とどちゃんの縁側でひとり言・・・。

日々の生活の中で見たこと感じたことを記録していきます。

蒸し暑い夜に・・・番外編

2006-05-22 22:12:45 | 怪談・不思議
これは、私の一つ上の従兄が体験した話しです・・・。
彼が高校生の頃、福島市内から二本松まで通学していましたが、ある日、電車代がもったいなく感じた彼はその分小遣いに廻そうと自転車で通学し始めました。
彼はサッカー部でもありましたので、体力をつける目的もあり、毎日自転車で通っていたのです。
そんな生活にも大分慣れた頃のことです・・・。
いつもの様に自転車に乗り、帰り道を急いでいました。
部活を終えて帰るので、帰りはいつも真っ暗です・・・。
旧国道4号線はそれでなくとも街灯が少なく、寂しい道中・・・。
いくつかの心霊スポットもあるほどです・・・。
金谷川駅を過ぎ、ようやく福島大学の前に差し掛かった時の事です・・・。
急に自転車のペダルが重くなり、なにやら音がします・・・。
「ズルズル・・・ズルズル・・・」
辺りは真っ暗で、この福大前も「出る」事で有名な場所でした・・・。
早くこの場を立ち去ろうと慌ててペダルをこぎますが、相変わらずペダルは重く、急げば急ぐ程
「ズル・・・ズルズル・・・」
と何かが引きずられる様な音がします・・・。
一度止まって振り返ってみましたが、当然後ろには誰も乗っているはずがなく・・・。
また自転車をこぐと「ズル・・・ズルズル・・・」
と、音がするのです・・・。
ペダルは相変わらず重いままで・・・。
あまりの恐ろしさに力を振り絞って自転車を猛スピードでこぎ、とにかく明かりのある所へ出ようと必死に自転車を走らせました・・・。
やっとの思い出明るいところにたどり着き・・・。
自転車を降りた彼が目にしたものは・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
自転車のチェーンが外れて引きずられた無残な我が自転車の姿でした・・・。
・・・彼はず~っと自分の自転車の音に怯えていたのです・・・。
コメント
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