その家に引っ越したのは、今から20年近く前のことだ。
父が若い頃に仕事中に怪我をして、労災やら障害年金等で思いがけず当時にしては大金を手にしたとかで、父の母が「何か残るものを・・・」との勧めで購入した土地に家を建てたのは、土地を購入してからも17年くらいの歳月が流れていた。
それまでも何度か草むしりやら、何やらで私もその場所には足を運んでいた。
家が出来た当時、すでに専門学校へ住み込みで通っていたので実際にその家に住むのは家が出来てから2年くらい経ってからのことであった。
2年と言っても、かなり神経質な父が「廊下に傷をつけるな」等口うるさく言っていたし、母も初めてのマイ・ホーム、かなり気を使って手入れをしていたので、きれいに使われていた。
父はこだわりのある人で、この家もデザインからすべて大工さんと話をして決めたもので、当時、窓も何も規格外の大きな窓で、天井も平屋なのに2階建てと同じ高さ、瓦もガラス瓦を使用して、廊下からの天窓から日が射す様なつくりになっていた。
どうも不便を感じたのはいつ頃からだったろうか?
天井も高く、窓も大きい、明り取りの窓もあるのに、家の中が「暗い」のだ。
日中も茶の間で手紙を書こうとか、本を読むのも電気を点けたくなるのだ。
点けなくても読める事は読めるが、「何か暗いな」というのが印象だった。
特に廻りに高い建物があるわけでも無いのに何となく日が入らない印象をもった。
まあ、当時はそんな事もさほど気にする事もなく、それが普通と思っていたのだが・・・。
そんなある日の事、一番下の弟が一人で歩けるようになって、多少言葉も話せる様になった位だから、1歳から2歳くらいの時の事だった・・・。
この弟は私がこの家に帰ってきた年の6月に生まれた。かなり年の離れた弟である。
弟はいつもの様に一人でおもちゃで遊んでおり、私は茶の間でその様子を見ていた。
夕方も6時を過ぎて、辺りも大分暗くなっていた。
茶の間の隣は床の間のある座敷、その部屋の電気は点けていなかった。座敷へ続く襖も開け放たれていたし、茶の間の電気は点いている、部屋には私と弟の2人だけ、台所で母が夕飯の支度をしていただろうか?
他の弟妹も何やら自分の事をやっていた・・・。
すると、遊んでいた弟が何やら判らない言葉を話しながら、暗い座敷に入ると、まるでそこに誰かがいるように、うなずきながら何やら話しをしているのだ・・・。
ちょうどその頃だ、我が家の天井裏にコウモリが住み始めたのは・・・。
父が若い頃に仕事中に怪我をして、労災やら障害年金等で思いがけず当時にしては大金を手にしたとかで、父の母が「何か残るものを・・・」との勧めで購入した土地に家を建てたのは、土地を購入してからも17年くらいの歳月が流れていた。
それまでも何度か草むしりやら、何やらで私もその場所には足を運んでいた。
家が出来た当時、すでに専門学校へ住み込みで通っていたので実際にその家に住むのは家が出来てから2年くらい経ってからのことであった。
2年と言っても、かなり神経質な父が「廊下に傷をつけるな」等口うるさく言っていたし、母も初めてのマイ・ホーム、かなり気を使って手入れをしていたので、きれいに使われていた。
父はこだわりのある人で、この家もデザインからすべて大工さんと話をして決めたもので、当時、窓も何も規格外の大きな窓で、天井も平屋なのに2階建てと同じ高さ、瓦もガラス瓦を使用して、廊下からの天窓から日が射す様なつくりになっていた。
どうも不便を感じたのはいつ頃からだったろうか?
天井も高く、窓も大きい、明り取りの窓もあるのに、家の中が「暗い」のだ。
日中も茶の間で手紙を書こうとか、本を読むのも電気を点けたくなるのだ。
点けなくても読める事は読めるが、「何か暗いな」というのが印象だった。
特に廻りに高い建物があるわけでも無いのに何となく日が入らない印象をもった。
まあ、当時はそんな事もさほど気にする事もなく、それが普通と思っていたのだが・・・。
そんなある日の事、一番下の弟が一人で歩けるようになって、多少言葉も話せる様になった位だから、1歳から2歳くらいの時の事だった・・・。
この弟は私がこの家に帰ってきた年の6月に生まれた。かなり年の離れた弟である。
弟はいつもの様に一人でおもちゃで遊んでおり、私は茶の間でその様子を見ていた。
夕方も6時を過ぎて、辺りも大分暗くなっていた。
茶の間の隣は床の間のある座敷、その部屋の電気は点けていなかった。座敷へ続く襖も開け放たれていたし、茶の間の電気は点いている、部屋には私と弟の2人だけ、台所で母が夕飯の支度をしていただろうか?
他の弟妹も何やら自分の事をやっていた・・・。
すると、遊んでいた弟が何やら判らない言葉を話しながら、暗い座敷に入ると、まるでそこに誰かがいるように、うなずきながら何やら話しをしているのだ・・・。
ちょうどその頃だ、我が家の天井裏にコウモリが住み始めたのは・・・。