月曜日にまた出漁。鮭の仲間であるアマゴには2種類あって、一つは「陸封型」。海へ下って大きくなり故郷の川へ遡上する性格を失ったもの。太古の時代の地殻変動か何かのせいで海へ下れなくなったものがアマゴだ。もうひとつは「海降型」。昔ながらの鮭科の性質を持つもの。これは鱗がとれて、銀色を帯びた魚体となる。銀化アマゴとかシラメ(黒目の周りが白っぽい)というもの。写真の上側がアマゴ、下がシラメだ。海までくだり、大きくなって川を遡上してくるのが「サツキマス」。皐月(5月)に稚鮎と共に遡上してくる。長良川のサツキマスは有名だ。長良川の支流吉田川(郡上おどりで有名)の釣り名人の恩田氏が先ごろ亡くなられたが、長良川を守るためにあえてサツキマスの釣りをやめていらっしゃったそうだ。サツキは秋に産卵し死ぬ。近頃は人工苗のアマゴの放流のせいで、純粋の天然アマゴとの交配種がどんどんふえ、生態系がすっかり変わってしまったといえる。太平洋側のアマゴは赤い点々(パーマーク)があるが、日本海側は「山女=ヤマメ」といい、この赤いパーマークがない。地方によってはアメノウオ(雨のウオ、天のウオ?)とも呼ぶ。
こういう事を知らなくても釣りは釣り。竿から仕掛け、針に至るまで、実はなかなか奥が深いものなのです。太公望の境地に至るにはまだまだです。