能登尚彦 weblog

思ったことを勝手気ままに書いています。

電大公開科目 ユビキタス無線工学

2009年05月01日 01時02分32秒 | ユビキタス無線工学
今年は不定期の参加となってしまいましたが、電大の公開科目であるユビキタス無線工学に参加してきました。

今回の授業は基礎ということで、インピーダンスのハナシ、dBのハナシでした。
毎回、同じ内容ではありますが、根日屋先生がどう説明したらわかりやすいかということをしっかり考えて授業の組み立てをされているということがよくわかりました。

また、機会をみて参加したいと思います。

しかし電大の周りはおいしくて安い夕食を食べることができるお店が多くて助かります。

(写真は東京電機大学近くの神田小川町(かんだおがわまち)交差点付近)

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根日屋 英之
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ユビキタス無線工学 第14回 最終回

2008年07月11日 13時40分54秒 | ユビキタス無線工学
今年も無事、ユビキタス無線工学の授業が終わりました。

最終回は90分で携帯電話の設計を学ぶということでした。

例として2Gの携帯電話(韓国のCDMAとアナログのデュアル)を例にとられて
基本的にはベースバンドロジックLSIのデータシートの中で記載されている周辺の推奨回路を並べていけばいいという話でした。

実際に設計する際にはBPFやLPFなどもパーツメーカーから必要なものを購入して配置いけばいいけれども、折角いままで勉強してきたことを生かしてそれぞれ設計の手法を教えていただきました。
(フィルターのLとCをどこに入れるとどういう動作になるのかという意味合いがとてもよくわかりました。)

今後の携帯電話はベースバンドロジックLSIだけではなく周辺回路もICの中に入ってしまい、その端末によっての特色を出す部分はソフトウェアの部分で出していくほかにはなくなっていきそうです。

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今年の授業はその授業に合わせて先生が執筆された本が用意されて、それに従って授業が行われたのでほぼシラバス通りに授業が進行して、積み残しはありませんでした。

ただ、シラバス通りにいかなくて先生の思いいれが強いものに関して時間オーバーしていってしまった年の授業もどの部分が本当に重要なのかということがわかってよかったと思っていたということを、今回の授業を通じて感じました。

根日屋先生、今年も本当にお世話になりました。

また、授業を通じてまた新たな出会いがあり、とても有意義な14回でした。

ユビキタス無線工学 第13回

2008年07月04日 10時51分27秒 | ユビキタス無線工学
今回はフィルターの設計方法についてでした。

授業の前に新しい伝播モードについて注目されているものがあり、CreepingWave 物体に沿って電波が伝播するモード、這い回る電波だそうです。
興味がある人はイギリスのクィーンズ大学で出されている論文があるので調べてみると良いというというお話がありました。

フィルタの設計手法にはいろいろに方法があって、その方法をすべて説明しようとすると本にしたら10cmぐらいの厚みのある本になってしまうぐらいのボリュームがあるそうです。

根日屋先生の授業ではあくまでもオームの法則の式があれば設計ができるということで行っているのでそこに着目をした設計方法を説明されました。

まず、フィルターの種類として
①アクティブフィルタ(電源を供給するもの、オペアンプを使って増幅をしながらフィルタリングする。この場合帰還をかけるので時間的な遅延を許容できない高い周波数帯には使えない)
②パッシプフィルター(電源を供給しないもの、集中定数回路を使って設計するものと分布定数回路を使って設計するものと2種類ある、帰還をかけないので高周波で使える)

デジタルフィルターというものもあるが、オームの法則で設計するフィルターをやろうということで、今回この授業ではデジタルフィルタについては取り扱わない。

ローパスフィルター、ハイパスフィルター、バントパスフィルターの違い またその用途などの説明。

フィルターの特性として基本的な形としてはバターワース型のフィルターであるけれども、急峻特性が欲しかったりしてチェビシェフ型などの特性が欲しい場合は係数をかけてやって、その特性が出るように変化させてやる。(変換表などを見ながら数値や部品を追加してやればよい)

バンドパスフィルターの設計に関してはまずローパスフィルターを設計して中心周波数をずらしてやる手法を用いる。(LPFとHPFの組み合わせだと、帯域が狭いときにてっぺんがフラットになるような特性が出ない場合がある)

