魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【失業とインフレーションの解析③】

2018-02-09 15:17:46 | マクロ経済の基礎の基礎
【失業とインフレーションの解析②】からの続き  賃金とインフレーションの関係のジレンマを「賃金の上昇を生産性の上昇に一致させる」とする一つの解決策が提案された。何処かで聞いた様な考え方である。此の考え方の背景には、「賃金が生産性に結び付けられる」成らば、「賃金の上昇は物価の上昇は必要とし無い」とすることが出来るので「コストプッシュ・インフレーションは発生し無いだろう」ということがある。  「賃 . . . 本文を読む

【失業とインフレーションの解析②】

2018-02-08 10:42:51 | マクロ経済の基礎の基礎
前回【失業とインフレーションの解析①】に続いて「コストプッシュ・インフレーション」について解説する。  現在のインフレ状態が、如何なる原因で起こったものかを知るのは極めて困難である。其処で、インフレが超過需要に依るものか独占力に依って生じたものなのか知る手段が模索された。其の手段として、一、失業率を知らべてインレーションを判別する方法一、賃金と物価の孰れが先に上昇したかで判別する方法の二つが試み . . . 本文を読む

【失業とインフレーションの解析①】

2018-02-07 19:43:00 | マクロ経済の基礎の基礎
 マクロ経済学を学ぶ為の最大の目的の一つは、「非摩擦的失業は如何にして発生するか」、更に「其の失業が発生した時に、如何にすれば其れを除去出来るか」を学ぶ為である。其れ等について学びを進める上で、「インフレーション」に関して次の様な説明を受けた。 総需要が完全雇用を超えるとき⇒物価が上昇し⇒インフレーションが発生する☜ 総需要の増加は完全雇用に達して無い状況の下ではインフレーションを引き起こさ無い☜ . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策⑧】纏め

2018-02-06 22:00:02 | マクロ経済の基礎の基礎
【政府の行うマクロ経済政策⑦】からの続き  此処迄学んで来ても、今迄説明されて来たことが一見正しく思わされるが、総てが余りに安易過ぎるのでは疑問を持つ人も多いかも晴れない。「不況が『政府支出の増加』や『減税に依って公債の増加』等で克服出来るならば、1930年代の不況が何故此れ等の方法を使って克服され無かったのか?」と疑問を持つのは当然であろう。  然し、1930年代に起こった彼の大不況をケインズ . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策⑦】-(2)

2018-02-06 15:47:11 | マクロ経済の基礎の基礎
【政府の行うマクロ経済政策⑦】-(1)からの続き  連邦準備銀行(以下、連銀)は、連銀設立時に払い込まれた当初の金額について6%の配当を支払うことを約束されてる。もし連銀が此れより多くの利潤を上げる成らば(現に上げている)、超過利潤は総て財務省に支払われる⇒現状では、政府証券の連銀保有分の増加は財務省から連銀への利子払いを引き起こすけれども、此の利子は軈て財務省に還って来るのである。もし財務省が . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策⑥】

2018-02-05 08:15:21 | マクロ経済の基礎の基礎
【政府の行うマクロ経済政策⑤】からの続き  財政政策に対するケインズ的見解と古典派的見解は矛盾する。古典派は、減税若しくは「赤字を生み出す政府支出の増加は、其れによって齎される政府支出の増加が其れが何な方法で賄われるにしろ、総雇用GDには何ら影響を及ぼさ無いだろう」と主張したであろう。古典派経済学者が総需要GDの増加の影響を分析した方法は次の様なものであった。 政府支出の増加 ⇒課税、借り入れ及 . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策⑤】

2018-02-04 19:57:56 | マクロ経済の基礎の基礎
【政府の行うマクロ経済政策④】からの続き  前回迄で1つの結論を3つの方法で導いた。建物、道路若しくは労働に対する財政需要の増加は、財及びサービスの生産性を乗数倍だけ増加させる。此の場合の乗数は限界貯蓄性向の逆数に等しい。減税も叉国民所得を増加させるが、政府支出の同額の増加よりも少ない額しか増加させ無い。租税が1$減少する毎に、産出高は限界消費傾向を限界貯蓄性向で割った分だけ増加する。 此の結論 . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策④】

