「サム・ホーソーンの事件簿Ⅲ」
著者:エドワード・D・ホック
いわゆる「不可能事件」を扱わせたら天下一、著者の代表作第三巻。
当時のアメリカ社会の変化がチラチラと描かれているのが興味深い。
「サンタの灯台の謎」
まさにこの時代しか使えない(逆に今は使わせてくれない)ネタ、そして二段三段のからくり。この狭いシチュエーションでの「アッ!」と言わせるのが著者の真骨頂。
ちなみに表紙に描かれているのはこの短編の一場面。
「墓地のピクニックの謎」
ちょっとあからさまな描写が鍵、なんだが…。
「防音を施した親子室の謎」
…トリックの為なら身体を張る(ミステリーだからw←)。
当時最新の(現代の映画館にもなかなか無い)設備をネタに組み込む辺りは抜け目ない。「ヒント」がちょっと判り易すぎ…けれど、もしかして最近の若い人は知らないかも。
「危険な爆竹の謎」
「防音を…」と、ある種のネタかぶりw
ホームズものの有名な言い回しに
「ありえないことを除外した後に残ったものは、どんなに信じがたくても真実」
…てのが有るが、まさに至言だな、と思わせる。
「密封された酒びんの謎」
…今度は御手洗潔の「とあるネタ」を思い出す(トリックとしてはカスリもしないが本人側の視点からすると)。
確かにそういつも思い通りに行くとは限らない、よな。
「消えた空中ブランコ乗りの謎」
昭和中期くらいの安っぽいビジュアルでの実写化がメチャクチャハマりそう。
で…コレも今の世じゃ叩かれるな…つまらん社会になった…。
「窓のない避雷室の謎」
…またしてもネタがかぶる(どれとは言わんが)w
ホーソーン先生にダイレクトに絡んでくる事件だけにまんまとヤラれるが、微妙な叙述トリックが気にはなる。
と、巻末には「おまけ?」のノンシリーズ短編が。
「ナイルの猫」
このページ数でこの切れ味はお見事。唸らされた。
有栖川有栖の○○にもこの「フェイント?」が使われてた(まるで意味は違うが)。
相変わらず面白い。
物語もさることながら、著者のアイデアと筆力に感心する。
後半全体にはホーソーン医師の右腕たる看護婦ネタが流れてる(えっ…△△じゃなかったのっ!?)…名前ネタわろた←読めば分かる。
続きはさらに次巻に持ち越し。
蛇足…「DIAGNOSIS:IMPOSSIBLE」って原題だったのか(超絶今更)…無理やり訳すと「診断結果:不可能(事件)」…すいません勘弁してくださいm(_ _)m
「サム・ホーソ-ン」シリーズ
っ「サム・ホーソーンの事件簿Ⅵ」
その他
「サイモン・アーク」シリーズ
っ「サイモン・アークの事件簿Ⅴ」
っ「サイモン・アークの事件簿Ⅱ」
っ「サイモン・アークの事件簿Ⅰ」
「怪盗ニック」シリーズ
っ「怪盗ニック全仕事(2)」
っ「怪盗ニック全仕事(1)」
っ「怪盗ニックの事件簿」
「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ
著者:エドワード・D・ホック
いわゆる「不可能事件」を扱わせたら天下一、著者の代表作第三巻。
当時のアメリカ社会の変化がチラチラと描かれているのが興味深い。
「サンタの灯台の謎」
まさにこの時代しか使えない(逆に今は使わせてくれない)ネタ、そして二段三段のからくり。この狭いシチュエーションでの「アッ!」と言わせるのが著者の真骨頂。
ちなみに表紙に描かれているのはこの短編の一場面。
「墓地のピクニックの謎」
ちょっとあからさまな描写が鍵、なんだが…。
「防音を施した親子室の謎」
…トリックの為なら身体を張る(ミステリーだからw←)。
当時最新の(現代の映画館にもなかなか無い)設備をネタに組み込む辺りは抜け目ない。「ヒント」がちょっと判り易すぎ…けれど、もしかして最近の若い人は知らないかも。
「危険な爆竹の謎」
「防音を…」と、ある種のネタかぶりw
ホームズものの有名な言い回しに
「ありえないことを除外した後に残ったものは、どんなに信じがたくても真実」
…てのが有るが、まさに至言だな、と思わせる。
「密封された酒びんの謎」
…今度は御手洗潔の「とあるネタ」を思い出す(トリックとしてはカスリもしないが本人側の視点からすると)。
確かにそういつも思い通りに行くとは限らない、よな。
「消えた空中ブランコ乗りの謎」
昭和中期くらいの安っぽいビジュアルでの実写化がメチャクチャハマりそう。
で…コレも今の世じゃ叩かれるな…つまらん社会になった…。
「窓のない避雷室の謎」
…またしてもネタがかぶる(どれとは言わんが)w
ホーソーン先生にダイレクトに絡んでくる事件だけにまんまとヤラれるが、微妙な叙述トリックが気にはなる。
と、巻末には「おまけ?」のノンシリーズ短編が。
「ナイルの猫」
このページ数でこの切れ味はお見事。唸らされた。
有栖川有栖の○○にもこの「フェイント?」が使われてた(まるで意味は違うが)。
相変わらず面白い。
物語もさることながら、著者のアイデアと筆力に感心する。
後半全体にはホーソーン医師の右腕たる看護婦ネタが流れてる(えっ…△△じゃなかったのっ!?)…名前ネタわろた←読めば分かる。
続きはさらに次巻に持ち越し。
蛇足…「DIAGNOSIS:IMPOSSIBLE」って原題だったのか(超絶今更)…無理やり訳すと「診断結果:不可能(事件)」…すいません勘弁してくださいm(_ _)m
「サム・ホーソ-ン」シリーズ
っ「サム・ホーソーンの事件簿Ⅵ」
その他
「サイモン・アーク」シリーズ
っ「サイモン・アークの事件簿Ⅴ」
っ「サイモン・アークの事件簿Ⅱ」
っ「サイモン・アークの事件簿Ⅰ」
「怪盗ニック」シリーズ
っ「怪盗ニック全仕事(2)」
っ「怪盗ニック全仕事(1)」
っ「怪盗ニックの事件簿」
「満足度:◎」
◎:オススメ
◯:まずまず
△:好きな人もいるかも
×:読まない方が…
※:絶版キボンヌ