とにかくパッシブなフィルタはいろいろな設計手法があり、あれもこれもとやってしまうと訳がわからなくなるので、ひとつの方法に絞って設計をしたほうがやりやすい。

来週の最終回は、インピーダンス整合回路、LPF、HPF、BPFの設計を踏まえた上で一時間でわかる携帯電話の設計を説明してくださるということです。
(最終回は教科書での説明ではなく、資料の配布で進行をされるということです。)



ユビキタス無線工学 第12回

2008年06月28日 22時43分16秒 | ユビキタス無線工学
今回はアンテナについてでした。

まず電波を使った通信と磁界を使った通信の違いについて

電波を使った通信・・・距離の長い通信に適している
磁界を使った通信・・・うんと至近距離の通信に適している(例えば13.56MHzを使用したスイカなど)

アイソトロピックアンテナと絶対利得の説明
(回線設計をする際は絶対利得で計算をする)

アンテナを作って評価をする時はダイポールアンテナを基準にすることが多い
(必ずしもすべてではなくホーンアンテナであったりもする)

ビーム幅の定義・・・アンテナの指向性幅のことで利得の一番高いところから3dBのレベルの低下が起きるところまでの両幅の角度θを言う

円偏波・・・何かものに衝突すると旋回方向が逆転する。

アンテナの放射効率はアンテナの給電点のハンダづけなどのロスがかなり大きな部分を占めるでこの点は重要

VSWRの話

電力で評価する場合はリターンロスということを考える。

パッシブインターモジュレーション・・・アンテナはパッシブな素子であるけれども歪みを発生することがある。(例えばアンテナコネクタとアンテナをハンダづけすると異種の金属がそこで結合されることになりダイオードとして動作してしまうことがある)

アンテナ・・周囲の影響を受けないのはアンテナとしては性能が悪い

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肝心なところが抜けているかもしれませんが、今回の授業の概要です。

ユビキタス無線工学 第11回

2008年06月20日 20時47分45秒 | ユビキタス無線工学
今回は増幅器です。

まず、FET・・・電圧で出力をコントロールする
   トランジスタ・・・電流で出力をコントロールする

ということで、昨今では電圧で出力をコントロールするFETのほうがエネルギー効率がいいためだんだんFETを利用することが増えてきたそうです。

モノリシックIC・・VHF~SHFの領域で電源端子と出力端子(チョークコイルを介して)に電源を供給してグランド端子を設置して入力端子に信号を加えれば出力端子に増幅された信号を出力するIC(教科書による)

NF(ノイズフィギュア)の概念・・増幅器の内部雑音を加味した雑音指数

コンデンサとコイルを高周波で使用する際に自己共振周波数を超えるとそれぞれコンデンサ→コイル コイル→コンデンサの特性を持ってしまう。また、抵抗は周波数が高くなるとその実際の値が低くなってしまうこと

それぞれ周波数の特性を考えて値を決定したり回路の構成を行わなければならない。
(例えば50Ωで設計された回路の終端を使う周波数によっては62Ωというような抵抗を入れてやることもある)

低周波のアンプについOPアンプを使う場合OPアンプ自体の入力インピーダンスが非常に高いため、入力端子の抵抗値は10kΩなどと決め込んで使うことができるということです。

高周波大出力増幅器に関してはディスクリート部品を用いて製作しなければならないこと、A級増幅、AB級増幅、B級増幅、C級増幅、D級増幅、タンク回路などの説明などがありました。

OFDMなどデジタル信号を処理する上では過渡現象を容認することが出来ないためフィードフォワード型の増幅器やプリディストーション型の増幅器などが考えられているとのことです。

ユビキタス無線工学 第10回

2008年06月13日 14時27分50秒 | ユビキタス無線工学
まず、今回は8日の日曜日に秋葉原での通り魔事件に東京電機大学の学生も巻き込まれて亡くなるということがあったこと そしてその事件の関わりとして本来我々が便利になるためのツールであるはずの情報通信という道具が少なからずやかかわっていたことについての話などがありました。

情報通信を使って犯罪抑止もしくは防止をするような方法論が無いかどうかみんなで考えて欲しい、そのことについて前期の試験のときの選択問題とするということです。

また、総務省との懇談会などで携帯電話の基地局を上げる場所が次第に無くなってきたという話が出て、そういうことであればスイカとパスモが相互乗り入れをしているようにドコモを使っている人がauの基地局を使えるようにしたらどうかという話をしたところ、もの凄く風当たりが強かったそうです。先生の感想としては総務省がこのように気を使うということはNTTが民営化する以前以上に役所的になっているのではないかというように感じたということでした。

