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▼秋を味わうチンパンジー
頬にあたる風が冷たさを増し、季節はすっかり秋から冬に。
秋といえば、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋などいろいろありますが、多摩動物公園のチンパンジーたちは断然、食欲の秋です。毎年この季節を迎えると、飼育係は園内でクリやカキ、ヤマブドウなどの秋の味覚を採取してチンパンジーに与えています。
2013年はそれらに加えて、ちょっと珍しいアケビをプレゼントして
みました。プレゼントした相手は「チコ」というおとなのメスです。好奇心旺盛なチコは、もらったアケビをまじまじと見つめ、唇で触ります。チコの周りに仲間たちが集まってきて「何それ?」「おいしいの?」と覗きこみますが、チコはそんな仲間たちを横目に、アケビを半分に割って中の白い果肉を食べ始めました。
ほんのり甘くて粘り気のある果肉を頬張りながら、黒い種だけを器用に手のひらに出すと、周りのチンパンジーたちはわずか数センチのところまで近づいて凝視していました。その中の「チェリー」という大人のメスは、チコから種を譲ってもらい、種のまわりについていた果肉をこそげ落とすように食べていました。外側の果皮は誰が食べるのかと楽しみに見ていましたが、どうやらチンパンジーの口には合わなかったようです。チコとチェリーが口元でいじっただけで、運動場にそのまま残されていました。
今回のアケビはそれほど好評ではありませんでしたが、秋にはまだまだ美味しいものがたくさんあります。動物と人の両方が楽しめるように、これからも旬の食べ物を与えていきますので、秋の行楽シーズンにはぜひ多摩動物公園に遊びに来てください。鮮やかに色づいた木々を背景に、秋の味覚を満喫するチンパンジーが見られるかもしれません。
〔多摩動物公園北園飼育展示係 中島麻衣〕
ダスキン ターミニックス 八王子東店
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