麻疹の話題が引き続き賑やかです。最近は南太平洋諸国が燃えていますが、イスラエルがサモアに緊急人道支援医療チーム派遣。2週間の滞在でワクチン接種、治療など医療支援。現在サモアで4000例報告に加えて毎日数百例発生、犠牲者60例超という数字もどんどん更新中です。
http://outbreaknewstoday.com/israel-medical-experts-prepare-for-deployment-to-samoa-89422/?fbclid=IwAR3SiuTuw05BdPnhFOGHPUBw9IdEyFBns7-B9FL5qQZX2UAyUVmkEkSIPSc
CIDRAPには、麻疹現況まとめ。
- 麻疹の犠牲者数、昨年2018年14万例、2017年11万例。
- 2018年の感染者数は対前年167%増。
- 感染者数の半数を、コンゴ民主共和国、ソマリア、ウクライナ、マダガスカル、リベリアの5カ国で占める。
- 2018-19年に麻疹清浄国認定を取り上げられた欧州の国は、英・ギリシャ・アルバニア・チェコの4カ国。
- 米国の感染者数はこの25年で最高。
- 原因は国によって異なり多彩だが、ワクチン接種低下や、国境を越えた移動(UK,米)など。
- ワクチン接種は停滞中。1回目を受けた子供は世界中で86%、2回目は同70%未満。この数字は2000年よりは改善しているものの、2010年からは停滞している。接種率90%以上の国は2018年61%を占め、対2000年比で86か国増。しかし2012・13年と比べると126か国減。
- 対2000年比では感染者数66%減、推定死亡例73%減。しかし、2016-18年にかけて再び増加。
-
2018年に、まったくワクチンが受けられていない子供は世界中で192万人いると推定。特におおいのはナイジェリア、インド、パキスタン、エチオピア、インドネシア、フィリピン。
目標には道遠しという状況。先進国にいれば、反ワクチン団体の妨害ばかりが目につきますが(サモアでは反ワクチンの流言流したカドで逮捕者がでた・・・というニュースは日本語報道にも載った)、より根本的な保健システムの脆弱さ+国際間移動という難題、道険しです。
Global measles deaths rise to 140,000; young kids hit hard
Share this page: