武本比登志ポルトガルスケッチ&油彩

ポルトガル在住絵描きのポルトガル淡彩スケッチ日記と油彩

1645.マルヴァオンの町角

2018-12-05 14:35:48 | ポルトガル淡彩スケッチ

2018年12月5日(水曜日)晴れのち快晴。16℃~6℃。降水確率0%。湿度47%(8:00)80%(14:33)。北東の微風。紫外線量2。良く晴れているがごく薄い靄。トロイア半島の付け根、コンポルタあたりは靄で見えない。上空は快晴ながら多くの飛行機雲。きょうも戦闘機の訓練飛行。外洋(大西洋)には白波。

最近は椅子に座り過ぎ、左臀部に凝り、昨夜は按摩器を使う。

『きょうのニュース』シー・ジン・ピン(習近平)中国主席とマルセロ・デ・ソウザ大統領が会談、歓迎式典。その後、シントラ宮殿、その後、クェルースでアントニオ・コスタ首相が歓迎式典、17項目で貿易調印。国会議員のマデイラ、アソーレスへの渡航費用問題。家族の父子関係の問題点。政府はストライキが長引いている看護師との話し合いに入る。リスボンの刑務所で暴動のリスク。サン・ジョアン病院小児科病棟の工事の遅れ。英国のEU離脱でポルトガルとの貿易の影響。リスボンでジョエル・サルトールのユニークな動物写真展。きょうは国際ボランティアの日。

『昨夜の映画』はM・ナイト・シャラマン監督の2本立て。

シックス・センス』 (The Sixth Sense) 1999年。アメリカミステリー映画。130分。脚本・監督:M・ナイト・シャマラン。死者が見える少年と彼をサポートする小児精神科医の体験する「未知の世界」と2人の交流、そして少年が自分の持っている第六感とどう向き合って生きていくかを描く。 冒頭には、「この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には、決して話さないで下さい」というブルース・ウィリスからの前置きが話題となり、本編もそれを裏切ることのない衝撃を含む内容で大ヒットした。この作品の成功によって、M・ナイト・シャマランは一流監督と見なされるようになった。また、ハーレイ・ジョエル・オスメントも天才子役という評価を決定付けた。マルコム・クロウ(ブルース・ウィリス)は第一線で活躍する小児精神科医。これまで多くの子供を心の病から救ってきたが、あるとき彼の自宅に、10年前の少年期にカウンセリングを施したヴィンセント・グレイ(ドニー・ウォルバーグ)という青年が現れる。マルコムはグレイに「自分を救ってくれなかった」となじられ、銃で撃たれてしまう。その直後、ヴィンセントが目の前で自殺したことで、マルコムは彼を救えていなかったことを思い知らされる。 それから1年後、マルコムは、妻から無視される理由が理解できず、彼の妻との間に隔たりが生まれていると感じていた。妻は別の男とささやかな愛情を育み、それに反して省みられずに苛立つ日々で自信を失ったマルコムは、苦悩と悲しみに暮れる。 そんな中、マルコムは少年のコール・シアー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)と出会う。コールの姿にヴィンセントを重ねたマルコムは、彼を救うことで、ヴィンセントを救えなかった自分をも救えるかもしれないと考える。必死になって受け入れて貰おうとするマルコムに、コールはやがて心を開き、隠していた秘密を打ち明ける。コールには死者が見えてしまう「第六感(霊感)」のことで悩み、怯え続けていたのだ。この能力のため、コールは学校中の生徒や教師から「化け物」と異端児扱いされ、事情を知らない母親ともすれ違っていた。当初は幽霊の存在に懐疑的だったマルコムも、やがてコールの言葉を受け入れるようになり、死者がコールの前に現れる理由を共に探り始めるようになる。 その後、とある少女の霊との出会いにより、死者たちが自分たちの満たされぬ思いを癒して欲しいがために自分の前へ姿を現していたことを知ったコールは、自分の特異な能力の意義を理解してついに悩みを克服し、自分の能力のことを母に打ち明ける。 一方、未だ妻のことで悩んでいたマルコムは「妻が寝ているうちに話しかけろ」というコールの助言に基づき、自宅で居眠り中の妻にそっと話しかける。そして妻の漏らした寝言を聞き、ようやく自分自身が既に死んでゴーストとなっていることに気づく。全てを悟り心の傷を癒されたマルコムは、苦しみから解き放たれ、天へと召されていくのだった。 (Wikipediaより)

シックス・センス>ねたばれあらすじ

【お客さまへお願い】この映画のストーリーには『ある秘密』があります。これから映画をご覧になる皆さまは、その秘密をまだご覧になっていないお友だちやご家族に決してお話しにならないようお願いします。 ブルース・ウィリス〟(直筆のサインつき)