2018-02-03 16:48:24 | マクロ経済の基礎の基礎
【政府の行うマクロ経済政策③】からの続き 【ケインズの理論⑧】や【ケインズの理論⑨】でAD-ID図とS-ID図の仏の図の孰れかによって均衡国民所得NNPに関する分析を勉強して来た。  既に、政府需要と租税が如何にしてAD-AS図に導入され得るかを学んだ。残されたものの一つに、S-ID図に如何にして導入されうるかを学ばなければ成らない。 以前【政府の行うマクロ経済政策②】で次のことを学んだ。 . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策②】

2018-02-02 03:19:22 | マクロ経済の基礎の基礎
【政府の行うマクロ経済政策①】からの続き  前回に出た如何も分り難い「間接事業税(IBT)」という用語があった。もう一度説明すると、間接的なビジネス税:    売上税に関する経済分析局によって管理されている国民所得および商品勘定の公式の記入。間接的な事業税は、国民所得(生産の資源コスト)と国内総生産(および純生産)(生産の市場価値)との間の1つの重要な差である。間接的な事業税(IBT)は一般に国 . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策③】

2018-02-01 15:08:47 | マクロ経済の基礎の基礎
【政府の行うマクロ経済政策②】からの続き 【ケインズの理論⑦】☜消費需要は国民所得に関係付けられて居た。  其処では支払うべき租税や留保利潤が存在し無いと仮定☜ 消費需要CDは必然的に国民所得NNPと等しいと看做されて居た ⇨消費需要を国民所得NNPに関連付ける ⇨必然的に、可処分所得DY=NNPとしてたのである。一度、租税を導入する ⇨DY≠NNP 其れでは、消費需要CDは可処分所得DYと国 . . . 本文を読む

【政府の行うマクロ経済政策①】

2018-01-31 21:43:40 | マクロ経済の基礎の基礎
 政府の「総需要」に及ぼす影響は、「消費需要」や「投資需要」だけでは語り尽くせ無い。財やサービスは政府も需要する。又、政府は税も徴収する。政府のこうした行動は国民純生産に影響を与える。 企業部門で造り出された「生産物の報告書」を想起してみると、其れは2つの側面を持って居る。 左側には家計への売上げと民間国内粗投資(GPDI)があり、右側には企業部門が支払った賃金及び棒給、賃料、利子、及び企業利潤が . . . 本文を読む

【銀行業務及び中央銀行の金融政策⑤】

2018-01-31 14:10:49 | マクロ経済の基礎の基礎
【銀行業務及び中央銀行の金融政策④】からの続き  教科書には、「連邦準備局は、総需要が過大に成るのを防ぐに足る力を存してるが、需要不足を防ぐ為の力は不十分」と書かれて居る。☜ 「連邦準備局が信用のコスト及び利用可能性を統御する為に有してる諸手段、即ち、公定歩合操作、支払準備率操作、割引率操作を再考察すれば明らかである」とも、書かれれて居るが此のことについて再考してみる。[政府証券の買操作] : . . . 本文を読む

【銀行業務及び中央銀行の金融政策④】

2018-01-30 21:14:57 | マクロ経済の基礎の基礎
【銀行業務及び中央銀行の金融政策③】からの続き  連邦準備局は、信用諸条件を統御し、其れ等を通じて総需要を統御する為に、主として公開市場操作に依存して居て、他の可能な手段も保有して居るが、時々其れ等も運用して居る。従って、理事会は「支払準備率」の変更が可能である。✱ 「支払準備率」: 銀行が預金残高に対して,日々の支払請求に応じる為に以て居る支払準備(現金通貨,中央銀行預け金等)の比率。尤も . . . 本文を読む

【銀行業務及び中央銀行の金融政策③】

2018-01-29 14:00:13 | マクロ経済の基礎の基礎
【銀行業務及び中央銀行の金融政策②】からの続き  連邦準備制度は世界経済を考える上で無くてはならない。此処では連邦準備制度の定義や仕組み、実際に行っている金融政策についての概要を示す。 連邦準備制度(Federal Reserve System,FRS)とは、「連邦準備法によって創設されたアメリカ合衆国の中央銀行制度のこと」である。連邦準備制度(FRS)の中心と成るのが、連邦準備理事会(Fedr . . . 本文を読む