すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

「沖縄慰霊の日」、日米地位協定の不条理と日本の空

2015年06月23日 | 日々思うこと

今日は「沖縄慰霊の日」、梅雨に入っても雨は降らずに“いい塩梅(あんばい)”で、孫の子守りで上越市まで出かけることになりました。もう直ぐ2才の孫と二人で過ごすことで、泣かないように退屈をさせないようにと、こちらから新幹線の絵本やミッフィーのぬいぐるみなどのお気に入りを持参です。夕方に帰宅してから「沖縄全戦没者追悼式」のニュースに耳を傾けましたが、内閣総理大臣としての安倍首相の言葉は昨年よりもさらに空々しく、「帰れ」コールが画面から聞こえてきます。

沖縄といえばゴーヤ、ご近所のゴーヤの支柱もいつの間にか整って塀越しに楽しんでいます。真夏の強い西日を遮る目的というゴーヤの棚は、家と塀のわずか3尺ほどの間にプランターを地面から底上げして設置され毎年とても丁寧に育てているので、今朝の愛犬との散歩中にチョッと失礼をして“表と裏”を撮りました。

夜の報道ステーションは「沖縄“慰霊の日”に考える日米地位協定」で、74%の軍事基地が立地し日米地位協定により数々の特権に苦しめられてきた沖縄の現状を映し出していました。注視すべきは日本と同じ敗戦国のイタリアとドイツで、地位協定の改定を成し遂げてきたことです。イタリアでは国内のアメリカ軍基地は、イタリア軍司令官の管理下にあることを知りました。またドイツでは1993年に地位協定の大幅な改定をしており、どうして日本だけできないのかと聴き入りました。

番組ではさらに、先の戦争で連合軍が日本の空の管制権を掌握した後、日米地位協定に基づいてそのまま米軍が管理しており、首都圏の上空も米軍管理下の「横田管制」が空域を管理し、その管制空域は神奈川県や静岡県、北は新潟県まで1都8県にまたがることも伝えていました。そして羽田に離着陸する民間飛行機がグルッと千葉方面から回り込んで遠回りを強いられている「見えない空の壁」に首を傾げてしまいます。

1972年に沖縄が返還されても日本政府は常にアメリカのいいなりで、イタリアやドイツとは大きく違い地位協定もマジメに交渉しておらず、これは政治の怠慢であり沖縄県民に対する裏切り行為に他ならないことを痛感です。沖縄県民の犠牲と負担を前提とした日米安全保障政策、これで「国民の命と平和な暮らしを守る」とは何たる詭弁でしょうか。2000年のこの日に訪れた熱い暑い沖縄を思い出しながら、怒り心頭の戦後70年の「沖縄慰霊の日」です。