ことばで遊んでます

yuri
に、改名しました。
詩や短歌をかいています。
内容は、フィクションだとおもってください^^

~虫の時間~

2016-05-13 17:24:24 | ポエム(童話)
君にみえないものもあるんだよ


僕が幕を破ってはいだしたら
君は虫がうまれたって
いったけど
僕は一年前
地中ですでにうまれてたんだよ
温度の指令で
きょう
地上にでてきた


なかないね
って
ないてるよ
君に聞こえないだけ
そんなに触られると
いたいよ
僕小さいから


君にはきこえない音波がたくさんあるんだよ
音は喉以外でもだせるんだよ
僕はからだ全体で全てを感じ全てを表現してる


それもきこえずママとでかけてった(ふふ(人間のこってかわいい


「ばらさんはうつくしい」といいながら緑の木肌をやさしくなぜる、とポッと香りが弾きでて甘い樹液の玉が焼きあがる。これが、僕の、たった一度の食事。ありがとう、ばらさん。


まだいるよ
かえってきたんだ
おかえりなさい

君ってさ
朝とあんまり変わらないね
僕はもう青年
恋を探してる
そして
子孫を残して
夜には
この星の
材料になる
そして
この星がしんだら
新しい星の
材料になる
そうして
そこから
人間が生まれる
かもしれないよ
分からないけど


明日の朝
君は僕の抜け殻をみる
淋しくなんてないよ
僕は君の記憶のなかで
生きるから
だからね
一生懸命生きた僕の一日を君の一生懸命の材料にして
(虫だってあんなに一生懸命生きたんだから、みたいでもいいよ


ほら
ママが呼んでる
わぁ!転ばないで
人間の子供って
ほんと
かわいい