焼鳥屋の先代大将がよぼよぼになってきた。「もうすぐ息子が迎えにくるからよ」歯の欠けた口元をしわくちゃにして笑った。
跡取りの息子を亡くして赤提灯の灯が消えた。初盆に白提灯が下がっただけでもう灯りはない。ビードロの水鉢の行方は先代大将が教えてくれたけど忘れた。
日々忘却の彼方に誘う記憶 . . . 本文を読む
見出し画像は雨上がりの東の空、太陽はこの雲のどこかに隠れている。曇りときどき晴れぐらいの一日でいい、真夏に入る前の足踏みだからさ。今朝4時20分に起きて遮光カーテンを開けたとき、お台場あたりの空はピンク色の朝焼けに染まっていた。ベランダを出てリビングにあるカメラをつかみRバルコニーに出るわずかな時間にピンク色が消えた。リビングの隅においてあるカメラとレンズと双眼鏡。防湿庫は置くところがないから持っ . . . 本文を読む