すずきせいこの「日々雑感」

政治や暮らし、孫のことから平和・原発問題まで“本音でしなやかに”・・・

伊方原発再稼働と上江用水路と

2016年08月12日 | 地震・原発

お盆を前に気ぜわしくなっていますが、四国電力伊方原発3号機の再稼働をNHKニュースで伝えています。丁度一年前は九州電力川内原発が再稼働でしたが、福島事故後に作られた新しい規制基準の審査に合格したとはいえ事故リスクがゼロになったわけではありません。“安全神話”は虚構だったことを忘れてしまったアベ政権、次世代への大きなツケとなる核のゴミ問題は置き去りのままです。

昨11日は「山の日」に制定された祝日で、頚城の山々の新潟焼山は雲の中で日本百名山の雨飾山は山頂が雲海から顔を出していました。夕方、買い物の帰り道に姫川桜づつみ辺りを回って見ると、稲穂がかなり色づいて稲刈りが近いことを感じます。

そして福島原発事故から5年と5ヶ月が経過し、未だ避難生活者も多く復旧が進まない中で日本全体がリオ五輪に沸き立っています。スポーツの世界での国と国との戦いは爽やかで平和であればこそと、電力の消費を気にしながら興味のあるものだけ視聴です。

興味があるといえば、本日届いた[新潟県知事泉田裕彦のメールマガジン]では、上越市と妙高市の山腹沿いを中心に位置する新潟県で初めて「世界かんがい施設遺産」に登録された上江用水路を7月31日に視察したことを伝えています。

上江用水路の開削の始まりはおよそ400年前の戦国時代で、知り合いの上越市議のどなたかがフェイスブックに前に書き込んでいたので興味がありました。水路の全体延長は約26kmで、工事期間は実に130年という気が遠くなるほどの歳月です。用水路は一級河川関川から取水し、約3,000haの広大な水田に用水を供給しているそうで、受益地では県営ほ場整備事業三和南部地区など基盤整備が実施され、安定した農業経営が行われています。

土木機械のない時代に莫大な工事費と工期と労力は、自らの稲作生産を確保するために命を賭して開削を進めた当時の人たちの智恵と執念の努力で、お盆を前にして偉大な先人たちに敬服するばかりです。 

それに引き換え、自然エネルギーを軽視して核エネルギーに依存する愚かな政権と、それに群がる人々を憂いながら、後世に恥ずかしくない選択が求められていることを感じる暑い一日です。

新潟県HP 農業水利施設の歴史探訪シリーズ vol.1 『上江幹線用水路』
http://www.pref.niigata.lg.jp/nochikanri/1356807075292.html