アメリカ・フィラデルフィア州。マルコム・クロウは優秀な小児精神科医として、称えられていました。私生活では、妻のアンナとも順調です。その日、児童心理学の市民栄誉賞を受賞したマルコムは、妻のアンナに「私のことは後回し」と皮肉めいたことを言われながらも、仲良く帰宅しました。家でふたりきりで改めて乾杯しようとした2人は、寝室の窓ガラスが割れていることに気付きます。人影がバスルームに移動したのを見たマルコムは、開いてみました。そこにはブリーフ1枚のやせぎすの男が、立っています。泥棒か麻薬患者かと思ったマルコムが声をかけると、男は「俺のことが分からないのか」と言いました。マルコムは、男が自分の元患者だと気付きますが、すぐには名前が出てきません。しかし男が「両親が離婚して、10年経過しても、俺はけっきょく治らなかった」と嘆く言葉を聞いて、ヴィンセント・グレイという患者だと気付きます。ヴィンセントはマルコムの腹を撃ち、その後、自分の頭を撃って自殺しました。ベッドに倒れ込んだマルコムは、ヴィンセントを救えなかったことを悔やみます…。〔翌年の秋 フィラデルフィア南部〕ヴィンセントの事件がきっかけで、マルコムは妻・アンナと疎遠になっていました。すれ違いの生活が続き、アンナと会話することもなくなります。マルコムが話しかけても、アンナはかわすのです。ヴィンセントを治せなかった悔いが残るマルコムは、ヴィンセントと似た症例の9歳の少年コール・シアーを気にかけました。コールとヴィンセントを重ねたマルコムは、コールを救うことができれば、ヴィンセントへの供養にもなると考えます。コールの両親は離婚しており、コールは母・リンと2人暮らしです。学校でもコールは孤立しており、情緒不安定なところがありました。マルコムがコールに接触しようとすると、コールは早足で教会へ逃げ込みます。マルコムがコールにダテメガネを指摘すると、コールはマルコムに「あなたはいい医者?」と聞きました。マルコムは「さあね」と言葉を濁します。マルコムが帰宅すると、妻のアンナは酔い潰れて寝ていました。廊下の下にある地下室は、いくらドアノブを回しても開きません。(この部分、あとで伏線回収される)マルコムは書斎へ行くと、コールがひとりで人形を相手に呟いていた言葉を、ラテン語辞典で調べてみました。翻訳すると「闇の底より主に訴えかける」という意味でした。(この言葉もあとで伏線回収される)コールは母・リンと2人で暮らしていますが、リンはコールの謎の行動が理解できません。コールのネクタイが汚れていたので、洗濯機に入れるわずかの間に、台所の棚と引き出しが全部開いており、リンは驚きました。思わずヒャッと声をあげます。平静を装って「何が欲しかったの?」と聞きますが、コールは答えを濁しました。タルトクッキーとごまかします。コールが席を立った後、大人の手形が残る(体温の跡)のですが、母は気付きませんでした。登校時、コールは同級生のトミーと仲良しの振りをしてもらい、母を安心させます。コールは学校へ行ったものの、入るのが嫌でした。しかしさぼるわけにもいかず、足を踏み入れます。 学校から帰宅すると、母・リンと一緒にマルコムがいました。コールは「キックボールの選手に選ばれた。胴上げされた」と明るく嘘をつきます。母が中座した時に、マルコムはコールに椅子へ座るよう言いました。しかしコールは嫌がります。マルコムは「心を読むゲームをする。合っていたら一歩近づいて、椅子のところまで来たら座る。違っていたら扉へ後退する」と言いました。コールは黙ってうなずきます。マルコムは最初、コールの状況を言い当てました。離婚直後に母は、コールをマルコムのような精神科医のところへ連れていったのですが、誰も救えませんでした。しかし肝心のところがマルコムにも分からず、コールは後退を続けます。(知り合って間もないから)コールは扉のところへ着くと「いい人だけど、先生は僕を救えない」と言って部屋を去りました。レストランにいる妻・アンナに話しかけますが、アンナは知らんぷりをします。アンナはひとりで食事をすませ、話しかけるマルコムを置いて店を去りました。「いい結婚記念日を」と立ち去り際、アンナは呟きます。額に飾った写真を見た母・リンは、コールの写る写真に謎の光がさしているのに気付きます。気をつけて見ると、それはすべての写真にありました。しかもコールの視線はその光に向いています。社会科の授業で、学校の先生が「この場所は以前、何の建物だったか」と言い出しました。迷いつつコールが挙手し、「絞首刑をやったところ」と答えます。先生は「裁判所」と訂正しますが、コールは絞首刑だと言い張りました。先生は怒ります。同級生のパーティーに招かれたコールは、そこで同級生の少年2人に、部屋に閉じ込められるイタズラを受けました。「牢屋入り」というイタズラですが、少年2人はコールがそこまで拒絶反応を示すと思わず、驚きます。響き渡るコールの悲鳴で駆け付けた母・リンは、コールが気絶し、身体に傷がついていたことで、病院で虐待を疑われました。パーティーのあとで、母も同級生の家に電話をかけ、詳しい事情を聞いてみます。マルコムとその後も会ったコールは、ある時、マルコムに質問しました。「どうして悲しいの?」と聞かれたマルコムは、正直に話をします。誠実に応じることで、コールには同じ失敗を繰り返したくないからです。仕事に打ち込んだけれども、救えなかった子ども(ヴィンセントのこと)がいて、それがきっかけで妻との関係も変わってしまったことを告げ、「その子にそっくりな子がいる。今度は救いたい」と言いました。それを聞いたコールは、自分の秘密を話すとマルコムに言います。コールは「死んだ人が見えるんだ。しょっちゅう。それはどこにでもいて、普通に歩いてしゃべり、自分が死んだと思っていない」と告白しました。 当初、マルコムはコールの言葉を鵜呑みにしませんでした。幻覚や妄想が出ていると受け取り、精神分裂症だという結論を下します。入院措置が必要で、自分の手に負える分野ではないと判断しました。…しかし。コールのこの言葉は、真実だったのです。夜にトイレに立ったコールは、背後に女性が通った気配を感じました。幽霊が現れると、室温が少し下がり、コールの息が白くなります。その日コールが見た幽霊は、夫婦喧嘩の末に殺された中年女性でした。