場」と呼ばれているのですが、ジュゴンが
食べる海草が生息地からなくなってしまったら生きていくことができなくなって
しまうという事を意味するのです。

今現在では、沖縄本島の普天間基地代替問題で飛行場の候補地になっている
場所もジュゴンが食べる海草が群生している場所に位置しているそうです。

ジュゴンもマナティーも絶滅危機に瀕している種としてIUCN(国際自然保護連合)
のレッドデーターブックに記載されていますが、このままいくとステラーカイギュウの
二の舞になりかねませんね・・・

一度絶滅してしまった動物には二度と会う事ができない・・・

地球は生物多様性であってこそですから1種でも多くの動植物が生息する場所で
あって欲しいものですね

 

 

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コメント
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