「選手としては未熟なのかもしれないけど、あなたのレッスンは人を幸せにしてくれる。私たちはあなたがインストラクターで、本当によかった。」
今が上手くいっていないと感じても、今やっていることが本当はやりたいことではなかったとしても、今自分がいるその場所で、必ず輝ける。
そしてその輝きが、道を照らしてくれる。「今」を輝かせてくれる。僕は、そう思うんです。
少しだけ、僕の話。
この前も書きましたが、僕「ハナクソスキーヤー」でした。ハナクソ過ぎて、スキースクールのインストラクターなのに、レッスンすら持たせてもらえませんでした。うん、まさに「ハナクソインストラクター」ですね!笑)
「これじゃアカン」と、僕はあるシーズンに所属のスキースクールを変えました。白馬から心機一転、新潟のスキー場へ。
幸いなことに、ここでは「レッスン」を持たせていただけました。でも、僕の目標はあくまで「トップ選手」。本当は、メッチャ上手いお客さんをバリバリ教えて、自分自身も全日本でバリバリ活躍して・・・ってのを夢見ていました。
でも、繰り返しますが僕は「ハナクソ」。全日本でも活躍なんて、雲どころがオゾン層の上。エキスパートのクラスなど持たせてもらえるわけがありません。
いや、それは当然なんです。当たり前の話です。でも、僕は自分自身が悔しかった。自分自身が情けなかった。
「違う、俺はこんなじゃねぇ。こんなはずはねぇ。」よく心の中で叫んだものです。
でもね、「こんなもん」なんですよ。だって、下手なんですから笑)どう考えても。
上司からも、キツイ言葉をよくもらいました。その度に「畜生・・・」ただそれだけが頭を過ぎったものです。
でも、スキーを教えることは本当に大好きだったんです。だから、屈辱感はありながらも、レッスンは大好きだった。特に初心者のお客さんが「すごい楽しかった。スキーって面白いですね!」と言って喜んでくれるその瞬間は、本当に嬉しかった。だから、レッスンの仕方は一生懸命勉強した。技術論だけでなく、いかにお客さんに楽しんでもらえるか、また「スキーをしたい」と思ってもらえるか・・・。
そんな中、僕のスキー人生を変えてくれる、あるお客さんに出会った。
その方は老夫婦で、スキーは初心者だった。僕はいつものように、熱心にレッスンをした。とても気さくな方で、僕の思いも色々語らせてもらった。一日のレッスンが終わるとき、その夫婦は、僕にこう言ってくれた。
「選手としては未熟なのかもしれないけど、あなたのレッスンは人を幸せにしてくれる。私たちはあなたがインストラクターで本当によかった。」
その言葉は、僕にとって一生忘れられないものになった。
急に、僕の目の前は開けた。
なんだか、今やるべきことが見えた気がした。
「俺は選手としては下手かもしれない。でも、このスキーの世界で、俺にだってできることがある。」
僕は決めました。
「初心者のレッスンで、俺は花咲く。エキスパートは教えられないかもしれないけど、「またスキーに来たい」と、1人でも多くのお客さんに思ってもらうんだ。」と。
すると、見る見るリピーターが増えたのです。プライベートレッスンを担当したときも、僕を指名してくれるお客さんが急増しました。それと同時に、周囲の見る目も変わっていきました。
本当は、目指していた場所は違ったのかもしれない。本望ではなかったのかもしれない。それでも「今」置かれているその場所で、全力を尽くす。
その覚悟が、僕の生き方を変えてくれた。たとえ「望んだ場所でなくとも」そこでの全力を尽くす。腐らず、諦めず、やれることを全力でやる。その大切さを、僕に教えてくれた。
僕の心を開いてくれたお客さんは、最後にこう言いました。
「明日のレッスンもあなたを指名していいかしら。よろしくお願いね。」
ふじもん
今が上手くいっていないと感じても、今やっていることが本当はやりたいことではなかったとしても、今自分がいるその場所で、必ず輝ける。
そしてその輝きが、道を照らしてくれる。「今」を輝かせてくれる。僕は、そう思うんです。
少しだけ、僕の話。
この前も書きましたが、僕「ハナクソスキーヤー」でした。ハナクソ過ぎて、スキースクールのインストラクターなのに、レッスンすら持たせてもらえませんでした。うん、まさに「ハナクソインストラクター」ですね!笑)
「これじゃアカン」と、僕はあるシーズンに所属のスキースクールを変えました。白馬から心機一転、新潟のスキー場へ。
幸いなことに、ここでは「レッスン」を持たせていただけました。でも、僕の目標はあくまで「トップ選手」。本当は、メッチャ上手いお客さんをバリバリ教えて、自分自身も全日本でバリバリ活躍して・・・ってのを夢見ていました。
でも、繰り返しますが僕は「ハナクソ」。全日本でも活躍なんて、雲どころがオゾン層の上。エキスパートのクラスなど持たせてもらえるわけがありません。
いや、それは当然なんです。当たり前の話です。でも、僕は自分自身が悔しかった。自分自身が情けなかった。
「違う、俺はこんなじゃねぇ。こんなはずはねぇ。」よく心の中で叫んだものです。
でもね、「こんなもん」なんですよ。だって、下手なんですから笑)どう考えても。
上司からも、キツイ言葉をよくもらいました。その度に「畜生・・・」ただそれだけが頭を過ぎったものです。
でも、スキーを教えることは本当に大好きだったんです。だから、屈辱感はありながらも、レッスンは大好きだった。特に初心者のお客さんが「すごい楽しかった。スキーって面白いですね!」と言って喜んでくれるその瞬間は、本当に嬉しかった。だから、レッスンの仕方は一生懸命勉強した。技術論だけでなく、いかにお客さんに楽しんでもらえるか、また「スキーをしたい」と思ってもらえるか・・・。
そんな中、僕のスキー人生を変えてくれる、あるお客さんに出会った。
その方は老夫婦で、スキーは初心者だった。僕はいつものように、熱心にレッスンをした。とても気さくな方で、僕の思いも色々語らせてもらった。一日のレッスンが終わるとき、その夫婦は、僕にこう言ってくれた。
「選手としては未熟なのかもしれないけど、あなたのレッスンは人を幸せにしてくれる。私たちはあなたがインストラクターで本当によかった。」
その言葉は、僕にとって一生忘れられないものになった。
急に、僕の目の前は開けた。
なんだか、今やるべきことが見えた気がした。
「俺は選手としては下手かもしれない。でも、このスキーの世界で、俺にだってできることがある。」
僕は決めました。
「初心者のレッスンで、俺は花咲く。エキスパートは教えられないかもしれないけど、「またスキーに来たい」と、1人でも多くのお客さんに思ってもらうんだ。」と。
すると、見る見るリピーターが増えたのです。プライベートレッスンを担当したときも、僕を指名してくれるお客さんが急増しました。それと同時に、周囲の見る目も変わっていきました。
本当は、目指していた場所は違ったのかもしれない。本望ではなかったのかもしれない。それでも「今」置かれているその場所で、全力を尽くす。
その覚悟が、僕の生き方を変えてくれた。たとえ「望んだ場所でなくとも」そこでの全力を尽くす。腐らず、諦めず、やれることを全力でやる。その大切さを、僕に教えてくれた。
僕の心を開いてくれたお客さんは、最後にこう言いました。
「明日のレッスンもあなたを指名していいかしら。よろしくお願いね。」
ふじもん