Truth Diary

母の爪を切る

 今朝早く起きて食事を作り、早めに両親と食事を摂り、弟が夕方遅くなると言うので、お昼と夕食で食べる分のオニギリと惣菜を準備して、8時過ぎに帰途に着きようやくご近所の芋煮会にセーフ。炊き出しで使う大ナベで朝から作った山形風、仙台風芋煮を、振舞われたビールでいただく。仙台より山形風が好きだ、牛肉がたくさん入ってすき焼きのような醤油味に魅かれてしまい3杯もオカワリ。
 

 実は福島の実家には金曜日から行っていたいたのだ、両親は風邪もひかずに元気でいてくれ一安心。
 昨日母にニギリハサミで爪を切る握力が無くなったから爪を切ってくれとせがまれた私でさえニギリハサミでは切る握力が無い。前回来た時も切らされた私は爪切りで切ってやった。老いても同じ老齢化した息子に甘えたいのだろうと、農作業で逞しくなった母の手を握りながら切ってやった。
 私が小学生の頃、床屋が無いので母にバリカンで坊主頭にしてもらうのが習いだった、更に両股に私の小さな頭を挟み動かないようにして日本カミソリで額を剃ってくれた時の膝の暖かさを思い出し、時間をかけて叮嚀に切ってやった、よく見ると私の手指は母そっくりだ。
 今でも思い出すのは刈る前の頭を"鍋を被ったよう"と称した。その頭も鍋の様な黒々とした毛髪はスカスカで地肌が見えるようになった。
 母は一時白内障の手術をしたが、今は眼鏡なしで新聞を読むほどに視力が良くなっていて、老眼が進み8年前に作った眼鏡を視力調整で作り直した私は太刀打ち出来ないでいる。
 私が載った新聞記事など大事に保存してくれているのは親心と言うものだろう。父が畑から大豆を根ごと抜いてきて、年寄二人で庭でサヤをもいでくれ、出かける時「持っていけ」と持たせてくれた。旬を過ぎて味はイマイチだろうがその気持ちを大事に持ち返った。

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