先日、ある請求書が届きました。
もちろん身に覚えのある請求書ですけどね。
それがとーってもイヤな記憶を呼び戻すものだったわけです。
なんの請求書かというと・・・
救急車の代金請求書
実は、盲腸手術のあと、しばらく会社を休んだわけですが、
復帰してから私・・・はっきり言ってかなりテンパってました
その頃、同僚もみんな超忙しくて、休んでる私の仕事をカバーする余裕がなく、
私の仕事はほんとに文字通り、山積みになってたのです。
慌てても仕方がない・・・
できる事からやろう・・・
って、自分で言い聞かせたつもりでも、仕事の催促の電話やEメールに追われ、
頑張っても頑張っても減らない仕事の量にどんどん焦っちゃって、とうとう
仕事中に倒れてしまいました
いやね、一番ビックリしたの、私ですよ
こう見えても、トミーヌ・・・中身は繊細なんですウフ
・・・って、冗談言ってる場合じゃないんですが、その時はほんとに
ちょっとやばかったです。
体調のほうはだいぶ回復してたんだけど、とにかく精神面では自分で自分を
追い込んでしまったらしく、心配と焦りなどが全てストレスとなって、
急に呼吸困難になってしまったようです。
「息ができない・・・」
って、ドタって倒れこんでしまい、同僚たちが慌てて救急車を呼んでくれました。
救急隊員がすぐに駆けつけて、まず私の血圧や脈拍、熱などを手早く測り、
「息ができない・・・苦しい・・・」って言ってるのに、質問をたくさんしてきます。
まぁ、苦しいけど名前とか年齢とかいろいろ答えられるから、脳はしっかりしてる
と判断されたみたい。
さらに、無線で
「特別機動隊員はキャンセルで!」
みたいな事を言ってたので、何か違う人たちも駆けつけてたのかもしれません。
他の部署の人たちも集まってきて、ちょっと違う意味で辛くなってきた頃、
やっと担架に乗せられて救急車に運び込まれました。
救急車の中でも、私は「手がしびれる・・・」って言いたいんですけどね。
「しびれる」って英単語が出てこないわけですよ、その緊急事態で。
いろいろ症状を違う言葉で説明するんだけど、救急隊員(2人)が、
「Does it hurt?」(痛いの?)
とかいろいろ単語をくれるんだけど、どれも違う感じがして、「ノーノー」と苛立つ私。
「Are they tingling?」
と聞かれた時、その語感がピッタリな気がして、
「たぶん、それ!!そうそう、ティングリング!!」
ってあてずっぽうで答えてしまいました。
結果的に合ってたからラッキーだけど、そんな言葉ゲームをやってるうちに救急病院に到着
ERでは、心電図とか尿検査とかいろいろしてもらって、3時間ほど寝かされました。
途中でジェイが到着し、検査結果はすべて問題なし。
そして最終的な診断は、
パニックアタック
日本語で言うと、「パニック発作」。
これが頻発すると、「パニック障害」となるわけなんだけど、
よく知らない人はこちらをどうぞ。
ぶっちゃけ、かなりショックでした
私も人の子なんだな・・・と(笑)
自分がストレスで倒れた事、さらに(再発したらどうしよう・・・)という不安
だけど、ここでその不安に負けて会社を休んだり辞めたりしたら、
今度は外に出れなくなって、ほんとに引きこもりになってしまう。
こういう発作が出たという事実を、日記に書けるくらいまで自分の中で消化するのにだいぶ時間がかかりました。
そして2ヶ月半ほど経って、もうパニックになったりしない、ストレスもうまく解消して元気になったな・・・と思った矢先、
救急車の代金80ドルの請求書が届いたというわけです。くそーっ
ま、これは会社の保険でカバーされるはずなので、後で返金されるけどね。
人間って、生きてるとほんとにいろいろあるなーと実感した夏でした。
でもこれもいい経験。そして、自分の弱さを知る貴重な機会にもなりました。
私は嬉しい時とか悲しい時とかの感情の幅がけっこう広い方かもな・・・と、
前から思ってたんだけど。
それがマイナスの感情に揺れ動いた時は、時に自分の体に不調をきたすくらい影響しちゃうんだって事に驚きました。
だけど、やっぱり嬉しい時や楽しい時は、心も体も120%でその喜びを体感したいし、
不安や悲しみを自分から取り除くことなんて不可能です。
要は、そういう自分自身の感情とどうやって向き合っていくかが大事なんだなと、この夏いろいろ学びました。
もう無理はしませんよ~
自分のキャパが分かったし、プチ妥協も大事なんだって痛感したし。
しかし。
日本で働いてた時に「仕事のせいでぶっ倒れる」なんて、ありえなかったなー。
私、そんな本気のスタンスで仕事に打ち込んだことないし、日本で今までやってきた仕事は、どれもこれもそこまで責任感を感じたことがなかった。
イヤになったら、すぐに辞めたりしたから、すんごい転職派だったし。
ある意味、今また新しい自分のキャリアに挑戦してるから、いろんな緊張と
プレッシャーに生まれて初めて本気で向き合ってるのかもしれません。
ジェイに言わせると、
「Welcome to the real world That is the true job」
(現実の世界へようこそ。それこそが本当の仕事ってもんだよー)
だそうです。確かに私が今までやってきた仕事は、日本でもカナダでも、
やっぱり甘い仕事ばっかりだったな・・と。
ジェイは、
「責任感のある仕事を手にすると、それなりの緊張やストレスがついてくるもの。
だけど、それから逃げるんじゃなくて、うまく付き合っていかないと、
ステップアップしていく事ができない。
今はそういう事が学べる貴重な時期で、それを超えたらもっといろいろ挑戦できるようになるだろうし、さらに可能性も広がっていくよ」
とか言います。
そして、単純な私はそういう話に弱いので、つい乗せられて新たな挑戦に飛び込んじゃうというわけです。
救急車で運ばれて以来、確かに何かが変わりました。
がむしゃらに頑張るだけじゃダメなんだ、効率よく仕事をこなしたり、
できない事はできないって言わないとダメなんだと痛感しました。
私はお金のために働いてるわけじゃないので、もっとこの挑戦そのものを
楽しまないと意味ないな・・・と根本的なことを思い出したり。
今では会社でも以前の10倍くらい穏やかでリラックスした時間を過ごしてます
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