三木正夫 好きです須坂! がんばろう!

信州須坂から徒然なるままに様々なことを書き記してまいります。

プラトンによればギリシャの没落の原因。為政者の責任

2013年09月18日 | Weblog

日本没落の予感
現在、日本が震災、津波などの災害による沈没の前に政治的、経済的、社会的に沈没してしまいそうな予感が社会的衰退のムードや社会病理現象として数多く観察される。そこで日本社会の中に観察される没落の諸徴候群と思われるものを諸文明の没落とりわけギリシャ、ローマの没落と比較してみた。
プラトンによればギリシャの没落の原因は、欲望の肥大化と悪平等主義とエゴイズムの氾濫にある。道徳的自制を欠いた野放図な自由の主張と大衆迎合主義が、無責任と放埒とを通じて社会秩序を崩壊させていったというのである。そして崩壊前夜のアテネの状況を目撃して次のように書いた。
「支配者達が自由をふんだんに与えてくれないと、市民達はそうした支配者達を、ものの分からぬ奴、と非難する。他方、市民は支配者達に従順な者を、自ら好んで奴隷になる奴と非難する、父は子に似た者となり、息子達を恐れ、子は父に似た者となり、自分が自由であることのためなら両親に恥じる気持ちも恐れも抱かぬようになり、教師は生徒を恐れてこびへつらうようになり、生徒は教師を軽蔑する。」没落の兆候は数千年の歳月を経ても新鮮さを失わない。

ローマの場合もギリシャと同じで、「市民は無償のパンを要求し、その要求際限なく拡大し、配分可能な経済のパイの枠を超えてしまうならば、唯一の可能な方法は、見せかけだけの分け前の増加であり、実質は同じでも名目だけパイをふくらませて見せる事だった。こうしたパイの分捕り競争が続き、生産性が低下し、富の獲得がうまくいかなくなって不況が発生し、にもかかわらず、大衆がこの事実に目をつぶって身勝手な要求を続ける。エゴの氾濫と悪平等主義がはびこり、民主主義はその活力を失って無秩序と解体をもたらし、悪平等主義による画一化と全体主義の泥沼の中に腐敗して行く。こうして疑似民主主義は没落のイデオロギーとなり、指導者と大衆を衆愚政治の腐敗の中に引きずり込んで行く」という形で栄華を極めたローマも滅んだ。

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