すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

悪代官ごときの官房長官と安保法案と砂川判決

2015年06月11日 | 日々思うこと

昨日の安保関連法案に関する衆院特別委員会で、民主党の辻元清美議員は菅官房長官へ「違憲ではないという憲法学者の名前をいっぱい挙げてください」と質問です。これは事前に質問を提出しているので、たくさん挙げるのかと思いきや、菅官房長官は3人の名前だけでした。さらに追求されると今度は「数ではない」と開き直る悪代官ごときの官房長官に笑ってしまいました。

「憲法の番人は最高裁だから、その見解に基づき法案を提出した」と、ここで最高裁を持ち出し安保法案は合憲だと重ねての主張に、辻元氏は安保法案を違憲とする憲法学者は210人以上になり、政府見解に沿った意見を持つ学者を示せないなら「法案は撤回した方がいい」と要求です。

夜の報道ステーションでは、1959年に最高裁判決で合憲とした砂川事件の判決を分かりやすく取り上げていました。57年の砂川闘争は土地返還請求訴訟を起こし、第一審の東京地方裁判所では米軍駐留は「違憲」とされたものの、検察側の跳躍上告で最高裁判所で「合憲」とされた事件です。その後の2008年から機密指定を解除されたアメリカ側公文書を日本側の研究者やジャーナリストが分析したことで新たな事実が次々に判明し、最高裁判決は60年日米安保条約のため、アメリカ側から日本政府への政治的圧力の裁判判決であったことなどが示されました。

写真は今朝の黒姫山で、山頂付近でほんの少し雪が残っていたものの気温も上昇し、夕方に青海中学校辺りから肉眼で確認するのは難しいほどで、それは石灰岩の岩肌のようにも見えてきました。

そして今日の衆院特別委員会では、参考人の憲法学者3人が「憲法違反」と批判した安保関連法案について与野党が激論です。自民党の高村副総裁は、憲法9条と自衛権の関係に言及した1959年の最高裁砂川事件判決を持ち出して「この法理を超えた解釈はできない」とし、国の安全保障政策を決めるのは憲法学者ではなく政治家だと強調、まるで後出しジャンケンノようで違憲論が広がらないよう火消しに懸命です。

こんな国会での政府答弁を聴いていると、国民の命と暮らしを守るならもっと優先すべき大事なことがあるのではと、自然災害や原発事故への対応を考えてしまいます。そして明日から糸魚川市議会での「一般質問」ですが、市議会HPには事前に通告されている「一般質問通告」がまだアップされていません。どうしたことでしょうか、こちらも注視です。