櫛をプレゼントしたり、されたり、拾ったり?することは、
「苦死(櫛)を拾う」
として、昔の人は、大変、
縁起の悪いことと、していたようです。
櫛を拾う、って
ちょっとレアな例え……
現代でも、そりゃ落ちてないことはないでしようが、
女性が、みんな、髪に櫛をさしていた時代には、
櫛は、しばしば、道に落ちているものだったんでしょうね。
画像は、勝手にお借りして……
これは、横櫛ですね。こりゃ落ちます。
油でしっかり固めた髪にさせば、まあまあ、安定するんでしょうが。
ちょっと時代をさかのぼって、元禄時代。
マタマタ拝借
小さいですが、頭頂部ちかくに、金蒔絵らしき櫛がさされてます。
菱川師宣さん画の遊女は、垂らし髪に、櫛一枚さすスタイルが多し。
頭頂部の髪を元結でたばね、その近辺に櫛を差しているのです。
櫛が、髪を解く、梳く、の実用から離れて、
アクセサリーとして独立しはじめます。 櫛なのに…………
スペイン櫛というのがあります。
これは、わかります。完全に「髪飾り」ですよね、これ。
引用:映画の帽子 http://fukimaru.web.fc2.com/bousi/hat00302.html
でも、日本髪にさす櫛は、とってもシンプル。
形は実用の解き櫛と同じ。
実用の形なのに、そのまんまアクセサリーにしちゃってるんです。日本は。
日本て、やっぱ島国だから、美意識も独特なんでしょうかね?
本来実用品の櫛を、頭に飾っちゃう。最初にはじめたのは、遊女たち。
おしゃれ最先端の彼女らが、どこからどう取り入れたのか、当時は、ぐっと、かっこよかったんでしょうね!