怖いのでコールは、部屋に張っているテントにもぐりこみます。その後もコールはマルコムに、幽霊の話をします。マルコムは話を聞きますが、まだ本気にはしていませんでした。母がコールに、祖母の形見のペンダントを机の中に隠しただろうと言います。コールは「していない」と言いますが、母・リンはコールがうそをついていると思い、苛立ちました。父の銃にイタズラして死んだ少年の霊を見たコールは、母のところへ行きます。母はもう怒っておらず、仲直りしました。妻のアンナが他の男性と親しくなっているのを見たマルコムは、怒りました。男性とアンナがいいムードの時、店のガラスが割れます。コールは自分の秘密を話したことで、マルコムに助けてもらいたいと考えていました。しかし妻との関係が悪化しているマルコムは、「私にはコールを治せない」と言います。どうにかならないものかと、自宅の書斎で頭を悩ませていたマルコムは、改めてヴィンセントとコールの症例が非常に似ていると感じました。ためしに、昔のヴィンセントとの会話を録音したテープを聞き直してみます。途中、ヴィンセントが「ここは寒いな」と言っていました。さらに聞いてみると、マルコムがカウンセリングを中座した時に、かすかな物音がします。音量をマックスにしてみると「ヨ・ノ・キエロ(「死にたくない」という意味のスペイン語)」が聞こえました。ヴィンセントも、幽霊が見えていたのです。(最初にコールがラテン語を話していたのは、幽霊から聞いていたから)ヴィンセントが心霊現象に悩まされており、コールも同じだと気付いたマルコムは、コールの発言を少し信用しました。まだこの段階では半信半疑ではあるものの、マルコムはコールにアドバイスします。「幽霊はこの世に未練があって留まっている。君に助けを求めている。だから、聞いてやればいいんだ」そう言われたコールは、マルコムの言葉を信用しました。テントの中に少女の幽霊が現れ、いきなり吐き始めたのを見たコールは、怯えます。一度は怯えてテントから逃げ出したものの、戻ったコールは少女・キラに「何か言いたいことがあるの?」と聞いてみました。コールはキラから話を聞き出し、行動に移します。マルコムとコールは、バスに乗って別の町に行きました。ずいぶん遠い町まで行くと、葬儀が開かれています。キラの葬儀です。たくさんの弔問客が家に押し寄せていました。そこの家は姉妹がいますが、姉のキラが死に、妹の方も謎の病にかかっています。弔問客にまぎれて入ったコールは、2階へ上がり、キラの部屋に行きました。ベッドの下にキラがおり、コールにだまって箱を差し出します。それを持ったコールは、キラの父親に箱を渡しました。「彼女(キラ)の伝えたいことがここにある」と言います。 箱の中身はVHSでした。父はその場で再生します。つられて、周囲の弔問客も見ました。そのビデオは、病の床のキラが人形で芝居するところを録画する、一見するとほほえましいものでした。カメラは棚に隠されています。そこへ母がやってきて、キラはベッドに戻りました。母はキラに背を向ける形で(カメラには正面を向いた形になる)、床洗剤を食事に盛っていました。キラは母親に洗剤を盛られて毒死しており、同じ運命をたどりつつある妹の身を案じ、父親に告発したかったのです。葬儀の席でそれが露見し、父とビデオを見た弔問客は、妻に非難の目を向けました。(注:妻は「代理ミュンヒハウゼン症候群」ではないかと思われる。病気の子どもを看病することで、自身が注目を浴びたい病気。但し詳しく描かれないので、違う事情を抱えているかもしれない)コールはキラの妹に好きな人形を渡し、キラの思いを伝えました。キラの一件で幽霊への対処法が分かったコールは、自信が生まれます。学校生活も順調にいきはじめたコールは、同級生とも打ち解けられました。マルコムはそれを見て、安堵します。別れ際、コールはマルコムにヒントを与えました。妻のアンナとうまくいく秘訣として「眠っている時に話すんだ。意識のない時に」と言います。マルコムもコールに、母親に告白しろと言って別れました。帰り道が渋滞にはまった車中で、コールは思い切って母に幽霊が見えると告白します。母・リンはすぐには信じませんでした。コールは渋滞の先で事故があり、女性が死んだと話します。バイク便の若い女性が窓の外に立っていると告げますが、母には見えないので信じません。コールは祖母のペンダントに関して「勝手に持ち出して悪かったと、お祖母ちゃんが言っていた」と言いました。「ママに、『ダンスを見た』と言ってくれと告げていた」とコールは話します。ダンス会の直前に祖母と母が口論になったことについては、母が幼少期のことなので、コールが知る由もありません。それを細部にわたって再現し、「後ろの方で実は見ていた」と言うコールの言葉を聞いて、母・リンは驚きます。コールは「ママがお墓でいつもする質問に、答えは『毎日』と言った。なんて質問したの?」と聞きました。母は、「私を愛してくれていた?」という質問だったと言い、息子・コールを抱きしめます…。(母はコールの能力を信用したので、親子の関係も希望が見える)マルコムが帰宅すると、妻のアンナは結婚式のVTRを再生しながら、酔いつぶれていました。マルコムはコールに聞いたとおり、眠っているアンナに話しかけると、アンナは「なぜ私を置き去りにしたの?」と聞きます。アンナの持っていた指輪が、転がり落ちました。アンナの指には、結婚指輪がはまっています。自分の結婚指輪をアンナが持っていた…自分は結婚指輪をしていなかった…という事実に思い当たった時、マルコムは衝撃的な事実に至ります。マルコムはすでに、死んでいたのです。コールは最初に、ヒントを与えてくれていました。「幽霊は、見たいものだけが見える」地下室の扉が開かないのは、マルコムの死後、ワインセラーへの地下室の扉の前に、アンナが机を置いていたからでした。(マルコムが死んだ日、2人はワインで乾杯しようとしていた。アンナが地下のワインセラーに行ったあと、寝室で悲劇が起こる)「幽霊は自分が死んだと思っていない」マルコム自身も、自分が死んだと思っていませんでした。…コールに自分が今まで接していたのは、妻・アンナへの未練と、元患者のヴィンセントを救えなかった心残りがあったからだと気付いたマルコムは、もうあの世へ行こうと考えます。妻に別れの言葉をかけ、マルコムは去りました。(hmhmより)

