120大学などの学生賛同
“がまんしろ”はおかしい
「これ以上借金を背負えない。大学院を諦めました」「大学進学したからって金持ちではない。自分で学費を稼がなくちゃいけない。苦しい」―。13日の国会内で開かれた学費値上げ反対の集会は、オンライン含めて250人以上の学生が集まり、18人の学生が窮状を訴えました。国への要請書に賛同した学生は116の大学などに広がり、その後も120へと増え続けています。どのように広がっていったのか。学生たちに聞きました。(都光子)
![]() (写真)学費値上げに反対する学生たちの報告を聞く人たち=13日、衆院第2議員会館 |
「国会会期中に院内集会を開きたい」と動いたのは「学費値上げに反対する中大(中央大学)生の会」の学生たちです。
同大学は、2025年度の新入生から授業料と施設整備費の毎年2%ずつの値上げが決定されました。同会は10月からアンケート調査と署名に取り組み、昨年12月に1万人分の反対署名を提出、今年1月に記者会見を開きました。法学部2年の女性はアンケート調査で「学費が高くてバイト漬けになっている学生がたくさんいることがわかった。だれもが豊かに学ぶことができる社会になるために、その一歩として来年度の学費値上げを止めたい」と訴えます。
法学部2年の男性は「僕は母子家庭でゆとりがない。親は夜勤をやっていて申し訳ない気持ちでいっぱい」と話します。理工学部2年の男性は「私大理系の学費は段違いに高い。医学部なら年間1000万円を超える。私大だからがまんしろというのはおかしい。学べないのは自分のせいではないはずだ。値上げに賛成、あるいは反対という前に現状を知ってほしい」と強調します。
相談に意気投合
「中大生の会」は、これまで集会やデモなど多彩に取り組み院内集会を開いた経験がある「東京大学学費値上げ反対緊急アクション」に相談しました。東大のメンバーも国会会期中に何か行動を、と準備をしていたため、意気投合。各大学の問題にとどまらせず全国規模で声をあげたいと、値上げが問題となっている広島大学、熊本大学、大阪大学、武蔵野美術大学の学生に声をかけ、六つの大学で反対集会を主催することにしました。
呼びかけられた熊本大学の文学部4年の男性は「国に要請したかったのでタイミング抜群」と主催団体に名を連ねました。
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