大正動物医療センター(大阪市大正区)のブログ

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ナルコレプシーおよびカタプレキシー

2012-02-28 18:12:15 | 体が上手く動かせない

ナルコレプシー

過度の日中の眠気、元気消沈、もしくは自発的に回復する短時間の虚脱と意識障害。

動物はレム睡眠中、夢で体が動かないように脳の橋のところでコントロールしているが、この病気の犬は起きている間にこれが起きる。

カタプレキシー

  • 陽性刺激(食事、散歩、遊びなどの嬉しいこと)により誘発される脱力発作

   ・腱反射の消失を伴う短時間の筋の麻痺で、完全にかつ自発的に回復する。

  • 意識を保ち眼は意思どおりに動かすことができる。
  • 失禁は起こらない

症状

  ・ナルコプレシーはキャバリア、黒のプードルに多い

  • 遺伝が証明されている犬種:ラブラドール・レトリーバー、プードル、ダックスフンド、ドーベルマン・ピンシャー。
  • 浸透度が完全な有する劣性遺伝:ラブラドール・レトリーバー、ドーベルマン・ピンシャー。
  • 通常は、生後6カ月未満で臨床症状発現。
  • 発作時以外は身体検査および神経学的検査は正常。
  • 発症:ナルコレプシー、カタプレキシーともに急性(甚急性)。
  • 発作:通常、数秒~数分間持続するが、30分間続くこともある。側臥位もしくは腹臥位に虚脱し、倒れて動かず筋は弛緩する。食べている時、興奮時、遊んでいる最中、性行為に関連した行動中に起こることが多い。1日に何度も生じることもある。
  • 眼球運動、筋の攣縮、くんくん鳴くこと(急速眼球運動[REM]睡眠中にみられるような):発作中によく認められる。
  • 通常、大きい音、撫でること、もしくはその他の外的刺激によって誘発が可能である。

原因

孤立タイプ

 ヒポクレチン濃度の低下

家族発症タイプ

 常染色体劣性遺伝?

 ヒポクレチン受容体異常

ヒポクレチンとは視床下部周辺の細胞でつくられる、食欲や報酬、睡眠や覚醒に関係する神経伝達物質。ヒポクレチンの産生が低下すると食欲が低下し、過度の眠気を感じることがある。

大正動物医療センター 06-6551-5106  

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