今回は集中定数回路のインピーダンス整合回路(前回のサマリーにも書いたような気がしますが単純にLとCとの組み合わせによって構成をしてやる形、LやCの物理的な長さは波長に対して無視することができる)

Qについての説明(あまりQを高く設定すると帯域がとることが出来ず、温度変化によって回路の定数が変わるようなことに対応できない、逆にあまり低く設定しすぎると帯域はとれるが、損失が大きくなる)

スタガー共振回路という方法もある。(Qの高い少し帯域をずらした共振回路を直列にいくつかつないで温度特性で帯域がずれても損失の少ない共振回路を実現する)

コンデンサはいろいろな数値のものが秋葉原などで売られているがコイルはあまりたくさんの種類は売られていないので自分で巻くことが多々あるということ。

分布定数回路での共振回路 ショートスタブの回路とオープンスタブの回路があるけれども、ショートスタブの場合は一回基板の反対側のグランドにスルーホールで落としてしまったものをもう一度外して探るというのは大変。逆にオープンスタブの場合は最初パターン上でスタブの部分を長めに切っておいて、徐々に切り詰めていけばいいので微調整がしやすい。

授業はあと4回です。
(写真は都営新宿線を小川町の駅で下りて小川町の交差点を撮ったものです。)




ユビキタス無線工学 第9回

2008年06月06日 22時12分20秒 | ユビキタス無線工学
2回欠席してしまうことになりましたが、どうにかこうにか第9回は出席してきました。

今回はインピーダンス整合回路のお話でした。

伝送の原理、インピーダンス整合の重要性について説明するという前ふりがあったあとで最近部品メーカーから出されているICは中に入っている回路の入出力インピーダンスが通信系のものに使うものに関しては50Ω←→50Ωで設定されていたり、放送系では75Ω←→75Ωで設計されていたり、ものによっては75Ω←→50Ωで設計されていて、そのものをコンポーネントとして組み合わせてやれば出来るというものが最初から用意されている場合も多々あるというお話がありました。

また、特定インピーダンスの概念とは距離や周波数に無関係なインピーダンスのことの話(例えば同軸ケーブルなど)

集中定数回路と分布定数回路の境界線の周波数に関して、25年ぐらい前は100MHzがその境目が今は部品の小型化やモジュール化などによって1GHzぐらいになっているということ(回路設計が圧倒的にラク)

集中定数回路・・・伝送路の長さ(部品の物理的長さなど)を考えないで構成できる回路(最近ではCADなどを使えばコンピュータがレイアウトなどを指定してくれたりもする)

分布定数回路・・・周波数が高くなるみことによって伝送路の長さや部品の大きさが回路に与える影響を無視できない回路で部品を直結するためには位相あわせや電圧あわせをしなくてはならない。

マイクロストリップ線路で基板の裏側をベタのグランドにしておくとイメージの線路があたかも反対側で動作しているような現象となるため電波の放射されることが無い話など

プリント基板の話から比誘電率はプリント基板のメーカーに聞けばいいが実効誘電率は回路の作成者によってまちまちであり、近似式などを用いて算出するということ

また、マイクロストリップ線路によるショートスタブ回路、L型インピーダンス整合回路などの説明に入ったところで時間切れになってしまいました。

(やっぱり2週間聞いていないと、だいぶ流れをつかむのが大変です。)

http://www.h7.dion.ne.jp/~nebiya/tdu/
授業の使われた資料です。(参考にする以外の使用目的の場合は根日屋先生に必ず許可を得てください)

ユビキタス無線工学 第6回 サマリー

2008年05月16日 18時59分11秒 | ユビキタス無線工学
授業ももう第6回で6/14まできてしまったことになります。

ここまできて感じることは、今使用させていただいている教科書が5年間知っている授業の集大成であって、ある意味ノートをとる必要も無いな..と感じさせることです。(ただ書かないと覚えないというのも事実であったりするわけです。)

今回は変・復調の話になりました。(シラバスでいうと第5回の内容です。)

電波の上に情報を載せることが変調であり、その情報を電波から取り出すことが復調、言葉でいうとこれを両方行うものが、モデムであること(モジュレータとデモジュレータの合成語)

トランシーバーもトランスミッター(送信機)とレシーバー(受信機)の合成語

レクテナの場合はレクティファイヤ(整流器)とアンテナの合成語

量子化の原理の中で
アナログ変調に比べてデジタル変調の優れている部分はそのしきい値をノイズ成分が超えていない限り伝送線路上にノイズがあっても劣化が起きないということを説明されました。