ハプニング』(The Happening)2008年。アメリカサスペンス映画。91分。脚本・監督:M・ナイト・シャマラン。ミツバチがアメリカからいなくなり、突然人々が自殺を始めた。髪留めで自らの首を刺す女性、工事現場で次々と飛び降りる作業員たち。果たしてこの行動の原因は何なのか?テロか、放射能汚染か、環境汚染か。キャスト:マーク・ウォールバーグズーイー・デシャネルジョン・レグイザモスペンサー・ブレスリンフランク・コリソンアラン・ラック。(Wikipediaより)

ある日、ニューヨークのセントラルパークで人々が突然時が止まったかのように立ちつくし、中には唐突に自らの命を絶つという事態が発生。また、とある工事現場では作業員たちが次々とビルの屋上から身投げする不可解な惨事が起きていた。この異常現象はアメリカ全土へ拡がりをみせ、多数の犠牲者を生んでいく。判明しているのは、彼らはみな、死ぬ直前に言語と方向感覚を喪失していることだけだった。これら大事件の報せを受けたフィラデルフィアの高校教師エリオットらは、妻のアルマたちと共に安全な場所を求めて避難を開始。その道中で人々の凄惨な姿を目の当たりにしながら、やがて自然界の生物がこの大惨事に影響を及ぼしていることを知るエリオットたちだが…。(allcinemaより)

