いきけんこう!

生き健康、意気兼行、粋健康、意気軒昂
などを当て字にしたいボケ封じ観音様と
元気印シニアとの対話。

子育てに大車輪のツバメ

2015-05-27 14:52:14 | Weblog
2年前、玄関の上に設けた照明灯にツバメが巣をつくり9羽が巣立った。



5羽が巣立った後寂しい思いをしながら巣だけはそのままにしておいた。
暫らくすると空家になった巣の中で4羽の雛が餌をねだっている。



ツバメは年に2回子育てをすることが後でわかり、納得する。
背伸びをしてまで、嘴を大きく開けて自己主張する子ツバメは、元気印そのもの。
張れ裂けよとばかりに嘴開け広げ、大声を張り上げる負けん気の強いツバメの子。
右側のツバメ2羽は、給餌が終わり満足げな様子。



食べる時は、兄弟なんか関係がない。
餌を与えた親は、食欲盛んな子のためすぐに飛び去ってしまうから、兄がとか弟だとか、そんなこと考えている暇はないのだ。早いもの勝ち。
親の関心を惹きつけて、餌を貰う知恵だけが働く。早いもの勝ち。
このツバメたちも無事に育ち、長いながい渡りの旅に巣立っていった。

一昨年作られた巣を残し、ツバメの来訪を期待したけれども、外装工事をしたため、ほかの場所へ巣作りをされてしまった。
塗料やシンナーなどの匂いが巣に浸み込んでいたのだろう。
秋になりツバメの空家を取り壊して、元気印たちとの再会を待つことにした。

そして、今年はやって来ました。
4月の初めころから巣作りが始まり、親ツバメは抱卵に専念する。



今朝、写真を撮ろうと、巣の様子を窺いシャッターを切る。
シャッター音に反応し巣から頭をだしたツバメは3羽。



どれも元気印で、安心して撮る。
そこへ親ツバメが給餌に戻って来た。
3~4度旋回を繰り返し警戒していた親は、右側の子に餌を与える。



餌を強請(ねだ)るほかの2羽に給餌する親。
カメラを構える不躾な男を無視する親心がないと、子供たちを育てあげられないのだ。お邪魔虫は、子供の餌にせねば・・・。

そんなことを言われても、巣立ちする間、親子のつながりを記録するよ。勇気を持って、古希を過ぎて6年目を迎えるカメラマンを励ましてね。
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月の松、150年振りに復元

2015-05-24 14:19:03 | Weblog

葛飾柴又帝釈天の住職・御前様(笠 智衆)と娘冬子(光本 幸子)が京都の街を展望しながらひと休みしている。そこに、外人カップルを観光案内する寅さん(渥 美清)がやってくる。
「男はつらいよ」シリーズ第1作にある、御前様が京都美人とのデートと早合点した寅さんを窘めて3人が大笑いするシーンだ。
そこは、京都清水寺本堂(きよみずでら・ほんどう)の正面左右に設けた入母屋造りの翼廊にある懸造(かけづくり)あるいは舞台造と呼ばれるせり出したところ。ここ清水の舞台からの展望は、京都見学の定番となっている。

一方、清水の舞台に倣って造られた清水観音堂(きよみず・かんのんどう)のそれが、上野恩賜公園を縦断するさくら通りの小高い丘の上に観える。



観音堂から望む不忍池は琵琶湖に見立てて、竹生島(ちくぶじま)になぞらえた弁天島(中の島)を築いて辯天堂を建てた、と寛永寺由来にある。不忍池辯天堂はさくら通りの右側にあり、観音堂舞台の真正面に建っている。



清水寺の舞台高さは4階建てビルに相当する。
その昔、清水の舞台から老若男女が願を掛けて飛び降りる慣わしがあったようです。
清水観音堂は標高17mの丘に建っている。
ここの舞台から飛び降りても、数メートル下の丘の斜面に落ちるだけ。切羽詰った願掛けをして飛び降りよう、なんて考える人はいないだろう。

   名所江戸百景 歌川広重 月の松

と書いた看板が舞台前に立ててある。急ぎ足で観音堂への階段を駆けあがる。



「月の松」の集客力は抜群だった。舞台内は花見客で満杯。
松の円い枝をテーマーにするカメラマンに変身した花見客は、なかなか松の前から離れようとはしない。隙を見計らって、転落防止柵が写らないよう後退しながら、「月の松」全景が入るところでカメラを構える。しかし、その狭い空間に花見客が入り込んでは邪魔をする。暫くの我慢をお願いして狙いの写真を撮った。



ちなみに、この松は平成24年12月7日、除幕式を行いお披露目された、との記事を上野経済新聞(2013年01月09日)で見付けた。新たな観光名所として上野公園を盛り上げる目的から、約150年前に消滅した松を復活し江戸の風景を取り戻した。この松を目当てに高齢者を中心に多くの人が訪れ、外国人観光客も増えた、とも紹介されている。

