走る営業公務員、奮闘記!!

地方分権が進展する中での地方からみた木っ端役人の奮闘記です。

大津波で妻と息子を失った市職員 「負けないで」と被災者に呼びかけ

2011年03月19日 02時07分36秒 | 東日本大震災
 産経新聞 3月18日(金)22時24分配信より


 名取市職員の西城卓哉さんが書いたメッセージ

 「苦しいけど 負けないで! 名取市職員 S」。東日本大震災で大津波が押し寄せた宮城県名取市の市役所玄関ガラスにこんなメッセージが書かれた紙が張り付けてある。書いたのは名取市職員、西城卓哉さん(30)。津波で最愛の妻、由里子さん(28)が行方不明になり、8カ月の長男、直人くんを失った。自分と同じくかけがえのない家族を失った人たちは多い。それでも精いっぱい生きてほしい-。そんな思いを込めたという。

 3月11日。激しい揺れを感じた西城さんはすぐに、職場から由里子さんの携帯電話を鳴らした。一瞬つながったが声を聴けず、途切れた。すぐに市役所は地震で大混乱、職員としてさまざまな対応に追われ、気が付くと12日未明になっていた。ようやく自宅マンションへ戻ると、エレベーターは止まり、泥に足をとられた。部屋に入ると、2人の姿はなかった。近くの由美子さんの実家へ向かった。

 毛布、食料、紙おむつ…。寒さと飢えをしのげるよう紙袋に目一杯詰め込んで、必死に歩いた。「あとは、2人を見つけるだけ」。しかし、周辺に原形をとどめる家はほどんどなく、がれきの山だ。ひょっとしたら、がれきの下敷きになっているかも知れない…。由美子さんの実家を目指しながら、一晩中捜した。しかし、実家も建物はなくなっていた。

 翌日夜、由里子さんの母親とようやく出会えた。自衛隊のヘリコプターに救出されたのだという。憔悴しきった義母は「2人とも流された。どこにも姿がないの…」という。絶望的な気持ちになったが、わずかな望みを信じ捜索を続けた。

 しかし、直人くんとみられる遺体が安置所にあると聞き、15日夜、身元を確認した。「肌着も服もよだれかけも、妻が好んで着せる組み合わせだった」。安置所で死亡届を出すと居合わせた同僚職員が泣き崩れた。

 職場の後輩だった由里子さんと出会ったのは3年前。「誠実で信頼できる人」と一目で直感し、6月14日の由里子さんの誕生日にプロポーズした。昨年7月には直人くんが生まれた。幸せだった。デジタルカメラには、3人で迎えた最初のクリスマスの写真が保存してある。今年2月に撮影した1枚は3人で写った最後の写真。眺めていると、さまざまな思い出があふれてくる。

 それでも西城さんはメッセージを書いて、市役所玄関ガラスに貼り付けた。

 『最愛の妻と生まれたばかりの一人息子を大津波で失いました。

 いつまでも二人にとって誇れる夫、父親であり続けられるよう精一杯生きます。

 被災されたみなさん。

 苦しいけど

  負けないで!

   名取市職員 S』

 地震発生からちょうど1週間の18日午後2時46分、西城さんの職場でも黙祷を告げるサイレンが鳴り響いた。(吉田智香)


上らぬ太陽はない

2011年03月13日 23時59分43秒 | 東日本大震災
 まずはじめに3月11日の東北関東大震災で被災されたみなさまに、心からお見舞い申し上げます。

 ずっとテレビの報道番組に釘付けになり、時に母親を呼び続ける少女に涙し、諦めていた家族に再会し喜び合う人たちに心から感動している。

 私たち日本民族は、この地を住処(すみか)として選んだ時から、地震を含めた自然災害を宿命として捉えなければならない民族となった。
しかしながら、今回の東北関東大震災はやりきれない思いである。
アジアの最も東の地に「日本」という国家をなっした時から、アジアで最初に太陽が昇るこの地に国家をなっした時から、どの国よりも試練を強いられることとなった。

 私たちの祖先は、さまざまな苦しみや試練に耐え、乗り越えながら、この国を世界のトップレベルへと押し上げた。
それは、強い絆となによりもこの国を愛する思いが、それをなしえたと思う。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)では11日、阪神大震災当時に東京支局長だったニコラス・クリストフ氏の「日本へのお悔やみ、そして称賛」と題するコラムを掲載、日本人の精神力の強さをたたえ、復興に向けてエールを送ってくれている。

 クリストフ氏は、阪神大震災時の取材で、崩壊した商店街で略奪がほとんどなかったことや、支援物資の奪い合いが生じなかった事例を紹介。「我慢」という日本語を引き合いに「日本人の忍耐力や冷静さ、秩序は実に高潔だった」と説明し、「今後、それらが示されるだろう」と期待を寄せた。

 いまこそ、誇り高き日本民族よ、心を一つにして「オールジャパン」となり、この苦境を乗り越えようではないか。
しかし、個々人の力では限界がある。

 手に手をとってできることから始めよう。
 手に手をとって助け合いながら前進しよう。

 必ず太陽は昇り、夜明けは必ずやって来る。