尻尾が動かない、音が出ないとのことで預かりました。
犬のお腹のところの電池ケースを取り出す為に毛皮(表のフワフワをな布)を取り外しました。
グルーガン(ホットボンド)でガッチリと貼り付けてあったので剥がすのは結構大変でした。
毛皮を全部剥がすと尻尾が折れていました。
尾がどこから折れたのかを見るため胴体部分も分解。
すると、動きを伝えるプラスチック部分が折れていて、
そこを直そうとすると次々にプラスチック部が折れました。
直す為には完全に分解しなくてはならないので、
毛皮を外そうと思うと犬の口の辺りがグルーガンで必要以上にガチガチに固めてありました。
プラスチック部を直していると関節の部分が外れ易くなってしまいました。
次々と壊れるので、もうこれを直すのは無理なのかと思いました。
何はともあれ、出来るだけはやってみる事にしました。
折れた部分は3箇所、
この内一箇所は銅版を副木として貼り付け、針金を巻いて補強して接着、
残りの二箇所も針金を巻いて補強し接着剤で補修しました。
関節部(曲げる支点)は2箇所不良です。
真ん中の穴に針金を通して関節が外れないようにしました。
一箇所が右前足なので、写真では4箇所みたいですが5箇所の修理となりました。
こんなに次々と折れるので材質の劣化かと思いましたが、
ほとんど左側が壊れているので、何かの強い力が左側に大きく作用したものと思われます。
何箇所も壊れているので、まだこれから壊れてくるところが出るかもしれません。
今回はこれで組み戻し毛皮を被せてテストすると
歩いたり、ワンワン吠えたり、尻尾を振ったりするので修理完了としました。