今、世の中ではソフトウェア無線がもてはやされているけれども災害などが起きて無線機が壊れてしまった場合などハードウェアで構成された無線機も残していかなければならない(ハードウェアで構成された無線機は物理的にハンダづけをするなどして直すことができるがその殆どをソフトウェアに頼っている無線機はメインのチップがやられたら直すことができない)

デジタル通信の評価の方式としてコンスタレーションというものが用いられるけれども、それは向こう側からやってくる電波を正面から見ていると考えることであること

直交変調は情報ビット数が大きくなると雑音の影響が無視できなくなり、状況に応じて変調方式を切り替える適応変調という考え方があること

SDMA,CDMA,TDMA,OFDMなどについての説明がありました。

来週OFDMから説明をするということで、今週の授業は終わりました。

↓この授業の教科書
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根日屋 英之
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ユビキタス無線工学 第5回

2008年05月10日 16時03分27秒 | ユビキタス無線工学
第5回の授業は

スミスチャートとは何かという話、現在では実際にグラフ用紙を用いて回路のインピーダンス整合の設計をするときに用いることはありませんが、とても便利なチャートであり今でもネットワークアナライザなどの測定器にはスミスチャート上でインピーダンス整合を行うように表示される機器もあるということで、丁寧にスミスチャートの意味を説明されました。

次にSパラメータ、これはトランジスタのデータシートをもとにSパラメータの意味を説明されましたが、これの意味するところはトランジスタそのものだけではなく回路基板の入出力にもあてはめて考えることができるということです。

また、オイラーの公式に関して図から式を理解するということを説明されました。

授業の内容から少し飛び出した話としては、今 日本のモノヅクリの業界の状況というものは製造することについても開発をすることについても韓国や中国に置いていかれてしまっている状況で、このままでいくと大変であるという危機感が高まっていて、例えば携帯電話のベンダーの中では今までは新製品を開発するプロジェクトを行ったら、次の製品開発を行う場合は新しくプロジェクトチームを興して0からスタートするというようなことやっていた、というようなことをやめて、今までに開発した資産を活用したり企業間で回路や部品、ソフトウェアすべてをプラットフォーム化して開発を行って国際間の競争に打ち勝っていこうというような動きが起きているそうです。
(少し意味合いが違いますが、電子回路をジェネリック医薬品に置き換えて考えると多少わかるでしょうか)

ユビキタス無線工学 第4回 サマリー

2008年05月02日 15時46分52秒 | ユビキタス無線工学
今回の授業は今後の授業の大枠を先生が説明されたサマリーという形になりました。


今回もほとんどの物理現象は単振動であるということ

公式などの式というのは、その物理現象を伝えるためのコミュニケーションの手段であるということ

その中で正弦関数と余弦関数の違いはその単振動を横から見るか、下から見るか位置が90°違うだけのことであること、交流をsinで表してもcosで表してもその違いだけであること

波動方程式の中で人為的に変化を加えられるのは、振幅と角周波数、位相であること

インピーダンスの意味することは抵抗値、コイル(インダクタンス)、コンデンサ(キャパシタンス)の直列回路で表して 

 抵抗成分:効率よく伝送するパラメータ
 リアクタンス成分:損失する部分      とする

そして回路設計のポイントはリアクタンス成分を0にするということであるということ。直列共振回路と並列共振回路の2つがわかればほとんどの回路設計はできるようになる。

アンテナの場合、共振する波長よりアンテナが長い場合はLの成分がアンテナ上にのっているのでCを入れてキャンセルしてやる。逆にアンテナが短い場合はLを入れてCをキャンセルしてやる必要があるということ

インダクティブな回路の場合(+jX)の場合の説明(教科書20ページ)

最後にデシベルについて、デシベルそのものの説明と電圧比について20log(V2/V1)で表すことができるのは入出力のインピーダンスが一致しているときに限るということを説明していただきました。(但し、オペアンプを使用したときオペアンプは入力インピーダンスが高く、出力インピーダンスが低いのですが、例外的に使えるということです。)(教科書P22)

今回の授業はこれから、こういうことにひとつひとつ突っ込んでいくよという予告編のような授業となりました。

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ユビキタス無線工学 第3回 サマリー

2008年04月27日 14時09分40秒 | ユビキタス無線工学
毎週木曜日は雨が降ってしまいます、コールデンウィークの間ですが来週はどうでしょうか。

授業前に私の本のPRをさせていただきました、ありがとうございました。
(MKTさんありがとうございました。)

