<電線から攻撃の機会を覗うハイタカ>
一陣のつむじ風とともにハイタカが餌場を急襲。いち早く危険を察知したスズメが一斉にサラサドウダンの小枝の中に潜り込む。ハイタカは風切り音を立てながら木を一周したが、刺のような小枝に邪魔され捕獲は成らなかった。スズメが日頃から頻りにこの木に出入りするのは、潜れば安心と知ってのことである。
あっという間の緊迫の瞬間は、安物のデジカメでは撮影不可能、と私は撮り損なった原因をカメラに責任転嫁。猛禽さんの方は、狩りをしくじって残念そうにしばし餌場を見下ろすも、やがて諦めて退散。この勝負、スズメさんに軍配が上がった。百獣の王・ライオンと同様に、食物連鎖の頂上に位置する猛禽類も狩りに成功する確率は高くない。餌にありつけるのは容易でなかろう。