もう九月だというのにスズメの雛が大量に巣立ったらしく、まだ嘴の黄色い子スズメと餌を探す親スズメが我が家の庭を飛び交っている。今年は、給餌台でのサルネモラ菌感染を防ぐためと、夏期には昆虫などの採捕という栄養上の問題から、四月末をもって給餌を停止したので、給餌台の餌箱は空のままである。
ところが、八月二十日早朝、給餌台近くのエゾシャクナゲの枝に止まったスズメが数羽、私の顔をじっと見つめて「ジュッ、ジュッ、ジュッ、ジッ、ジッ」と真剣に語りかけてくるではないか。私の耳には「去年はたくさん餌をもらえたのに、今年はどうしたんですか、何とか助けて下さい。異常気象のせいで雛の誕生が遅れたんです」と聞こえた。ま、端から見れば、「戯言(たわごと)を」ということだろうが。 雛鳥の誕生が遅れたのが異常気象のせいかどうかは分からないが、例年、八月末に子スズメが花壇の縁で羽を震わし親スズメに餌をねだるのは尋常ではない。このまま推移すると、寒気が到来するまでに子スズメが越冬の体力をつけるのは難しいだろう。スズメの援助要請を受け入れ、十一月を待たず、本日から給餌を再開することに決めた。
給餌台と餌箱は毎回、フマキラーのアルコール除菌剤で消毒し、止まり木となるエゾシャクナゲは、太幹をブラシで消毒するが、小枝は如何ともしがたい。サルネモラ菌感染源とならないことを祈るのみ。写真中段は九月七日撮影。
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