世界中から熱苦しく・・・「ふじもん世界放学ブログ」

元「変な学校先生」私ふじもんが、ただ今世界を駆け巡っています!世界の今と僕の魂をお届けしますので、ぜひお読み下さ~い!

【第1章 南米編 「先生」と「警察」が機能する国、ニッポン】

2013-07-17 20:52:24 | 日記
2013年7月17日。

当たり前の話をします。僕たち日本人は6歳になると小学校に入学し、義務教育が終わる15歳まで毎日学校に行きます。予期せぬ自然災害や伝染病などがない限り、学校がなくなるということはありません。

当たり前の話をします。日本には警察がいます。困ったときは警察に行けば、それなりにしっかり対応してくれます。事件があれば犯人を捜索するし、逮捕もするし、取り締まりで賄賂を要求されるようなこともありません。

なんでこんなことを言うのか?それは、僕たち日本人の「常識」は、実はけっこう「非常識」だったりもするのだ。そして、この「常識」が「常識」であり続けている国、ニッポン。これは本当にすごいことだと思う。

僕は日本には誇るべき点がたくさんあると思っているが、そのうちの2つが、「識字率」と「治安」である。それは、僕が先に述べた当たり前の話に関わってくる。

まずは学校について。日本は、100%の子どもが学校に行くことができると言ってもいい。そして学校には、常に先生が「いる。」このことが、間違いなく日本の根幹を支えている。

たとえばアルゼンチンでは、先生によるストライキが度々起こるという。理由は賃金アップのため。長いときには、半年くらいストライキが続くことがあるそうだ。

するとどうなるか。ストライキの期間は、当然学校はなくなる。子どもたちは教育を受けられない。結局はそれは、国にとって大きな痛手となって返ってくる。基本的な読み書きや計算ができない子どもが育つことは、その国の根幹を揺るがしかねない大きな問題になるのだ。

さらにたとえばボリビアでは、常に先生が足りないらしい。理由は賃金が安いから。そのため、先生のなり手がいないのだそうだ。先生になってもそれだけでは生活できないので、他の仕事もするしかない。当然教育活動に専念などできず、教育の質は落ちる。地域によっては、学校そのものが成立しないところもあるらしい。

日本では、絶対にこんなことはない。日本の先生の給料は決して高くはないが、それでも十分に生きていけるだけの金額は保証されているし、賃金アップのためのストライキをしようなんて発想は、聞いたことがない。(もちろん公務員のストライキは法律で禁止されてもいるのだが)

僕も教育現場にいた人間としてこれだけは言いたいのだが、日本の学校の先生は、本当に懸命に仕事をしている。そして教育への高い「使命感」を持っている。「もし学校がなくなったら、目の前の子どもたちはどうなってしまうんだ…!」と、みんな真剣に考えている。

だから日本の学校は「学校」であり続けている。それが日本の根幹を支えている教育水準の高さであるし、世界一の識字率を誇っている所以でもある。僕などが言うのはおこがましいのかもしれないが、日本の先生方の姿勢には本当に敬意を表したい。


そして警察。先生もそうだが、警察の不祥事も度々ニュースで報じられる。それを見ていると、「おいおい、日本の警察大丈夫かよ」と思ってしまうが、南米の警察を見ていると、日本の素晴らしさが見に染みて感じられるのだ。

たとえばアルゼンチンでは、警察とスラムが結び付いてしまい、警察は彼らに都合のよいようにわざとデモをやらせたりするそうなのだ、僅かなお金を握らせて。だから警察は、スラムの人たちが悪事を働いても見て見ぬふりをするし、犯人の捜索もいい加減らしい。目の前を犯人が通りすぎても、素通りだとも聞いた。

さらにたとえばボリビアでは、警察は賄賂天国だという。理由は先生と同じで、安すぎる給料のため。警察の仕事だけでは食べていかないため、警察は何かにつけて市民に因縁を吹っ掛けては賄賂を要求する。よくあるのが交通違反で、一時停止やら整備不良やらを吹っ掛けては、賄賂だけをいただく。ポケットにちょいとお金を入れて、それでおしまい。すぐ見逃してくれる。こんなことがまかり通っているらしい。

日本では、絶対にこんなことはない。何だかんだ言っても、日本の警察は色々やってくれる。チリで出会った日本在住経験のあるインド人は、「日本の警察は世界一親切だ」と話していた。

僕は警察で働いたことはないので警官の気持ちは分からないが、少なくとも間違いなく、他の国の警察よりは遥かに信頼できる。日本人という国民性もあるだろうが、警察の機能がしっかり働いているからこそ、世界一と言われる日本の治安があるのではないだろうか。

僕たちは、ニッポンというすごい国に生きているのかもしれない。国民を育む学校と、国民の平和を守る警察。国の根幹となる、大切な軸だ。それがしっかり機能している国、ニッポン。自国の悪口をいう前に、良い点にも目を向けてみたらどうか。

やっぱり僕は、日本人であることに、そして日本という国に誇りを持ちたい。心からそう思う。

2013年7月117日。マナウスの、いつもと同じ安宿のロビーにて。