リベリアではEVD感染者のピックアップに、ボランティア動員して家庭訪問ローラー作戦展開中ですが、そこに大学生の社会経験が組み込まれて効果をあげています。
- リベリア大学社会学部の学生君、エボラの感染者掘り起しチーム(the team of active case finders)に参加して成果をあげている。リベリア大学ではEVDのためここ数か月講義がない状態。彼の学識経験を買われて、地区のリーダーに勧められてチームに参加した。地域に入ってゆき、完璧に任務を果たしている。
- 参加時、研修として効果的な問いかけ方、記録のとり方、報告の上げ方、データから何が読み取れるかなどを教わる。
- ボランティアをのべ1600人使って、家々をまわりEVD症例を見つけ出す活動にあたらせている。
- この活動はしばしば接触者調査(contact tracing)と混同されるが、まったく異なるものである。家々を訪問して、何人いるのか、病気の人は何人いるのか、隔離中の人がいるのか、亡くなった人がいるのかを尋ねてまわる。その目的は、家のなかに病気の人がいないかどうか見つけ出し、もしいるのがわかれば家族に受診をうながすものである。
大学進学率僅少のアフリカで、大学生はエリート。東京帝国大学といった感覚のところでしょう。やがては(海外留学のまま居ついて帰国せず・・・という展開にならなければ)国を支えてゆく彼らが、このようなフィールドを得て、数字や社会調査技術のみならず、地方をふくめた庶民の声を無数に受け止め語り合う経験が積めるのは、社会学者になるにしても官僚になるにしても、個人にとっても公共にとっても極めて大きな栄養になるはず。管理人もSARS流行に北京転勤2週間後からいきなり巻き込まれた経験を振り返りながら想っておりました。
ソースはWHO
http://www.who.int/features/2014/ebola-case-finding/en/
Liberia: Local students become active Ebola case finders