以下(映画レビュー)より。M・ナイト・シャマラン自己満足映画と酷評されているハプニングを見ました。映画自体は正直可もなく不可もなくという感じの作品。これはほめているわけではありません。お、盛り上がるのか?!そろそろ盛り上がるだろう!お、来たか?!と思っていたらいつの間にか終わっているという相変わらずの風呂敷を広げて全くたたまない感じは彼らしい作品です。しかも原因解明も特に行われず、変人ぽいおっさんが「植物が悪さをしている!」という突拍子のない発言だけで物語が進みます。通常パニック映画といえば登場人物が何かしらの怪物であったり、ディザスターであったり、病気であったり、苦しみながら死んでいくというのが一流なのですが、本策ではパニック映画でありながらずっと静かな流れで物語が進みます。原因不明の自殺したくなる衝動に駆られるという前代未聞の設定により静かに人が死んでいきます。そのため盛り上がりに欠けてしまい。見所といえば、はじめのほうの人がどんどんビルから飛び降りるシーンくらいでしょうか。それもR指定を嫌ってか自殺のシーンはほとんどがカット。折角いい題材を持ってきているのにそこをカットしてしまうのかという残念さ。それでも気になるのはやはり彼が広げた風呂敷をどういう風に回収したかったかの議論でしょう。ここからは他の人の説も頭に入れながらの仮説を立てていきます。作中でも植物が出すなんらかの物質が影響を及ぼすのではないかという話がありました。単に植物が進化して環境破壊をする邪魔な人間を排除し出した。ダーウィンの進化論よろしく適者生存でどんどん人間が死滅していったという考え方です。ただし、これでは突然始まり、突然終わった理由が説明できないですね。しかもアメリカの次に突然ヨーロッパで起きるのも地理的な遠さから見ても単純な植物の進化説で済ませるのは無理があるように思います。原因が植物かどうかは置いておいて、これは神の間引きだという説があります。増えすぎた人間を神様が少しずつ間引くために見えざる手によってどんどん人間を自殺させていくという説です。この説によると一定数まで間引きが完了するとミッション終了するため生き残った人間がいてもいいと思います。たしかに作品中でもフィボナッチ数列を説明するシーンがあります(車内で女の子を落ち着かせるため)つまり繁殖をはじめた生き物はネズミ算式に増えていくことを暗にほのめかし人間が増えすぎたことを言っているのでしょう。しかし、なぜアメリカの東海岸だけなのでしょうか?中国やインドの人口を考えるとそっちのほうがターゲットになりそうですよね。人口密度ならバングラとかのほうがありえる?しかもヨーロッパでさらにはじまったのはなぜでしょうか?地域ごとにやっているから?神様がそんな地理的なことをするでしょうか。そもそももし神様なら根本的に子供が生まれない世の中にしそうじゃないですか?神様の説にすると一見合理的な説明ができそうですが、ここは敢えてもう1つの説を立てたいです。はじめに蜜蜂が都会から消えている話が出て来ます。ググれば出てくる話ですが、これは農薬による影響の説が濃厚です。作中でも温暖化の影響などの議論が出ていますが1つの結論が、自然がやっていることを人間は単に理論で説明しているにすぎないのだから、それを完全に理解することはできない、という説があります。回答になっていないと思われるかもしれませんがこれはある意味真理です。人間は色んな説を科学的に、理論的に説明しますが、それが実際の原因かは必ずしも重視されないのです。つまり今回も色々な説を出しながらも結局は何が原因かなんて判断できないというのがオチなのかもしれません。あえてこの作品はあたかも何か自然的な力が働いて異常現象が起きているように見せていますが、この超常的な現象に原因なんてないのかもしれませんね。これを作った監督は今頃今回の原因を議論している人間を見て嘲笑っているのかもしれません。何か合理的な説明ができるはずと信じて何度も映像を見返したり議論したりしている人を、すべて説明できるわけではないことが世の中にはあるという警鐘を鳴らしているのかもしれませんね。(映画レビューより)

 

 

 

 

「ポルトガル淡彩スケッチ・サムネイルもくじ」

https://blog.goo.ne.jp/takemotohitoshi/e/b408408b9cf00c0ed47003e1e5e84dc2

 

 

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