江戸の風景を取り戻すというその心は、歌川広重が『名所江戸百景』で描いた「月の松」を復元する粋な計らい。とはいっても、関係者の話では、松の枝を丸くする腕をもった庭師は少なくなっているので、復元を急いだ。3年前に移植したこの松は、枝を丸くして育てた5本の松のうち成功した2本の1本。2、3年でこのような枝になるようですが、広重が描いた松に育つのは、あと数年先か数十年先であろう、とのこと。この松の枝を覆っている養生が不要になる、自然体の松にするための努力が欠かせないようです。



広重は、連作浮世絵名所絵「上野清水堂不忍ノ池]



「上野山内月のまつ]



に復活された松を画題にしている。

広重が名所絵を描いたのは、上が安政3(1856)年4月、下は翌年8月。

復元した松は、不忍池辯天堂が「月の松」の中央になる場所に植えられている。
『名所江戸百景』の「月の松」には、次のようなコメントが掲載されている。
広重の時代のころは、「縄の松」と呼ばれた有名な木であり、徳川幕府の中でも有力大名である加賀藩主前田氏の江戸屋敷周辺を描いている。その跡地に現在の東京大学がある。
清水観音堂周辺の彼岸桜の大木は花の豊かさと早咲きで評判が高く、露台からその展望を楽しむ人々の姿が描かれている。



その下で顔を隠している薄茶色の羽織の男は、ひいきの遊女と花見にでも来て、少々世間を憚っているのかも知れない、と。




世間を憚りながらも、顔は隠して花見を楽しむ。
共に来ている遊女への心配り、江戸っ子気質って、いいね。
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当日券で、国宝鳥獣戯画展を観る

2015-05-20 20:24:02 | Weblog
5月9日(土)9時40分ころ、国宝鳥獣戯画特別展を見に東京国立博物館に出かけた。





展示会場へ入場するのに40分、展示品を観るのに140分の待時間になります。それを承知で入場券を購入してくださいと、係員が説明するので見学を断念する。

甲・乙・丙・丁4巻からなる鳥獣戯画の修復を終えた記念に一般公開することになり、その特別展が京都で開催し終え、東京国立博物館で開催中のもの。

鳥獣戯画本物を見る機会に何時出会えるか判らない焦りもあり、19日(水)6時に拙宅を出る。
早いほうがラッシュを避けられ、朝食は上野駅構内にある飲食店でも食べられるだろうとの楽観が的中した。

早起きは三文の得を授かった。そんなことを考えながら会場へ急ぐ。8時20分頃に博物館へ着いた。
博物館前には、前売り券を購入した人達が列をなしている。列の最後尾を探していると、当日券は8時30分からこちらの売場ですとの案内があり、そこに行く。5ケ所ある窓口の前に20人前後の人が待っていた。

やがて、入館が始まる。
前売り券で並んでいた人達は、8時30分に入館が始まっても、一人ひとりチケットの確認を受けてから入場するので時間が掛かっている。
他方、当日券はその必要がなく、入場券買うまで5分ほど待ったがチエックなしで入場できた。
結局、当日券を購入した私は、入館待ち行列の4人並びの16列目で待つことになった。



開館が15分早くなった展示会場へは50人単位で入るので、2番目になった。
展示会場によっては順路に従って観なければならない制約があるので不安があったが、爆発的人気のある鳥獣戯画甲巻を最優先して観ることに決めていた。
同じ観かたをするようガイドが勧めており、甲巻の展示場所へ直行する。それでも、すでに行列が出来ていた。戯画に対面するまで10分くらいは要しただろうか。

そして、3mほどの戯画を観た時間の記憶はない。
歩きながら観るように督促されても戯画を観る積りだったものが、現物を目の前にするとついつい鑑賞してしまう。立ち留まらないように注意されても、1列に並んいる牛歩の列が早く進ことはなかった。
丁巻の展示場へ向かう頃には甲巻の行列はかなり長いものになっていた。甲・乙・丙・丁の4巻からなっている戯画を展示している第2会場内でも、甲巻を観るまでに40分お待ちください、との説明を小耳にした。

第1、2会場の展示物を観終えて11時頃に会場を出るときには、甲巻の待時間は140分になっていた。
9日に待時間140分と聞かされた現実がそこにあり、早起きは三文の得をもたらしてくれた。

そこで、お勧めすることは、

1.8時30分から発売になる当日券を購入する 
  当日券売り場に行列はできないし、ネットなどで前売り券を購入しても入場するのに時間が掛かる。

2.甲巻を最優先に観る
  見学者の関心は甲巻にあるので、皆がそこに直行する。


ちなみに、6月7日(日)が最終日です。

付録のはなし。
隣の本館では、鳥獣戯画甲巻の摸本も解説付きで展示されており、前後左右を気にすることもなく自由に鑑賞できるし、お気に入りの写真撮影もできた。







加えて、本番を観た後の復習ともなり、鳥獣戯画の理解を深めてくれた。

時間と体力に余裕があったので、本館巡りをする。
そこでは、日本に現存する、又は消滅した各種伝統文化が展示されているから、鳥獣戯画特別展で学んだ仏教文化と伝統文化全体との係わりなどを考える参考になった。



この菩薩立像は、鳥獣戯画展の第1会場に展示してある白光神立像(びやっこうしん りつぞう)を連想させる。本館に展示してある仏像の中で一番印象に残る仏像になった。


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