米国で最初のジカウイルス感染症死亡例と大きく報道されたユタ州の73歳男性。報道の時点では合併症死なのかどうか不明でしたが、そうではなく”正真正銘ジカウイルスそのもの”による犠牲だったとnejm報告で確定。
- ユタ州73歳男性。以前に前立腺がんの手術を受けていたが、その治療は首尾よく成功しており、これが死因とは考えられない。
- 死因はジカウイルス感染症。ジカの経過は大きなバラエティがあり、このような劇症経過をたどることもある。劇症経過のメカニズムとして推定されるがデング熱との関連。デング熱には4つタイプがあり、ひとつ感染し、続いて別の型に感染すると重症化することがある。このメカニズム、本症例では先行してデング熱に感染していた。
ジカウイルス感染症は、「妊娠出産とは関係しない場合においても侮りがたし」という教訓。特にデング熱に先行して感染している場合(あるいはしてなくても?)、ジカウイルス感染症単体でも劇症経過で死亡してしまう可能性は、頭の片隅に置いておきましょう。
これまで管理人は、メディア等では「オッサンもかかっちゃダメ、たとえば「〇〇さん(相手のMCをダシに)がかかっちゃ危ないんです。蚊が近くにいるファンの女性にうつって、その人が妊娠してたら・・・」と何回は展開しましたが、それだけじゃなく「オッサン自体」も危ないわけです。
ソースはSTAT
https://www.statnews.com/2016/09/28/zika-death/
First Zika death in the US was indeed caused by the virus, officials say