今回はまず、前期の試験問題に関して3ヶ月間の間考えておいてくださいということが示されました。

物理と数学は密接に関係があり、物理現象を理解することによって公式や数式などを理解することができるということ、理数系離れが深刻化しているけれども数学を勉強をする意味がわかれば楽しくなるはずだというような話がありました。
(少々、ニュアンスが違うかもしれません)

現状でRFIDの緊急性が無くなったのは、元々今使われているバーコードが組み合わせとして足りなくなってしまうというひっ迫感があったのだけれどバーコード業界がQRコードというものを世の中に出したことによるものだという話

RFIDというものはメモリーを積んでいるのだけれど、メモリーはそれほど電気を食わないが高周波の回路が大メシ食らいであること。メモリーには名前が書き込んであるだけで情報そのものはデータベース上にあるものをひっぱってくる。

反射型RFIDの簡単な概念を説明されました。(究極の回路はスイッチ)

また、雑談として(資料は配布できない)軍事目的のモノパルスミリ波レーダーやパッシブレーダーの話などをされました。

最後に若干ですが三角関数と波動方程式のお話をされました。
(物理現象の最初はすべて単位円から)

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ユビキタス無線工学 第2回 サマリー

2008年04月18日 23時24分01秒 | ユビキタス無線工学
第二回の授業から教室が7号館1階の丹羽ホールに変更になりました。

まず最初に少しだけ試験問題のことについて触れられました。

昨年の記述式の問題ですが、今、様々な方面で生体認証(バイオメトリクス認証)という方式が採りいれられつつあります。この方法ですが、確かに認証の方式としては確かな方式ではあるのですが、一旦 この情報がデジタルデータとして情報漏えいしてしまった場合に暗証番号のようにその変更が効かないため、漏れてしまった場合の対策方法を考えるものでしたという話をされました。

あとは計算問題。記述式の問題については授業の何回目かのときに考えてもらいたいことを投げかけるので試験までの3ヶ月の間に考えて欲しいということ、また試験は教科書・ノート・資料持込可であるというようなお話がありました。

また、今後話していく話の中で今主流になっているデジタルの通信方式の中でOFDMがあるのですが現在のものは増幅の効率が悪く、高効率のアンプの話をしていくということ

日本が失敗したビジネスの中で携帯電話の端末のベンダーとして成功できないわけをお話されました。日本のビジネスモデルは垂直統合型でキャリア会社がすべてどのようなものを作って欲しいかを指示して、それに合ったものを作ればいいという形になっていたため、携帯電話のベンダーは開発コストのリスクをしょわなくてはならない反面、独自性のある端末を作ることができなかった。韓国の場合はビジネスモデルは似ているもののキャリアと端末ベンダーは協調統合という方式をとっていたためある程度、世界の市場に食い込むことが出来た。3Gのマルチメディア端末はコンテンツ作りのほうが大切でそれが供給できていないところでは普及は見込めない。今のところ3G端末が盛んなのは日本と韓国であるというお話でした。

2010年にLTEという制度が出来て、次の次世代携帯電話が始まると日本の携帯ベンダーにはチャンスも訪れると同時に海外の安くて優秀な端末が流入してきて戦えない状況になる不安もあるそうです。

2011年はテレビの地上波アナログの放送が終了して地上波デジタルテレビに完全移行するわけですが、空いたVHFの部分、またUHFの上のバンドの部分のことを話されました。

730~770MHzまではFDD方式で900MHzと携帯電話をペアで使う。
170~202.5MHzまでは基本的には自営通信に割り当てて普段はWiMAXで使いますが、災害など非常事態が発生した場合 警察ー消防ー国ー地方自治体が共通して連携した通信を行えるような形に変更して使うということが考えられているそうです。

日本で今最も力を入れようとしているのはとにかく無線LANを強化しようとしていて5GHzの無線LANはAV機器同士の通信、情報家電など FMC(fixed Mobile Convertion?)というのがキーワードになるようです。(上の括弧部分はいい加減なので間違っていたら直してください)

携帯電話は家の中では無線LANと接続して固定電話として使用して外にでると携帯電話のネットワークで使用できるようにしたいそうです。

総務省の構想としては無線LANに使用する周波数を2008年までに480MHz幅確保、2013年までに740MHz幅確保するということが至上命題ということです。

今、少々問題になっているのはオーストラリアの国立研究所がOFDMの基本特許について権利を主張してきており少し動向を見極める必要はあるが、業界としては楽観視する見方が多いということです。

総務省が力を入れようとしている無線LANですが、それについては台湾に一日の長があり、台湾の技術は経験も価格も長じているので油断は出来ないですし、そのことはひとつの大きな課題だということです。

無線LANについてはMIMOなどの技術も進んでいて、アンテナを増やすとそれについてのメリットもありますが、その分デジタル信号処理が難しくなるということもあるようです。

また、ブルトゥース、ZigBee、WiBreeなどについても触れられました。

今まで電波に関するものというのは総務省が管轄していましたが、経済産業省などが関わることによって今後新しいものを開発する際には前のものより消費電力や効率などを上げるということが法律で義務づけられるようになるようです。情報通信の分野も地球温暖化に対して見逃してもらえるという甘い考えは通用しないとのことです。

第1回、第2回の授業に関する資料は下記からダウンロードできます。
http://www.amplet.co.jp/tdu/

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ユビキタス無線工学第一回(サマリー)

2008年04月13日 17時33分45秒 | ユビキタス無線工学
電大公開科目 ユビキタス無線工学の第一回の内容をかいつまんで書きます。

まずはオームの法則さえ知っていれば電子回路は設計できる という話からスタートしました。

また、5年前ぐらいにユビキタス構想というものが国策でスタートしたのですが、おそらく失敗に終わるだろうということ、何故ならばあらゆるものにIDをつけていろいろな情報をコントロールしようと思ったのに実情はひとつのものに複数以上のIDがついてしまったということだそうです。

また、最近のトレンドとしては

放送は電波を使って無線で送信していたものが徐々に光ファイバーなどやケーブルテレビのような有線系のものに変わってきている。逆に通信は有線系のものを使っていたものが徐々に無線系のものに置き換わりつつある。

また、先生が企業家として思われることは最近の人はネットなどを使ってとても相手に対して攻撃的になりやすいが、ガンと叩かれるとすぐにしゅんとなってしまい打たれ弱いという特徴を感じるとのことでした。
(これは私もなんとなく思い当たるところがあります。)

また、公式として定義されているものの殆どは実験式であり 理論ありきではなく実験して出た結果を公式として当てはめているので、今後 公式と呼ばれているものが変化していく可能性は充分にあるのだということ

移動体通信というものの本来の目的は自分が知らないところに行ったときに不安を取り除くためのツールではないかということ
(うまく表現できないのですが、今の移動体通信における状況というのは少し本来の目的からズレていっているのかもしれません)

現状でのインターネットはアメリカで分断されてしまうとヨーロッパとは繋がらないもしくは繋がりにくいという話。
(要はアメリカが情報を握っているということ)

EdyカードのEはユーロ、dはダラー、yはyenを意味とするため中国は絶対に導入を拒絶しているという話(名前のつけかたがよくなかった)

CDMAが3箇所の中継局を常に捉まえているためにPDCよりも電気を食い電池が持たなかったというハナシ(現状ではワタシはこれは改善されていると実感しています。)

こんなハナシが出ました。

サマリーではなく羅列だったかと思います。

最後に人体通信のデモをされて、これはなかなか面白かったです。(文章で表現するのはとても難しい)

ということでした。

教室が再度変更になる可能性があるようです。(一階、丹羽ホール(講堂))

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ユビキタス無線工学第一回

2008年04月10日 23時08分37秒 | ユビキタス無線工学
本日、第一回目の授業が7号館7802教室でスタートしました。

今年は私はあまり授業のサマリーは書くことができないかもしれませんので、みなさまフォローをお願いいたします。

根日屋先生は初回からかなりマシンガントークになっていましたけれど、人体通信のデモのときにはたくさんの人が集まって熱かったですね。

時間が40分ずれたということもあって今まで時間的に無理だった社会人の方も参加することができるようになったのではないかと思います。

今後が楽しみです。

ちなみにきょうEdyカードのEがユーロ,Dがドル,yがyenだということを初めて知りました。


電大に公開科目の受講の申し込みにいってきました。

2008年04月03日 18時09分20秒 | ユビキタス無線工学
さて、来週から根日屋先生の今年の『ユビキタス無線工学』の授業が始まります。

きょう電大に受講の申し込みにいってきました。今回の事務局は授業の最初の日付、どこの校舎、どの教室で授業が行われるかという説明がきちっとされていてとても好感を持つことができました。

来週・木曜日からです。

(ユビキタスとはラテン語で『いたるところにある』という意味だそうです。)