わが家の近隣地域には、旧太平洋炭鉱やその関連企業で働いて退職した人たちが多く住んでいて、住宅の庭には、かなり年数を経た庭木が植えられている。
オンコやヒバ、エゾシャクナゲなどの常緑樹はもちろん、セイヨウナシ・セイヨウリンゴ・ヒメリンゴなどの果樹や、今では入手困難なヤマツツジの大ものも見ることができる。
セイヨウナシの花は、釧路では、五月下旬のエゾヤマザクラやスモモに次いで、六月初旬に開花し、その後にヒメリンゴやセイヨウリンゴが続く。
六月七日現在では、さすがにエゾヤマザクラは葉桜となり、スモモも満開を過ぎた。いま満開のセイヨウナシに続いて、まもなくリンゴが満開となるだろう。
ナシもリンゴも、果実はある程度は大きくなるが、成熟して食用に供する代物とはならない。しかし、それぞれ開花時は花を十分楽しむことができる。私たち夫婦が生まれ育ったオホーツク管内では、どの樹も果実を食することができた。特に、私が少年の頃の昭和二十年代は、日本はまだ貧しく、エゾヤマザクラのほろ苦い小さな実でさえ、子供たちは熟すのを心待ちにしたものである。
しかし、昨今の問題は果実ではなく、管理する人の高齢化である。写真下段<左><中>のように面積の広い公園などに植わっているものは別として、民家の狭い庭の樹木は手入れができずに枝が暴れ放題になっているものが多い。剪定作業は老人の手に余る。
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