写真はいずれも、7月9日、道道昆布森線から別保森林公園に抜ける林道縁の林内で撮影。葉が霧雨に濡れている。アオダモは、ヤチダモと比較すると、葉の形は似ているが、樹高も含めて全体が小ぶりで、樹皮が明らかに異なる。上の写真の左がアオダモの枝、右がヤチダモの枝。二種の枝が上下に並ぶ珍しい場面である。
下左は、アオダモの翼果。中は、若い翼果で、まだ赤くなっていない。右は、マルバアオダモの花。佐藤孝夫『新版北海道樹木図鑑』(亜璃西社)によると、アオダモやヤチダモと異なり、葉の鋸歯が不明瞭で、なめらか。中と右の写真で、葉の縁を比較するとよく分かる。
アオダモもヤチダモも雌木と雄木があるが、アオダモは、葉が開いてから、雌雄とも円錐花序に白花をつけるのに対して、ヤチダモは、葉が開く前に咲き、雌雄で色が異なる。残念ながら、今春は、写真を撮る機会を逃してしまった。
ヤチダモとアカダモは少年の頃から、見てすぐ分かったが、アオダモとは馴染みが薄かった。しかし、注意して観察すると、釧路管内の山林にアオダモが多く見られ、意外な思いがした。これまで、どうしてあの白い花と赤い翼果に気がつかなかったのか。一番右のアルバアオダモの葉と花は、このとき初めて知った。
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