明日もやりたいようにーmiddle60

切り折り紙、釣りなど
全身遊び心の日々・・
もっともっと忘れたい
なぜなら
どんどん新しいことが入ってきそうだ

昭和24年 釣り

2007年07月22日 | 自分史

Resize0094 朝から晩まで川にいた。板取川の支流片知川のほとりに住んでいたので自然に川に親しむようになった。絵で描くとすぐわかるのだが、父親が川の流れの遅く、わりあい浅いところに沢山の頭ぐらいの大きさの石を使ってまるでプールのような場所を作ってくれた。子どもの膝ほどの深さしかない。当時は水中眼鏡は高価だったので、気の箱の底にガラスをはったいわゆる『箱メガネ』を使って川の中をじっと覗いていた。流される心配はないので親はいない。一人で魚を採った。30センチほどの竹の枝の先に、鮎つり用の針と短い糸をつけたものが道具だ。どんこ(よしのぼり)の口先へそろりそろりとその針を持っていって、サッとひっかける。採るか、逃げられるか、この緊張感がいまだにある。採ったものは洗面器の中へいれ時々水を替える。川の中ばかり覗いているので、背中は真っ黒だ。飽きもしないで時を忘れて一日中川にいた。現在私が釣りキチになった原点がここにある。