話は遡りますがデミオのMOTEC制御への手順です!
データの無い車をどうやって解析していくか、普段目にしないと思いますので
順を追って説明します。
通常フルコンは各センサー類(クランク&カムセンサー、電スロ)等を
そのフルコンメーカーのセンサーに交換することを推奨します!
MOTECも一通りのセンサーが揃っています。
その方が制御が簡単なのと、センサー&ハーネスごと
全て新しくして制御を確実にするという目的も有ります。
特にクラッシックカーなどはその手法を取ります。
ですが競技車場合はセンサーも純正を使わなくてはなりませんので
制御が非常に難しいです!いわゆるプラグインで出ている車種以外を
制御しようとするとかなり困難です。
デミオをMOTECで制御しようという奇特な人は世界中探しても
いませんでした
しかもデミオは最近の車なので、CAN通信、電スロ(DBW)、
可変バルタイVVTと新しい機構がほとんど採用されています
データの無い車で先ず問題になるのがデミオのクランク角センサーと
カム角センサーをMOTECで制御出来るかどうかです!
そのためにまずは純正ECUの配線図からクランク角と
カム角の信号線を探してMOTECに両方の信号を
取り込みます。当然MOTECのクランクとカムのポートに
入力します。
デミオはECUがエンジンの上エアクリーナーの横に有るので
見つけるのに時間が掛かりました
このようにクランク角とカム角の信号をMOTECに入力出来るように
配線します。
この状態でパソコンと通信させてセルをクランキングさせます!
そしてRef Sync Captureで
クランクとカムのオシログラフをロギングします!
Ref Sync Captureでロギングしたオシログラフがこれです。
このようにオシロスコープの機能が普通に使えるのも
MOTECの素晴らしい所です
このオシログラフから今までに似たようなクランクとカムの
センサーのタイプのデータが無いかMOTECのデータの中から探してきます!
クランクセンサーのタイプ的にはHallタイプと言われている物です!
幸運にも今までのデータの中に今回のセンサータイプと似た
データが有ったのでRef Sync Setupは上手く行きそうです!
クランク&カムセンサーの設定が上手く行けば次は
電スロ(DBW)の制御です!デミオ純正の電スロも調べた所
MOTECにデータは有りませんでした!
ですので電スロ本体をオーストラリアのMOTEC本社に送って
解析して貰いMOTECで制御出来るようにしている段階です!
ここまでが今までの流れです!
次のステップとして仮の似たデータでRef Sync Setupして
Ref/sync Syncronisedが正しくシンクロするか確認して
正しくシンクロすればOK!シンクロしなければセットアップを
修正していきます!
このテストをGW中にやりたいと思っています!