
地域には、
地区を運営するにあたっての自治会というものがある。
やけど、
仕事盛りに過ごすモンは自治会活動を嫌がる。
その為、
暇を持て余す高齢者ばかりが、
自治会運営をすることになる。
いわば、
自治会(じちかい)の爺会(じじかい)化や。
しかし、
自治会長だけは、
爺いでは務まらない。
そこで、
自治会長の手当金を高くして、
働き盛りに呼びかけて、
会長選出ということになる。
この選出法で自治会長になったのが、
ゴリラ顔と体型をした、
うーたんという50代男やった。
が、
うーたんは、
怒りっぽく身勝手やったから、
全爺いの怒り💢を常に買った。
特に、
副自治会長の馬爺いは、
うーたんを馬鹿にしまくった。
うーたんが、
先月や先々月の定例会を、
三隣亡に当たるという理由で勝手に中止したこと自体、
馬爺いは、
気に入らなかった。
とある飲み屋のカウンターで馬爺いは、
うーたんを、
「あれは完璧な馬鹿!あれは頭がコロナや!」と馬鹿にしまくった。
馬爺いによると、
自治会運営のテーマを、
うーたんが、
百人一首(ひゃくにんいっしゅ)からヒントを経て、
百人一首(ひゃくにんいちくび)とした。
その意味は、
自治会に住む者の体が百人やったとしても首はひとつとするもので、
要は、
思いは一つを力説する為やったらしいけど------
馬爺いはカウンターで、
「あの馬鹿!体が百人あって首が一つやったら、百人の体を養うのに、どれだけ飯を食えばいいんか😡⁉️」とキレて、
「定例会もせん半端者が!」と罵り加えた。
次にうーたんは、
自分の住むところの近くに、
無断駐車してあるとキレて、
レッカー移動させたが、
後で、
塗装したばかりの自分の車やったことに気付き、
レッカー車を走って追いかけ、
隣の市まで走った。
馬爺いは鼻で笑い、
「自分の車をレッカー移動させて追いかけた馬鹿!定例会もせん半端者が!」と罵った。
更にうーたんは、
近所の初盆の集まりで、
「線香の見分け方がわからないもんですから」と言って、
仏壇に蚊取り線香を置いた。
馬爺いは吐き捨てるように、
「線香がわからん言うて蚊取り線香とか正気やない!定例会もせん半端者が!」と罵っていたら、
いつのまにか、
うーたんが、
馬爺いの後ろにいた。
そして馬爺いの肩を突くので、
馬爺いが振り向くと同時に、
「あんた、きょうは定例会やと言うといたやろ⁉️日本語が難しいのならベトナム語でお知らせするから」言うて、
「今から来いや!ウマ!」とガナって出て行った。
馬爺いは千鳥足ながらもいななくように奇声をあげて、
うーたんの後を追った。